「運も実力のうち」とはどういうことか

公開日 2024/03/20

入試に運は付きものです。
大学受験の世界では、
「英語が受験校を決め、数学が合否を分ける」
と言われることがありますが、特に数学は解けるか解けないかで大きく点数に差がつきます。
数学でなくとも、例えば英語の文章で自分が知っている知識がそのまま出てきたら、文章を読まなくてもほとんど正解がわかってしまう(予想できる)こともあります。
今回は「運」について解説します。

「運も実力のうち」と聞いて何を考えますか?
多くの人は、(実力)=(自分がこれまでつけてきた力)×(0〜120%)
と捉え、(0〜120%)の部分を運と考えるのではないでしょうか。
100%の力を発揮できる時もあれば、80%、120%のときもある、ということです。
そしてこの運を不可抗力、自分では管理できないもの、と考えます。

「運」を変える

世界平和はとても一個人で叶えられるものではありませんが、
入試程度ならば運の操作は可能です。
「運」要素をひとつひとつ潰していきましょう。

全部勉強

実はほとんどの受験生ができていないことです。
皆全科目全範囲を網羅できずに本番を迎えます。
なぜかというと、
量を把握していない、多いので時間が足りない。
この二つです。
全部の勉強が完了していないので、勉強し終わったところが出題されるかしないか、という運要素が出てきてしまいます。
(勉強に終わりはありません)
例えば数学ならば、チャート式(青)やLEGENDのような網羅系参考書を制覇すれば、長大医学部だろうと満点が可能ですが、例題だけでも約1000題あり、これをスムーズに解けるように準備できている高校生はごく少数です。
その量を3年生になってから始めるとすごく大変です。

身体のメンテナンス

何よりもまず健康でなければ、高パフォーマンスを発揮できません。
試験当日風邪を引いていたから結果が悪かった、というのも実力です。
風邪が悪いわけではないです。
自分自身のメンテナンス不足です。
メンテナンスを怠らなければ、試験当日に体調不良となる確率は低く抑えることができます。
少し厳しいのではないか、と思われた方、もう少しお付き合いください。

自責思考と他責思考

運を管理できるかできないか、というのはすなわち、
自責思考と他責思考です。
自責思考とは、ある結果は自分によって起きたこと。
他責思考とは、ある結果は外部要因によって起きたこと、と捉えることです。
私はこの二つのうちどちらが良いと考えるのではなく、バランスが重要だと考えます。

いくらたくさん勉強して、どんな問題にも対応できるよう準備できるようにしたつもりであってもできないものは出てきます。
そんな時に自責思考ばかりでは精神が保ちません。
一方で、勉強していない問題ばっかりだったからたまたま不合格だった、としか考えないようではその人に成長はありません。

どちらに偏っても何かしら不具合が起きるということです。
何か最近同じようなことを書いた気がしますね。
できるだけ若いうちに、このバランス感覚を磨くのが良いのではないかと思います。

少し話が逸れましたが、
つまり運とは「ある程度」変えられると考えると良い、ということです。
自責しすぎるのも良くないが、
結果を受け、次はこの運要素を潰していこう、と考えられるのがその人の実力であるのです。

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