座る必要はない

公開日 2020/03/25

新型コロナウイルスに関して、日本はやや危機感が薄れてきているように感じるのですが皆さんいかがでしょうか。
気を緩めたタイミングで広まらないか心配です。

先日少し書いたスタンディングデスク、報告が遅くなりましたが3週間ほど前に一つ購入してみました。

比較のためイスを置きましたが、高さは100㎝です。
幅は140㎝、奥行き60㎝あるので二人並んで余裕をもって使えます。
可動式ではないので身長160~180㎝の人用って感じですかね。踏み台を置けば良いかもしれない。

スタンディングデスクの使い方

自習室に置いているので気分転換に使ってください。
座りっぱなしを防ぐだけでも効果はありますが、姿勢が悪いのはだめです。
背筋を伸ばして、両足に均等に体重をかけます。
30分とか1時間立つだけでも良いと思います。
逆に立ちっぱなしは良くありません。適度に。

立って勉強・作業をすることにはメリットがあります。
✅作業効率が1.46倍になる。
✅肩こりや腰痛を防ぐ。
座りっぱなしは血流が悪くなります。
それは眠くなる原因でもあります。
ずっと座ったまま勉強する人がまだまだ多いのですが、私はこのブログで何を書こうか考えるときは部屋の中をぐるぐる歩き回っていますし、本も立ったまま読むことが多いです。たまに本明川河川敷を歩いて読んでます。川に落ちないように。そうした方が捗ります。おすすめです。
学校にも早く普及させてほしいですね。
電動または手動で高さが調節できるもの、普通の机に置いて高くするものも売ってあります。

新1年生へ

公開日 2020/03/18

公立高校の発表でしたが、
無事2名、諫早高校に合格しました。
大丈夫だとは思っていましたが、結果を聞いたら安心しましたね。
おめでとうございます。
4月から高校生になる生徒へ、アドバイスを書いていきます。

①高校の学習内容は、中学の延長線上にある

完全に新しい単元というのはありません。
小学校・中学校で学習してきたことを、さらに詳しく学習していきます。したがって、中学までの復習をしっかりしておくことを薦めます。100%である必要はありません。あとになって理解できることもあります。
高校の授業はこれまで身につけてきたことと関連していることを確かめながら受けてください。中学までではできなかったことができるようになる楽しさもあります。

②文系理系は気にしない

以前も書きましたが、人を文系と理系に分けることなんてどうでもいいです。
自分が文系だと思い込むと数学の勉強量が少なくなりますよ。
理系だと思い込むと国語の勉強量が少なくなりますよ。
ずーっとこのような文化があるのでいつの間にかそうなってしまいます。環境は人を作りますから。
今年の九州大学の入試に下の問題がありました。

簡単に日本語訳すると、
「ほとんどの日本の高校生は教育課程の中間で文理選択をする必要がある。その理由は、生徒の大学入試への準備や科目の負担を減らすことである。それと同時に、文理選択は、あまりに早い段階で生徒の将来の選択を狭くしてしまう。これに関して意見を書きなさい。」
というものです。
おそらく、これを作成した大学教授の方々も現行制度への批判や学生に対する危機感があるのでしょう。
若いうちは、できるだけ多くの様々な経験をしていってほしいと思います。

③広い視野を持つ

②で書いたことと関連します。
高校ではこれまでと違い、忙しくなるかもしれません。
余裕がなくなって、目の前のことでいっぱいになってしまうかもしれません。
そういうときでも、自分を離れたところから見る俯瞰的な、広い視野を持ってください。また、学校の勉強だけでなく、身の周りや世界で起こっていることに目を向けてみてください。物事を様々な角度から見ることができるようになれば、景色が変わります。

これは書いておきたい、という3つでした。
新しいことは何でも楽しみですね。

国語力はセンスではない

公開日 2020/03/11

今日は公立高校入試2日目ですが、
大学入試の方は続々と合格発表を迎えています。
タナカ塾からは、
熊本大学に2名、進学が決定しました。
よく頑張ったと思います。
これからも自信を持って、たくさんの挑戦をしていってほしいと願います。

今回は国語の話です。
残念ながら国語を軽視する方って多いんです。
国語はセンスで解くとか、勉強しても無駄とか、日本語だから勉強しなくてもわかるとか。
ところが実際は、日本語を正確に読むことができるのは半分しかいないといってもいいくらいです。
次の文を読んでください。

「アミラーゼという酵素はグルコースがつながってできたデンプンを分解するが、同じグルコースからできていても、形が違うセルロースは分解できない。」

この文脈において、以下の文中の空欄にあてはまる最も適当なものを選択肢のうちから1つ選びなさい。

グルコースからできているのは、デンプンと(    )である。

①セルロース ②アミラーゼ ③酵素 ④形

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熱硬化性プラスチックはかたく、熱や薬品に強いことから、調理器具などに使用されている。

上記の文が表す内容と以下の文が表す内容は同じか。

熱硬化性プラスチックは調理器具などに使用することから、かたく、熱や薬品に強い。

①同じである ②異なる


(引用 新井紀子(2019)『AIに負けない子どもを育てる』東洋経済新報社)

答えは一番下に書きます。
これが勘とかではなくて正確にわからないといけません。
中学生ならば、半数の生徒しか正答できないようです。

文章の読解も練習が必要

上の問題が分からない方でも、心配無用です。
読解力は、鍛えられるものです。
それは、英語の文章を読み取ることはもちろん、数学の問題を解くのと変わらないことです。
接続語のはたらき、指示語の内容を把握する力、文章の構成を読み取る力などをつけていくものですが、これらは練習が必要です。
数学の定理・公式を理解し、問題を解けるようにしていくことと同じです。

読書で読解力が上がるとは限らない

本を読めば良いというわけではありません。
教科書などの説明文を正確に読む必要のあるものは良いかもしれません。しかし、間違った読み方が身についてしまったらそれを直すのが大変です。
例えばよくある読み方は、自分が知っている目についた単語だけを拾っていって、勝手に意味を作り出してしまうこと。
正しく読むためには、それなりの勉強をしなければなりません。
それは国語の授業でなくとも(国語の授業が一番ですが)できます。
数学用語の意味の確認や、筋道を立てて説明することはまさにそれです。

まずは、自分が間違った読み方をしていないかを知ることから始めましょう。

問題の答え

中学で成績を伸ばしたのに、高校の授業についていけなくなるのはなぜか

公開日 2020/03/04

今、立って使える机の購入を検討しています。
↓こんなの

デスクワークする方とかわかると思うんですが、座りっぱなしって疲れるんですよね。ちょっとお高いんですが良い買い物になるはず。

さて、公立の高校入試が近づいてきて、1か月後には中3は高校生です。
そこで、高校一年生で成績の明暗を分けることは何か考えました。

中学の時はそこそこ勉強して上位にいたのに落ちてしまった。あるいは、受験勉強のために中学3年生になってから塾に行き、そこから成績を伸ばして志望校に受かったけれど、高校の授業に全くついていけない。
そういう生徒さんが多いです。
その原因を書きます。

成績(順位)が落ちる理由

学力がおおよそ同じ生徒が高校には集まってきます。
ということは、中学でトップ層にいたとしても高校で易々とトップ層に入れるとは限りません。自分が成長できているとしても、他の人がそれ以上に勉強していたら学力が下がったように錯覚します。
当然のことのようですが、意外と見落とす事実です。

高校の勉強がわからなくなる理由

中学のテストは良かったのに、という方。
よくあるのは、
例えば、高校受験のために準備しなきゃと塾に通う。
その塾は夏休みには朝から晩まで授業があり、宿題をやってこないと居残りがあったり、さらに宿題が増えるなど厳しい塾だった。そのおかげか、定期テストは一気に成績が良くなり、無事志望校に合格しました。
という方。

塾が悪いとか宿題が悪い、というわけではありません。
このような生徒はおそらく、恐怖心から勉強せざるを得ない、というような心理状態になっていると思います。
宿題をやってこないと先生に怒られるとか、居残りしたくないとか。
そんなふうに思ってませんでしたか。
これがよくありません。
受動的で、自分の頭を使っていないんです。

中学のテストは、いわゆる「テスト対策」をしたり、ただ単純に量をこなすだけでも比較的容易に「点数」は上がります。
だから、させられる勉強でも効果があります。
しかし高校の、特に国語・数学・英語は自分の頭で考える力を養っていないとそう簡単に勉強は捗りません。
そこで、うーーんと頭を悩ませて考えてきた生徒と明らかな差がついてきます。

もちろん、ここで書いたことがすべての原因ではありません。
大事なことは、主体性ですね。
10年後も20年後も、そこで身につけた考え方が活き続けるのは、言うまでもないと思います。