自分をプログラムする

公開日 2020/06/24

「やる気が出ない」は言い訳です、という話を以前書きました
では具体的にどうするか、という話です。
一つの結論は、
続けたいことをルーティーン化することです。
今高3生に口を酸っぱくして言っています。

皆さん毎日欠かさずやっていることがあると思います。
例えば、朝起きたら顔を洗ったり、
夜寝る前に歯を磨いたり。
変に聞こえるかもしれませんが、ご飯も毎日食べていると思います。
こういうのを、
「今日はやる気出ない~」
とか言ってやらないことがあるでしょうか、
いや、ありません。
特に意識せずに、体が半ば勝手に動いてるでしょう。

これです。
この状態を目指します。
やる気とかモチベーションとかいう言葉に操られないようになります。

大事なのは、迷わないこと

最初から、勉強なんてやらないでいいと考えている人はほとんどいません。
やらないといけないことは分かっているけど…「やる気が出ない」という人がほとんどです。
やる気という得体のしれない者に支配されないようにするためには、
その土俵に立たないことです。
すなわち、
最初から何をするかを具体的に決めておくことです。
特に、「Aをすれば必ずBする」と決めることです。
Aは条件、Bは続けたいことです。

例1 A:朝起きて顔を洗ったら、
   B:○○参考書の英文を1つ暗唱する
例2 A:晩御飯を食べたら、
   B:前日学校でやって解けなかった問題をもう一度解いてみる

必ずAとBを1セットで決めましょう。
ポイントは、
・続けたいことの前にすること(A)は毎日していることにする
・Bは、その時になって選ぶ余地のないようにする
・はじめは、簡単に達成できることにする

何も計画せずに取り組もうとするより、
はるかに続けやすいと思います。
ある程度続いたら、数を増やしたり内容を濃くしたりすると良いです。
ちなみに休みは無しです。要りません。
休むという選択肢を作ってはいけません。
やったりやらなかったする人に、圧倒的な差をつけましょう。

参考書の選び方

公開日 2020/06/17

参考書の種類って膨大ですよね。
書店に行けば一区画全部数学の参考書なんてザラです。
私のように参考書漁りが好きでもなければ目が回るでしょう。
選択肢が多すぎる中で、
何を基準に選ぶと良いかを書きます。

①目的を明確にする

参考書が欲しい人というのは、学力を上げたいと考えている人がほとんどでしょう。
ここで、いきなり書店へ行ってはいけません。
まずは、弱点は何なのか、自分がどのような力をつけたいのかを紙に書いてみましょう。
これをおろそかにすると絶望的に成績が上がらないので注意してください。

例えば、英語の文章を読めるようになりたいとします。
読めない原因というのは、いくつもの候補があります。
そもそも語彙力がない。
文法を理解していない、または誤解している。
教養不足。
などなど。
当然なのですが、分からない単語が多すぎるのに文章が読めるわけがありません。この状態で長文問題集をやっても意味がありません。
その長文問題集が悪いのではなく(悪いかもしれませんが)、
道具の使い方が悪いということですね。
ハサミでガラス板を切ろうとしているようなものです。
最初にやるべきことは単語を覚えることですよね。

上の画像は、
選び方をざっくりと描いた図です。
これは簡単に書いていますが、大事なのは、
自分の目的に合う参考書を選ぶことです。

②書店で中身をチェック

いくらYouTubeで東大生が薦めている参考書であろうが、
中身も見ずに買うのはご法度です。
(無限に財力がある方はどうぞ)
私が選ぶときは、開いた時の印象をかなり重視します。
特に、問題や解説のレイアウトと色遣いです。
例えば、特にスマホに比べて、紙の本というのはページを開いたときに多くの情報が見えるのが利点です。
だから紙の本で文字が大きいのは好きではありません。
中学生用の参考書によくあるのは色の使い過ぎですね。
なんとなく楽しい感じがする(?)のかもしれませんが、大事なことが分かりにくいし見にくい。

この辺りは個人差があると思うので、実物を見てみるべきですね。
おそらく色遣いは多くの人にとって重要だと思います。
迷うのであれば、問題集であれば、問題編と比べて解説編が分厚いものを選ぶと良いです。

③完遂すること

選び方ではありませんが、何より重要です。
どんなに素晴らしい先生が書いた参考書でも、使い方が良くなかったり、中途半端だと効果はそれなりです。
持っているだけで満足しないようにしましょう。

形容詞マジック

公開日 2020/06/10

部屋が殺風景だったので観葉植物を置いてみました。

実は観葉植物は優れものです。
・副交感神経を活性化させるリラックス効果がる
・集中力が上がる
・簡易的な空気清浄機
これはもう置くしかないと購入しました。
これはポトスと言いますが、世話も楽みたいです。

さて、今週は形容詞の話です。
まず、形容詞とは名詞を修飾することばです。
名詞は人やものの名前であり、形容詞はそれを詳しく説明します。
例えば「高い山」ならば、「高い」が形容詞で「山」が名詞ですね。

普段の会話の中でよく使っていると思います。
「あの店のオムライスがおいしかった~」とか
「不等式の証明難しい」とか。
私もこのブログの中でも使っています。

ただ、この形容詞、使い方に注意しなければなりません。

主観であるということ

例えば、
Aさん…英語のテストが常に90点以上、数学は壊滅的
Bさん…英語は半分しかとれない。数学は常に満点。
という二人がいたとすると、
Aさんにとっては英語は「やさしい」が数学はものすごく「難しい」。
Bさんにとっては数学は「やさしい」が英語は「難しい」
と言いますよね、おそらく。
同じテストであっても感想は違います。
つまり、「やさしい」や「難しい」は主観であり、客観的ではない、ということです。
上の例であれば、多くの人(これは私の主観です)は主観であることに気づいていると思います。
しかし、我々人間は気づかないうちに形容詞に騙されてしまいます。
難しいと言って出された問題は難しく感じてしまいます。
簡単だと言われるとあっさりと解けたりします。
それは出題者の主観に過ぎず、あなたにとっては難しいかどうかはわからないかもしれないのにです。
○○町にあるラーメン屋はおいしい、と聞いても期待はしません。
ラーメンは好きなので行ってみますが、仮に自分の口に合わなかったからと言って批判もしません。おいしいと感じるかどうかは自分次第だからです。
★5つの店がまずかったとしても、食べ○○に文句を言ってはいけません。
その代わり、自分はきっと少数派なんだな、と学習します。

主観であると書きましたが、
ネガティブな主観を抑えてある程度ポジティブに捉えた方が、物事はうまくいきます。
自己暗示とも言いますね。
プラシーボ効果というものもあります。
薬だと言って小麦粉を飲ませると病気が治るというのは有名ですね。
それだけヒトは意識に支配されています。
形容詞を上手に使いこなしましょう。

テストでは見えない学力差

公開日 2020/06/03

定期テストの点数を上げることと、
学力を上げることは必ずしも一致しません。
これに関して、詳しく書きたいと思います。
関連記事→そんなに点数が大事ですか

2次不等式を例に説明します。

高校1年生の初期に習います。
超簡単に解けます。

テストで点数を得ることに特化するなら、

①因数分解する
②見えている数字の符号を逆にする
③不等号が<の時は、xを数字の内にする。
 不等号が>の時は、xを数字の外にする。

という「手続き」を憶えさえすれば良いです。
この手続きを反復練習すれば、大抵の人は得点できるようになります。
ラクに点数があがる仕組み、ですね。
(実際はその反復練習さえしない人は多いです)

ただ、このような解法を憶えてわかった気になっているだけだと、少し数字をいじっただけの以下のような問題が解けなくなります。

あれ…? 因数分解できない!
先生分かりません!!
ってなります。
こう解きます。

①の問題で使ったような手続きで覚えているようだと、
この問題は「種類の違う問題」として認識し、また新たに解法を覚えようとしてしまうのです。
本当は、これら2つの問題の解法は全く同じであるのに、です。
どちらも、グラフを使って説明できます。
それは一番下に書きます。

この問題を解く考え方を使った問題がいろいろありますから、
手続きしか覚えていないと
それらを1つ1つ「暗記」していくことになります。
だから、その場でテストは解けて点が取れたとしても、
すぐ忘れてしまいます。
これが、点数が取れても学力がついていない典型だと思います。
(実力テストでは点が取れなくなります)

一つ注意すべきことは、
だからと言って手続きを軽んじてはいけない
ということです。
より高度な事象を考えるためには、
初歩的な操作などは機械的にできるようするべきです。
いちいち、7×8 はなぜ56なのか?
などとは考えませんよね。

学力というのは一朝一夕に身に付くものではありません。

2次不等式の解法

x^2-4x-12<0 は、
y=x^2-4x-12 のグラフと
y=0 のグラフ(つまりx軸)を描いたときに、
y=0の方が上になっているxの範囲を答える。

横軸がx軸、縦軸がy軸

グラフの赤い部分がy=0より下にある。
赤い線と黒い線の境目のxの値が-2と6である。
よって答えは、-2<x<6

もっと細かく言うと、
x^2-4x-12<0
この左辺のxに何かしら数字を代入したときに、
計算結果が0より小さくなるようなxの範囲を求める、という問題である。
例えば、xに-3を代入すれば、左辺は9となり、0より大きくなってしまう。xに0を代入すれば、左辺は-12となり、これは0より小さい。
実際、x=0 は答えの範囲内にある。

同様に、
x^2-5x-12<0 も、
y=x^2-5x-12
y=0
の二つのグラフの大小を考える。

方程式にした理由は、
y=x^2-5x-12 と y=0 のグラフの交点を求めたいからである。
あのルートの入った数字は、赤い線と黒い線の境目となるxの値を表す。
①の問題とやっていることは変わらない。