国語力はセンスではない

公開日 2020/03/11

今日は公立高校入試2日目ですが、
大学入試の方は続々と合格発表を迎えています。
タナカ塾からは、
熊本大学に2名、進学が決定しました。
よく頑張ったと思います。
これからも自信を持って、たくさんの挑戦をしていってほしいと願います。

今回は国語の話です。
残念ながら国語を軽視する方って多いんです。
国語はセンスで解くとか、勉強しても無駄とか、日本語だから勉強しなくてもわかるとか。
ところが実際は、日本語を正確に読むことができるのは半分しかいないといってもいいくらいです。
次の文を読んでください。

「アミラーゼという酵素はグルコースがつながってできたデンプンを分解するが、同じグルコースからできていても、形が違うセルロースは分解できない。」

この文脈において、以下の文中の空欄にあてはまる最も適当なものを選択肢のうちから1つ選びなさい。

グルコースからできているのは、デンプンと(    )である。

①セルロース ②アミラーゼ ③酵素 ④形

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熱硬化性プラスチックはかたく、熱や薬品に強いことから、調理器具などに使用されている。

上記の文が表す内容と以下の文が表す内容は同じか。

熱硬化性プラスチックは調理器具などに使用することから、かたく、熱や薬品に強い。

①同じである ②異なる


(引用 新井紀子(2019)『AIに負けない子どもを育てる』東洋経済新報社)

答えは一番下に書きます。
これが勘とかではなくて正確にわからないといけません。
中学生ならば、半数の生徒しか正答できないようです。

文章の読解も練習が必要

上の問題が分からない方でも、心配無用です。
読解力は、鍛えられるものです。
それは、英語の文章を読み取ることはもちろん、数学の問題を解くのと変わらないことです。
接続語のはたらき、指示語の内容を把握する力、文章の構成を読み取る力などをつけていくものですが、これらは練習が必要です。
数学の定理・公式を理解し、問題を解けるようにしていくことと同じです。

読書で読解力が上がるとは限らない

本を読めば良いというわけではありません。
教科書などの説明文を正確に読む必要のあるものは良いかもしれません。しかし、間違った読み方が身についてしまったらそれを直すのが大変です。
例えばよくある読み方は、自分が知っている目についた単語だけを拾っていって、勝手に意味を作り出してしまうこと。
正しく読むためには、それなりの勉強をしなければなりません。
それは国語の授業でなくとも(国語の授業が一番ですが)できます。
数学用語の意味の確認や、筋道を立てて説明することはまさにそれです。

まずは、自分が間違った読み方をしていないかを知ることから始めましょう。

問題の答え

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