一度都市へ出てみては

公開日 2024/04/24

今回の記事は私からの提案です。
日本の人口はすでに減少へ転じており、さらに長崎県は転出超過の県であることはご存知のことと思います。
2023年の統計によれば、長崎県の転入超過数はワースト5位です。
つまり全国5位の不人気県であるということです。
どんどん長崎の人口は減っていっています。

引用:https://www.pref.nagasaki.jp/shared/uploads/2019/11/1572912445.pd

国の人口が減るのは仕方ないとして、
長崎がこれほど不人気なのは寂しいですね。

ただ一方で、身近な話になりますが
当塾では最近、長崎大学や長崎県立大学を希望している生徒が多いです。
実家から通いたい、という意見が多いです。
これは私の感覚だけの話ではなく、実際長大の志望者は増加しました。
長大入試情報サイトの過去の入試データから抜粋してきました。
一般選抜前期日程の倍率です↓

令和5年度は、前年に共通テストが(特に数学)大幅難化した反動で受験生がより上位を目指す傾向が強くなり、長大は受験者が減少したとみていますが、令和6年度はここ15年で最も多い受験者数となりました。

それで私がなぜタイトルのようなことを提言するかというと、
長崎県がもっと活気づくためです。

格差が固定される

県からは人が流出していて、戻ってこない。
これは地域がより閉鎖的な空間になることを意味しています。
閉鎖的な空間というのは学校や職場などで考えるとわかりやすいでしょう。
いわゆる風通しのよくない空間です。
一度内部で階級が作られてしまうとそれがなかなか変わらない空間です。
変わらないというのは競争においては負けを意味します。
これだけが理由ではありませんが、相対的に居心地がよくない空間、すなわち人口が流出する地域というのはそういう空気感が少なからずあります。
それがますます加速してしまうのではないか。

要するに、地域の発展には定期的に空気の入れ替えをすることが不可欠です。
東京などの都市が強い理由の一つがこれです。
多様な人材が入ってきやすい空気感です。
そういうのは若い人ほど好みます。

だから長崎の高校生にはぜひ県外へ出てもらって、(ひいては国外へ出てもらって)
長崎へお土産を持って帰ってもらいたいと思うのです。
長い目で見ると、その方が県外に留まるよりも県に富をもたらします。
遣唐使と同じです。
高校生でなくとも良いのですが、
大学進学というのは外へ出る大きなチャンスになるものですからね。

県外、国外から情報を持って帰り、地元に還元することは
その地域はもちろんその人自身にも利益のあるものであることは想像に難くないと思います。
だから、実家から出たくなくとも、一回外へ出てみてはどうか?ということです。

ねこに小判

公開日 2024/04/17

今は昔に比べて書店で購入できる参考書の質がすごく良くなりました。
私が学生時代にこんな参考書があったら間違いなく勉強がしやすかっただろうなと、新刊を読むたびに思います。
何が変わったのか?

解答解説

解説がすごく丁寧な参考書が増えました。
以前から全くなかったわけではありませんが、1人で勉強することを想定して、学習者ができるだけつまずくことのないように配慮されている参考書、問題集が今は多くあります。
例えばこれ、『入試問題を解くための発想力を伸ばす 解法のエウレカ 数学Ⅰ+A』(Gakken)


昨年発売された問題集です。
「HOW」問題の解き方
「WHY」解法を選んだ理由
「PIECE」公式などの知識
の3つに分けて入試問題を解く発想力を身につけることを目的とした問題集です。
特に「WHY」が書かれた数学の問題集は少なく、先生に質問する環境がない生徒は解答が書いてあってもなぜそう考えるのかがわからないまま進めざるを得ないのですが、それを解決してくれる優れた問題集です。

変化に対応

近年は入試問題も刻々と変化しています。
英語長文はかなり最近の話題が出てくることも多々あります。
そのような状況に合わせて問題集も進化しています。
『関正生のThe Rules英語長文問題集』(旺文社)

当塾で採用している問題集のひとつです。
これも英語長文の問題集として、解説は非常に丁寧、必要十分ですが、
最近の入試で扱われがちなテーマが選ばれている点も良いです。

使いこなせる?

このように最近の参考書、問題集というのは10年前とは比べ物にならないほど充実しています。
文法の問題集は持っているからもういらない?
損してますよ。

ただ参考書がよくなったとしても、使い方が良くないと得られるものは変わりません。
最も損している使い方、かつ最も多くの生徒がしてしまっている使い方は、

「全部」読んでますか?
ほとんどの人はNoであるはず。
いくら素晴らしいことが書かれていようとも、
読まなければ無用の長物。
勝手に読むところと読まないところを判断できるならばそもそもその参考書・問題集を使う必要がないです。

実力を上げたいならば、それだけ多くの情報を読んで理解する必要があります。
文字数の少ないものは、それだけ得られるものが少ないと思って良いでしょう。
高校の教科書に比べると、小学校の教科書はページ数が少なく、文字が大きいですよね。

英語は1年前に

公開日 2024/04/10

今年度は高2生の入塾が多いです。
これまでだとやはり3年生が多かったのですが、意識の変化でしょうか。
1年早く来ていただくとできることが全然違います。
今回は英語の話です。

英語の学習は大きく4つに分けられます。

単語
文法
解釈
読解

この4つです。
うち単語と文法がある程度固まれば、入試のための勉強のスタート地点に立てます。
まず単語に関してですが、
1冊で1500語ほど載っている単語帳は
2ヶ月を目標に覚えてください。
やり方を詳しくは書きませんが、遅くとも3ヶ月で、
「今この瞬間ならば全ての単語を覚えられている」という状態にしてください。
単語を見た瞬間、日本語の意味が一つ出てくればOKです。
もちろん単語帳1冊2冊やれば終わり、ということはないですが、格段に英語の勉強が楽になります。
私も受験生時代、ターゲット1900を全部覚えてから一気に様々な英文に対応できるようになりました。
(もちろん文法が分かっている前提です。)

逆に単語を覚えないといつまで経っても読めるようになりません。
文法構文その他の勉強も捗りません。
いちいち単語を調べる必要がありますから、本人は文法を勉強しているつもりでも実際はほとんどの時間は単語の勉強になっていますからね。

次に文法ですが、
特に高校2年生までの生徒に知っておいてほしいことがあります。
文法は、大部分を中学と高1で習ってしまいます。
つまり、単語と学校の授業で習うことをしっかり勉強しておけば、高1の終わりの時点で優しいレベルの入試問題は解けるようになります。
(中学英文法をやれと言われる所以です)
そこからあと1年かけてさらに基礎固めと入試問題演習を積んでいけば、
高2の終わり、入試まであと1年の時点で合格点を取ることが十分に可能です。
合格点までとは行かずとも、その手前まででも他の受験生よりかなり有利になります。

これは英語ならではの話です。
数学や物理ならば特に自学での勉強には限界がありますが、
それらに比べ英語は自学がしやすい科目です。
そして努力が結果に反映されやすい。
入試1年前に合格点を取るというのはかなり現実的な話です。

3年次に数学や理科社会に時間を割けるという点においても非常に大きいです。

常に一手先を行く考え方

公開日 2024/04/03

すでに皆さんご存知の通り、
現代、少なくとも日本国内では競争する必要性が以前より少なくなりました。
実際(今のところは)そんなに頑張らなくとも生きていけると思います。
ですが、格差が広がることはもう目に見えていますね。
また、いくら世界が豊かになっても競争が終わることはないでしょう。
少なくとも我々が寿命を迎えるまでは。
今日は競走で勝ち抜くための考え方の一つを紹介します。

新しいこと

を始めようとしたとき、何を考えるでしょうか?

〇〇大学を目指そう
今年は早起きして勉強しよう
資格取得に挑戦しよう
〇〇へ行きたい
〇〇が欲しい
・・・

願望は尽きないと思いますが、
多くの人は5秒後にこう考えます。

果たして自分にできるのか

心配ありません、正常です。
他にもいろいろと考え出します。

どれくらい時間がかかるのか
お金かかりそう
コスパ悪いかもしれない
そもそも自分には向いていないかもしれない
・・・

こうやって悩み始めますよね。
やらない理由を作り出します。
もう一度書きますがあなたは正常です。

ちょっと変えるだけ

これを少し変えるだけで、競争に勝てるようになる、と言ったら信じますか。
理屈はすごくシンプルです。
Simple is the best.

ではどう考えるか。

〇〇をしたい

どうすればできるだろうか?

これだけです。
何か欲しいもの、したいことがあれば、すぐさま
どうすれば手に入れられるか?
どうすればできるか?
を考え始めます。

多くの人は
まず先述のようにいろいろ悩んでから、どうしようかと考えはじめます。
その「悩む」過程を飛ばしてしまう。
ただそれだけです。
それだけですが、もうすでにスタート地点が違います。
「悩む」時間は様々ですが、1日のときもあれば1週間、1ヶ月なんてこともザラだと思います。
その時間分の差がつくということです。
こんなに簡単に差がつけられることはあるでしょうか。

あと40週間しかないが〇〇大学へ行きたい→ではどう勉強を進めると良いか?
予算が少ないが〇〇へ旅行したい→ではどのように費用を削るか?はたまた稼ぐか?

こんな感じですね。
これで常に一歩リードっていうことです。
はい、今からはじめましょう。



春休みのうちにやっておくこと

公開日 2024/03/27

春休みが始まりました。
新3年生にとっては
夏休みは実質1週間、冬休みも数日しかありませんので、まとまって時間が取れる貴重な時間です。
とは言ってもそこは人間の性、何も決めていないとついダラダラと過ごしてしまいます。
そう、行動できないのは決まっていないから。
具体的な行動が決まっていないからです。
この休み中に塾生にやってほしいことを書いておきます。

志望校を決める

✅学部系統を決める(工学系?医学系?それとも?)
✅大学を決める
✅推薦入試か、一般入試か

今決めたらずっと変えるな、
とは言いませんが、計画を立てるためには目的がないといけません。
悩む=停滞、つまり損失です。
何も決められないならばNo.1を目指せば良いです。
(偏差値No.1でも、地域No.1でも、ある特定の研究No.1でもなんでも良いです)
できるかできないかは考える必要がありません。

試験本番で合格点を取る

これが受験における最終目標です。
日頃の勉強は常にこれを念頭に置くこと。
今あなたのしている勉強は、入試で合格点を取るための何に役立つのか?
それを知るためには、まずは過去問です。
共通テストの過去問、大学の個別試験の過去問を1年分解きましょう。
解いたら気づいたことはメモしておきましょう。
大学が求めている力を知ることがとても重要です。

①過去問を解く
②合格者平均点を調べる
③その問題で合格者平均点を取るためには、どの問題集のどのレベルまで解けるようになれば良いか、一つの目安を知る


③はすこし大変ですが、これをすれば具体的行動がかなり見えてきますよね。
ネットで調べればいくらか参考は出てきますが、自分でやるのとでは情報の質が比べものになりません。
わからないところは私に尋ねてくれたら良いです。
ちなみに、
最新の赤本が発売されるのは待たないでください。
九大でも7月、長大は9月に発売されます。
その時期に初めて過去問を読むのは遅すぎます。
昨年度版で良いです。

たくさん受験勉強する

受験対策以外をすべて忘れて没頭しましょう。
とにかく集中。
春休み中に何か一つは成果を出してください。
「この単元ならどんな問題を出されても大丈夫」
というくらいに。

4月の日程連絡

塾生及び保護者様へのご連絡です。
私事ではありますが、昨年10月に結婚しました。
妻はベトナム人であり、そちらで結婚式等を行うため、また代わりの指導者がいないため長めのお休みをいただきます。
具体的には、
4/9(火)〜4/25(木)
となります。
ご迷惑をおかけしますが、ご協力をお願いいたします。

また、新年度からの変更点は4月授業料の案内とともに配布しておりますのでそちらをお読みください。
ご不明な点があればご連絡ください。

「運も実力のうち」とはどういうことか

公開日 2024/03/20

入試に運は付きものです。
大学受験の世界では、
「英語が受験校を決め、数学が合否を分ける」
と言われることがありますが、特に数学は解けるか解けないかで大きく点数に差がつきます。
数学でなくとも、例えば英語の文章で自分が知っている知識がそのまま出てきたら、文章を読まなくてもほとんど正解がわかってしまう(予想できる)こともあります。
今回は「運」について解説します。

「運も実力のうち」と聞いて何を考えますか?
多くの人は、(実力)=(自分がこれまでつけてきた力)×(0〜120%)
と捉え、(0〜120%)の部分を運と考えるのではないでしょうか。
100%の力を発揮できる時もあれば、80%、120%のときもある、ということです。
そしてこの運を不可抗力、自分では管理できないもの、と考えます。

「運」を変える

世界平和はとても一個人で叶えられるものではありませんが、
入試程度ならば運の操作は可能です。
「運」要素をひとつひとつ潰していきましょう。

全部勉強

実はほとんどの受験生ができていないことです。
皆全科目全範囲を網羅できずに本番を迎えます。
なぜかというと、
量を把握していない、多いので時間が足りない。
この二つです。
全部の勉強が完了していないので、勉強し終わったところが出題されるかしないか、という運要素が出てきてしまいます。
(勉強に終わりはありません)
例えば数学ならば、チャート式(青)やLEGENDのような網羅系参考書を制覇すれば、長大医学部だろうと満点が可能ですが、例題だけでも約1000題あり、これをスムーズに解けるように準備できている高校生はごく少数です。
その量を3年生になってから始めるとすごく大変です。

身体のメンテナンス

何よりもまず健康でなければ、高パフォーマンスを発揮できません。
試験当日風邪を引いていたから結果が悪かった、というのも実力です。
風邪が悪いわけではないです。
自分自身のメンテナンス不足です。
メンテナンスを怠らなければ、試験当日に体調不良となる確率は低く抑えることができます。
少し厳しいのではないか、と思われた方、もう少しお付き合いください。

自責思考と他責思考

運を管理できるかできないか、というのはすなわち、
自責思考と他責思考です。
自責思考とは、ある結果は自分によって起きたこと。
他責思考とは、ある結果は外部要因によって起きたこと、と捉えることです。
私はこの二つのうちどちらが良いと考えるのではなく、バランスが重要だと考えます。

いくらたくさん勉強して、どんな問題にも対応できるよう準備できるようにしたつもりであってもできないものは出てきます。
そんな時に自責思考ばかりでは精神が保ちません。
一方で、勉強していない問題ばっかりだったからたまたま不合格だった、としか考えないようではその人に成長はありません。

どちらに偏っても何かしら不具合が起きるということです。
何か最近同じようなことを書いた気がしますね。
できるだけ若いうちに、このバランス感覚を磨くのが良いのではないかと思います。

少し話が逸れましたが、
つまり運とは「ある程度」変えられると考えると良い、ということです。
自責しすぎるのも良くないが、
結果を受け、次はこの運要素を潰していこう、と考えられるのがその人の実力であるのです。

成長の早い人と遅い人

公開日 2024/03/13

入試結果が続々と出てきました。
今年も多くの合格報告が聞けてうれしく思います。
無事合格できた方、おめでとうございます!
次の目標へ向け前進していってほしいと思います。

残念ながら不合格だった人。
大学入試とはそういうものです。不合格者の方が多いのです。
しかし、これまで真摯に勉強してきたことは人生の糧となります。
無駄にはならないので安心してください。

どんな人が伸びるか

同じ期間勉強してきても、成果を出せる人と出せない人がいます。
そもそも勉強していない人は論外ですが、
本人たちは真面目にしているつもりでも、ときに大きく差が生まれます。
当塾生も例外でなく、1年でものすごく成績を上げる生徒もいれば、ほとんど偏差値の変わらない生徒もいます。
その差は一体なんなのか?

土台がある

一つ目は、基礎力のある生徒です。
ここで言う基礎力とは、
・漢字の読み書きに困らない
・計算が億劫でない
・勉強習慣がある
などのことです。
言い換えると、小中学生までで習うことを説明できるほど理解しているか、ということです。
例えば英単語テストで単語の意味を日本語で書く時、ひらがなを多用していることが多い生徒は要注意。
漢字を書けないことは、その言葉の意味の理解度に関わります。意味を理解していないと覚えることは難しくなりますからね。
高校生だろうと小中の内容を復習することは当然ありえます。

環境が良い

勉強できる環境を作る重要性はよく指導しています。
それに関する過去記事はこちら↓
意志1%、欲9%、

勉強習慣がない生徒は、その習慣が作られる環境にいない場合が少なくありません。
最も影響が大きいのは、友人や家族など周囲の人間ですね。
友人が遊びに行くならば自分も遊びに行くでしょうし、家族がダラダラと過ごしていれば自分もダラダラと過ごすのが自然です。そういう環境で自分だけ勉強というのは非常に難しいことです。
塾でもそれはかなり気をつけています。
少なくとも塾では勉強に集中するという空気を作っています。

(誤解のないように書いておくと、遊ぶとかダラダラするとかは好き勝手にやれば良いと思います。ただ受験という世界で負けてしまうだけです。)

行動が早い

最近これがもっとも大きいと感じています。
「速い」のも大事ですが、「早い」のがもっと大事。
早い話、人の指示を即日行動に移す生徒が最も早く成果を出します。
逆にごちゃごちゃと考えたり情報を集めているだけといった「賢いふり」をする人は最も遅いです。
すぐに行動して、すぐに自分から、または他人からフィードバックをもらうのが一番です。
生徒と話していると、行動の仕方から考える1年後の成績予想は比較的当たりやすいですね。

なぜ日大高は難しかった?

公開日 2024/03/06

今日と明日は県立高校後期入試です。
志願者数については、諫早市内の高校は諫早と西陵以外は定員割れでした。
やや意外な結果となっているのは長崎工業で、全学科の倍率は昨年の1.2倍から1.0倍と下がりました。
最近のことではありませんが、入試はふるいにかける機能を失っていますね。
全員が教育を受けられるというのは良いことなのかもしれませんが。

今回の高校入試では日大が衝撃的でした。
昨年までは合格するような生徒が落ちました。
これについて私の考えを書きます。
入試のデータなどはなく、一つの推測に過ぎません。

専願が多かった

という説が上がっています。
併願よりも専願の方が合格しやすく、公立高校を第一志望にしている併願の生徒が多数不合格となったという説です。
これに関して考えてみると、
上述したように近年は多くの高校が倍率1.0を切っています。
もはや「定員割れ」レベルではないところも多数です。
そのような中、令和2年から「高等学校等就学支援金」制度が改制され、私立高校へ通うことによる負担がさらに軽減されました。
それならば、生徒数の少ない公立高校よりも、設備が充実しており活気のある私立高校に通わせたいと考える親御さんが増えていると言われても納得できます。
日大は校舎も新しいですしね。

推薦合格が多かった?

これについては謎な部分が多く信憑生が低いですが、
大学の例をあてはめるならばあながち間違っているとも言い切れません。
大学の方も、少子化の波に飲まれ学生集めに苦労している様子です。
近年は私立大学の推薦入試枠が全体的に増加傾向です。
言い換えると、一般入試で入学する学生の割合が減ってきています。
(「一般」ではなくなってきている)
推薦は12月までには決まってしまい、早く決めてしまいたい(受験から解放されたい)高校生側との需要とマッチしています。
とにかく学生を確保したい大学が手を打っているわけです。

一昔前は日東駒専(※日本大・東洋大・駒澤大・専修大のこと)と言えば、難関とは言わずともしっかり勉強しておかないと入ることはできない大学でした。
しかし現在は学科によっては倍率1倍台が少なくありません。
定員縮小はそう遠くないでしょう。
これが高校にも当てはまると思えば妥当な考えといえます。

国立大入試問題

公開日 2024/02/28

2/25,26は国公立大学の前期試験が行われました。
入試問題が公開され始めたので様子を見ていきましょう。

九州大

まず英語ですが、全体としては分量、難易度主に例年並みでした。
問題形式もいつも通りです。
共通テストのリーディング難化と比べると、英文のレベルはもちろんこちらの方が高いですが、量を考えると共通テストより解きやすいと感じる受験生もいるのではないでしょうか。
(それだけ共通テストのリーディングは時間が足りません)

自由英作文は、九大が受験生に求めることがよくわかるので面白いです。
テーマは、「人口減少によるポジティブな影響」と「大学卒業後、大企業とスタートアップのどちらで働くか」です。
人口減少といえば一般的にはネガティブな現象として議論されますね。
ものごとを多面的に見る力があるかどうかを試されます。

数学の方は
全体としては昨年よりやや易化でしょうか。
ここ数年は理系は難しい問題が多かったですが、今年は方針がすぐに立つ問題もあります。
長文の問題もありませんでした。
複素数平面、空間ベクトル、積分が頻出なので志望する生徒は優先して対策をしていきましょう。

広島大

目を引いたのが数学の文理共通問題です。
データの分析から出題されました。

過去問にはなかったもので、戸惑った受験生は多いのではないでしょうか。
ただ問題は易しいものですので、共通テスト対策として相関係数をしっかり勉強していた受験生ならば満点が可能な問題です。
現在の情報では、来年度(令和7年度)からの入試、つまり新課程を履修した生徒の入試に関して、数学Bの「統計的な推測」は出題範囲に入っていませんが、今後数学Ⅰ「データの分析」は十分用意して受験に臨みましょう。

ちなみに、「統計的な推測」については九大は個別試験の出題範囲にはしておらず、長大は選択問題として用意される予定です。

入試問題は各予備校や大学のウェブサイトで順次公開されます。
特に高2生はすぐに志望校の過去問を解き、目指すべきレベルを確認してください。