勝つためにはルールを知る

公開日 2021/05/12

勝負をするにあたって最も重要であること。
それは、ルールを熟知することです。

しかし、大多数の人はルールを完全には把握してません。
全くわからないということは少ないですが、ときに勝負の肝となるようなルールを知らないこともあります。

スポーツだとわかりやすいですね。
たとえば競泳のルールで、「潜水は15mまで」というルールがあります。
なぜこのルールがあるのかというと、水中は水面よりも抵抗が少ないため、肺活量さえあれば長く潜行することで記録が伸ばせてしまうからです。このルールができる前に日本人選手がこの潜行泳法を用いたことで新たに制定されました。(詳しくはググってください)

15mまで潜れる、ということをもし知っていなければ、肺活量が多い選手もそれを十分に活かすことができません。(実際に知らない人はまずいないと思いますが)

受験の世界では

多くの人がこのルールというものを意識できていないと思います。
ひとつは選考のルールです。
・必要科目とその配点
・試験の日程
・学校が求める人物像 など
その学校が求めている人材になれるよう努力することが重要なはずです。
極端にいうと、必要科目に日本史がないにもかかわらず日本史の勉強ばかりやっていたら合格可能性は下がります。選考のルールに、日本史が必要とは書いていません。

他には、規模の大きな話をすると
試験の性質です。
どのような勉強の仕方をすればよいのか、という観点です。
現在の受験制度は、主に筆記試験です。
ということは、文字を読み書きすることが得意な人が最も有利です。
文字を読むのを面倒くさがっていたら論外であることがわかります。
しかし、指導をしているとわかるのですが、
例えば国語や英語の長文問題を全文しっかりと読んでいる人は少数派です。
言われるまでは皆問題のための線が引いてあるところ辺りだけを読んでいます。
読み書きがメインであるならば、普段から読み書きをしておく必要がありますね。

また、試験というのは時間制限というルールがあります。
限られた時間で大量の問題を解く必要があります。
それを裏返すと、考えすぎてはいけない、ということです。
人によって、素早く考えるのが得意な人と、じっくり腰を据えて考えるのが得意な人がいます。
このルール上では、前者の方が有利になります。
(もちろん素早く長時間考え抜く人が最も有利です。)
ときどき、一から理屈がわからないと先に進めない、という人がいます。
いわゆる完璧主義ですね。
私もそういう面があるからわかるのですが、これは受験の世界では好ましいやりかたではありません。
少しわからなくても先に進む方が結果的に成果が出ます。
とにかく覚えてしまえば試験問題は解けます。
そのような試験の性質を理解してほしいと思います。
もちろん、じっくり考えるのは悪いことではなく、それが生かせる場面もたくさんあるでしょう。
しかし、そればかりでは「受験の世界」では成果が出にくいということも同時に知っておかねばなりません。

何としてでも勝ちたいなら

最後に、現在のルールでは勝ちようがない、という人へ。
まだ方法はあります。それは、
ルールを変えてしまうことです。

読み書きがどうしてもできない、というのであれば、
試験制度を聞く話すことメインに変えてしまうのです。
短い時間で問題を解くことが難しい、というのなら、
科挙のようなものすごく長期間の試験を課すルールに変えてしまえばよいのです。
国際水泳連盟が潜行制限したように。