勉強の仕方がわからない?

公開日 2023/04/05

4月になりました。
先週お花見に行ってきましたが、桜はほぼ満開で天気も良く、とても穏やかな気分になりました。
やはり自然の中に溶け込むのは気持ちが良いですね。
新年度でみなさんお忙しいとは思いますが、そういう時こそ気持ちを落ち着かせるためにお出かけされてはいかがでしょうか。
花見もよし、ハイキングもよし、ドライブもよし。
近所の散歩でも良いと思います。

さて、
タナカ塾も新しい生徒を受け入れ、指導がスタートするところです。
今回は入塾者の相談で多い、
「勉強の仕方がわからないから教えて欲しい」
についてお答えします。

結論

教科書の問題を自力で解けるようになれ

以上です。
お疲れ様でした。


というのはあんまりなのでもう少し説明します。
多くの生徒が望んでいる答えではないかもしれませんが、
勉強の仕方がわからないという人の十中八九は
そもそも勉強していないと思います。
(やったと言っても30分とかですよね)
してないからずっと分からないのであり、
してないことの言い訳を作っているだけです。
勉強してないとは言いにくいから、分からないということにしておこうとする人もいると思います。
建前を壊してしまいますが、そのままでは一生成績は上がらないので厳しく言います。

シンプルに

やり方が分からないというのならば、とにかく
問題が自力で解けることを目指してください
それができたら、
他人に説明できるようになってください

これが基本方針です。
自力でできるか試す

できなかったら、何ができないのか答えを読んで突き止める

それを覚える

自力でできるか試す

これの繰り返しです。
答えを読んでも分からないところは人に質問したり解説動画を見たりする。
最初から100%理解する必要はありません。
完璧主義は鈍足です。


今は知識ばかり先行して頭でっかちになりやすい時代です。
考える=止まっている
くらいの認識でも良いのではと思います。
まず行動、まず実践です。

新高1が今やるべきこと

公開日 2023/03/15

今日は公立高校の合格発表でしたね。
合格された方はおめでとうございます。
卒業生はこれから遊びたい気持ちだと思いますが、これから高校生になるまでにやっておくべきことを書いていきます。
今遊ぶよりも、今準備をしていた方が、
遊べる量は結果的に増えるでしょう。

まず知っておきたいこと

・高校の学習量は中学の10倍
主に大学進学を目指す高校についてです。
例えば理系の数学は、
「数学Ⅰ」「数学Ⅱ」「数学Ⅲ」「数学A」「数学B」「数学C」
の六つがありますが、1年に教科書を2冊以上進めます。
内容も抽象的で濃くなるので10倍あると思っておいた方が良いでしょう。
英語についても、英単語だけ見ても
中学では1600〜1800語習うのに対し、
高校では2000〜2500語です。
教科書で習う単語は多くて4300語ですが、
実は大学入試には足りません。
5000語は必要なので単語帳を使います。

何をしておけば良いか

高校の学習内容は中学のものを基礎とします。
つまり中学で習うものが分かっていないと進めるのに支障が出るということです。

・数学
1、計算は呼吸するかの如く
負の数の加減乗除、方程式、因数分解。
皆が簡単だと思っているものほど差がつきます。
このような計算に少しでも手間取ってはいけません。手が勝手に動くくらい練習しましょう。

2、人に説明できるように
中学数学は答えさえ出せたら点がもらえましたが高校ではそうではありません。
解答を出すまでの過程も書いて説明しなければなりません。
自分の考えを表現できるようにすることは大切です。
そういう視点で復習しましょう。

英語

1、英単語
不規則動詞を覚えていないなんて論外です。
英単語を覚えている数が少ないほど英語の勉強に時間がかかります。
同じ時間でもできることが減るので負のサイクルに入ってしまいます。

2、文法の整理
中学まではそう難しくないので感覚的にできてしまうことも多いですが、高校ではそうはいかないので知識の総整理をすると良いです。
勉強し直すことで新たな発見をすることも多いです。

最後に

もう一つ大事なことを書きます。
高校生というのは大人になるための準備期間でもあります。
中学まではあれをやれこれをやれと指示を受けてきたかもしれませんが、これからはすべて指示をされなくても動けるようになる必要があります。
勉強においても宿題からなにからすべてを先生達が教えてくれるわけではありません。
当塾にも親に言われるがままではなく、自分で調べましたと来てくれる高校生も少なくないです。
指示を待たなくて良いのです。
これは自分の人生を豊かにするための準備でもあります。
選択ができるというのは幸せなことだからです。

それがお前の限界か

公開日 2023/03/08

今週は国公立大学の合格発表が行われています。
当塾生からも続々と合格の報告を受けています。
みなさん本当におめでとうございます。
これからの人生もさまざまな壁にぶつかると思いますが、大学受験という難関を突破した経験は必ず役に立つであろうと信じています。
合格実績は今月中にサイトに掲載する予定です。

さて最近高2生に、英単語をさっさと覚えてしまうように指導しているのですがそこで思ったことを書きます。

本気でやってる?

覚えられない。
点取れない。
ミスしてしまう。

そう言う人へ問います。
本気でやっていますか?
本気で、全部覚えようとしていますか?

もちろん、勉強を本気でできない人もいると思います。
例えば、部活で全国大会上位を目指していて、100%の本気度で練習していたら、
学校の勉強は50%くらいの本気度でしかできないかもしれません。
しかし、そのような人は私が見る限り少ないです。
何かありますか。
これを本気でやってます、って言えること。

英単語の例で書くと、
いつまで経っても進まない生徒は、
「8割くらいできれば満足かな」
くらいの気持ちに見えます。
8割?それでまともに英文が読めると考えるのですか??
笑止千万。
短刀で戦いに臨もうと言うのですか。
短パン半袖で富士山に登るのですか。

全員が難関校を目指すわけではないでしょうが、
難関を目指す人の本気度を書いておきます。
単語帳1冊全部覚えるのなんて当たり前です。
単語帳3周?
3周したから何ですかね。覚えているんですかね。
何周やったとか関係ないです。
99%では満足しません。
100%になるまで続けます。
いや、100%になったからと言ってやめません。
時間が経てば忘れるので定期的に確認します。
文章を読んでいて知らない単語に出会ったら、できるだけその場で覚えてしまおうとします。
これで自分達は頑張っているとも思いません。
やって当たり前だからです。
これはもちろん英単語に限りません。

本気度は客観的には捉えにくいものですので、
上のように書きましたが他人の本気度と比べる必要はありません。
自分が本気ならばそれでも良いです。

ただ、入試という戦いにおいては
他人の本気度も知っておいて損はないでしょう。
ちなみにタイトルは、
高校時代の数学の先生が使っていたスタンプに書いてあった言葉です。

「書いて覚える」は本当に非効率なのか?

公開日 2023/03/01

卒業おめでとうございます。
そして国公立大学前期試験お疲れ様でした。
それぞれ様々な思いがあるでしょうが、冷静に自分を見つめて進路を決めてもらいたいと思います。
この日のために努力してきたことは決して無駄にはなりませんし、将来、いつかは分かりませんがあの時勉強しておいて良かったと思える日が必ず来ます。
私も何度もそう感じましたからね。

今日は覚えることについてです。
英単語を覚えるというのは多くの中学生高校生の悩みです。
その証拠にネット上の記事や動画サイトには「英単語を〇〇日で〇〇個覚える方法」みたいなのが山のように出てきます。
特に最近、それらの記事や動画で主張されているのが、
「書いたら時間がかかるから非効率」
というものです。
目で見たり声に出したりすれば、書く時間でその3、4倍勉強できる、繰り返すことができる、というものです。
この主張自体は間違っているとは思いません。
理に適っていますし、私も高校生の時は書いて覚えることはほとんどしていませんが単語帳一冊1900個の単語はちゃんと覚えられました。

ただ、このような情報を鵜呑みにしたら危ないですよ、
という警鐘を鳴らす記事を書いておきます。

そもそも、書くよね

みなさんが受ける定期テストや入試はすべて択一式ですか。
ほとんどは、解答用紙にペンで記入しますよね。
単語の綴り、書きますよね。
普段全く書いて練習していない人が、本番突然書けるようになりますかね。
なるわけないですね。

これは漢字と同じです。
近年は特に紙に書くという動作は減ってきているので、漢字は読めるけど書けないっていうこと、多いのではないでしょうか。(大人の方もそうですよね。)
英単語も、書いてあったら意味はわかるけれど、自分で書くとなると、
あれ、ここeeだっけ?eaだっけ?みたいなことが起こるわけです。

これから先、
試験がキーボード入力や音声入力に置き換えられない限りは書いて練習する必要があるわけですが、
しかしやはり書いて覚えるのは時間がかかります。
そこで参考のために私の経験を書きます。

なぜ高校生の時に単語帳まるまる一冊(英→日、日→英、綴り、発音)覚えられたかというと、最も大きな理由は、
中学の時にたくさん書いて覚えたからです。
詳しく書きます。
中学生の時は、毎日最低ノート1ページは英単語の練習をしていました。確かそれが宿題になっていた気がします。
1ページとは言っても、英語用の13行または15行のノートなのでそんなに多い量ではありませんが、発音と意味を確認しながら丁寧にやっていました。
ここが一つのポイントです。

発音と意味を確認しながら書く

書く練習と言われたら、本当に書いているだけの人、いますよね。
当然それではただの作業になりますから、時間がかかるだけになります。
音を出さなくても口を動かしたり、頭の中で唱えたりして、
発音と綴りを叩き込んでいく感じです。
つまり、指先と口と脳を連動させるイメージです。
声に出したら耳も使います。

常にそのような練習をしていたら、どう変化していくかというと
発音と綴りがリンクされていきます。
この綴りならばこう発音することが多い、とかこの発音ならこう綴る、というように。
それがわかるようになっていきます。
中学卒業時には多くの単語は綴りを見るだけで発音が予想できるようになっていました。

そして高校生ですが、
高校の教科書で、中学までは掲載されていなかった発音記号の存在を知ります。
(今は中学の教科書にも載っています。当時もそうだったのでしょうか。)
この記号を読めるようになったら、いちいち発音調べなくて済むようになると気づいてから、先生の発音や音声を聞くたびに、「この記号はこんなふうに読むのか」と勉強していきました。
発音記号について特に集中的に勉強したわけではありませんが、日々そんなことをしているうちにほとんどわかるようになりました。

まとめ

・中学生の時に発音と綴りの関係を、書くことで感覚として習得していった。
・高校生になってから発音記号を覚え、上記をより容易にできるようになった。

これらの下地を作っていたからこそ、
大学受験生時には英単語をほとんど書かずして覚えられた、
と分析しています。
つまり、私にとっては書いて覚える練習は役に立ち、効率的に覚えられたということです。

書いて覚えるのは非効率だと断定的に言えるものではない、
ということです。

あと何をやるか

公開日 2022/11/30

共通テストまであと7週間を切りました。
私立高校の入試までは約8週間です。
受験生は残り少ない時間をどう使うか、計画できているでしょうか。
中学生、高校生で考えるべきことは違うので、それぞれ分けて書きます。個々人について考えると微妙にちがうことはありますが、原則としての考え方です。

中3がやるべきこと

まだまだこれからです。
基本的に、すべての教科を勉強しましょう。
一つの教科に偏りすぎないように。
ただ、私立高校専願や公立高校前期で決めに行くつもりならば、国英数の3教科を重点的に勉強します。
12月中に基本的な問題集を一通り終え、冬休みには私立高校の過去問を解きましょう。
諫早高レベルならば、私立高校の問題を7、8割解けてほしいと思います。

また、注意すべきことがあります。
入試が来年なのでまだ少し先のこと、という感覚があるかもしれませんが、年が明けるとあっという間に私立入試だと考えていてほしいと思います。

高3がやるべきこと

中学のころの高校入試とは全く違うのでその頃のことは忘れてください。
なんだかんだ、うまくいくってことはないです。
大学入試に比べれば、高校入試は「ものすごく」やさしいです。

基本的な方針は、これまでの復習です。

また、中学生とは違い、残り時間で何をするかを明確に絞って決めましょう。
あれもこれもする、という時間はありませんので、焦ってしまうと思います。
心の乱れは戦いではすなわち負けを意味するので、そのようにならないためにも何を勉強するかを絞ってほしいのです。
決めておけば、迷いはなくなり、集中力が生まれ、結果としてあれこれ手をつけるよりも成果が出ます。

12月は、ほとんどの生徒は共通テスト対策に全ての時間を割いて良いです。
個別試験対策を並行させるのは難関大受験者のみです。

学校専用教材とは?

公開日 2022/11/02

今回はみなさんに教材に関する知識をつけていただきたいと思います。
学校で以下のような教材を購入すると思います。

高校数学ならば、
・クリアー
・REPEAT
・サクシード
(いずれも数研出版)
など

英語ならば、
・SKYWARD(桐原書店)
・Listening Coach(いいずな書店)
など

本の裏に「学校専売品」などと書かれています。
どの学校も(中学校も)このような学校専用教材を購入し使用していると思います。
高校では補習、課題用教材として、
中学でも「ワーク」と読んでいる教材があるはずです。

これらの教材は、一般の書店で購入することができません。
一部できるものもありますが、解答冊子はつけてくれません。
ある出版社のウェブサイトには次のように書かれています。

”この書籍は学校採用専用書籍のため、書店店頭では販売しておりません。学校の授業等でのご使用を考慮し、個人の方には、別売解答も販売しておりません。
また、別冊の解答書、教授資料、テストペーパー、CD-ROMなどは、学校採用の場合にのみお付けしています。予めご了承下さい。”

学校での使用を考慮し個人に解答を販売しないというのは、
つまり課題などに使用すると解答をただ写してくるだけの生徒がいるから、
ということなのでしょうが、解答なしでは学習スピードが遅くなるだけなのにといつも思います。

使用上の注意

たとえ解答冊子をもらえていたとしても、学校専用教材を使用する際には注意すべき点があります。それは、

学校での先生の授業が前提として作られていること

です。
分かりやすく言うと、
解答解説が雑、ということです。
つまり、自学自習にはあまり向いていません。

試しにクリアー数学などの解説と、市販の参考書の解説を読み比べてみてください。
まず厚さが違います。
学校専用教材の解説はほとんどが薄っぺらいと思います。
中身も、一方的な解答のみが多くなぜそうなるかが書いていません。
(もちろん書いているものもあります)

しかし、悲しいことに多くの中高生は分厚い参考書よりもこういった薄っぺらいものを選びがちです。
薄っぺらい教材で勉強すると、薄っぺらい知識しかつきません。

正しい使い方

散々な書き方としましたが、
学校専用教材がただただ悪いわけではありません。
道具は使い方次第で輝きます。

おすすめの使い方は、ドリルです

すなわち、頭を使うのではなく身体を使って身につけるものに適しています。
具体的には、数学ならば計算です。
小学生の時なんかは計算ドリルや漢字ドリルで練習した人も多いでしょう。
それと同じ使い方です。

因数分解とか方程式とか、公式を覚えるための練習。
問題数が多いのでこのような練習がしやすいのです。
一方で解説の詳しい参考書は問題数が少なく、ドリル練習はややしにくいです。

まとめると、
学校用教材→簡単な問題の反復練習
解説の詳しい参考書→応用問題の理解
というように使い分けると良いです。

公式集は捨てる

公開日 2022/10/12

先日、本屋で参考書漁りをしていたところ、
おそらく高校生の子どもを持つ親らしき女性が店員に、
「数学の公式一覧が載っているような本はありませんか。」
というようなことを尋ねていました。
そこそこ大きな本屋で、35歳くらいの男性店員さんは「自分はまだ参考書担当になったばかりで十分に把握してなくてすみません。」というようなことを言っていました。
私は、高校数学の公式かつ教科書に載っていない応用的な公式まで幅広く網羅されている本を教えるのか、話を聞く限りそのような公式集を持っていてもおそらく使いこなせないような学力なのでやめた方が良いと言うべきか悩んでいる間にその二人は去っていました。

公式をそのまま覚えるだけになっていないか

使い物になりません。
たとえば、三平方の定理の公式は
$$a^2 + b^2 = c^2$$
ですが、これをそのまんま文字で覚えたところで問題が解けるでしょうか。
a,b,cは直角三角形の3辺の長さで、cが斜辺であることを知っていないと使えませんよね。

他にも、
高校一年生は三角比をすでに習い、テスト範囲でもあったと思います。
三角比の定義が重要ですが、

$$sinθ = \frac{y}{r}$$

$$cosθ = \frac{x}{r}$$

などというふうにおぼえていないでしょうか。この文字のまんま。
それでは使い物になりません。
三角比の定義はわかっていません。

本当にわかっている生徒はもちろん上記のように答えることもできますが、
三角比の定義を説明してください、という問いに対してそのようには答えません。
次のような図で答えます。

これに加えて、三角比の相互関係が三平方の定理であることを説明できれば文句なしです。

公式の証明が習得の近道

証明が好きではない中学生高校生は多いですが、
証明を学習した方が、むやみに問題を解くよりも力がつきます。
なぜなら、
どのような場面でその公式を使うかがわかるからです。
公式をいつ使えば良いのかわからないという人は、その公式をただの文字列として捉えています。
公式が導かれる背景を知りません。
そもそも公式は、いつ使うのかを考えるのではなく、
必要だから使うだけです。

この2次方程式をどう解こうか?
→因数分解できないから解の公式を使おう!

ですよね。
また、証明を学習することは、
特に高校生は解答作成力に関わります。
問題に解答するには過程を書かねばなりませんが、
それ自体、自分の解答を証明するものであることに気づいてください。

全体から部分へ

公開日 2022/09/14

要領が悪い
と言われたことはありませんか。
私はあります。
それは大学生の時のアルバイトで、当時あるレストランのホールをしていたのですが、始めて数ヶ月はいろいろな仕事の段取りを考えて、または同時進行するというのがものすごく苦手でよく怒られていました。

勉強の仕方にも要領の良し悪しがあります。

同じ時間で成果の出方が違うということです。
どのような成果が出るかはそれだけでなく、生まれてこの方何を経験してきたか、どのくらいの語彙力があるか、など様々な要因があるわけですが、今回はその中でもどのような学習の進め方が良いのか、書いていきます。

はじめは細かいことを気にしない

要領が悪いと言われる主な原因です。
たとえば、英単語の勉強をしていたとします。
have

は頻繁に使われる単語ですが、中学ではじめて勉強するときは

I have many books.
とか
She has two sisters.

などの所有の意味で出てきますね。
しかしこれをはじめからですよ、

have
名詞
1、有産者; (資源・核などを)持っている国
2、詐欺、かたり

助動詞
1、現在完了
2、過去完了
3、未来完了
4、完了不定詞
5、完了動名詞

動詞
 持っている、いる、ある、手に入れる、食べる、経験する、かかる、してもらう……
(出典:https://ejje.weblio.jp/content/have)

というふうに全部の用法を覚えるでしょうか?
滅多に使わないものだってありますよね。
そんなものまで最初から覚えようとしていたら何年かかるかわかりません。
とりあえず最初は、「持っている」って意味なのか、へぇ〜
くらいで良いですね。

これは分かりやすいように極端な例を出しただけで、
同じようなことをやっている中学生高校生は多いです。

全体から部分へ

要領良く学習を進めるには、
自分が今どのような場所にいるかを把握する必要があります。
ある生徒の頭の中が整理できているかどうかがかなりわかってしまう質問があります。

「勉強している科目の分野、単元の名前を言えるか」

例外なく、成績の良い生徒は答えられます。
一字一句正確である必要はありません。
これが言えないのは、自分が全体のうちどの部分を勉強しているかがわかっていない、つまり、そこが主要な幹なのか、細かい枝の部分なのかを把握していない、ということです。
頭の中の違いのイメージです↓

私はよく目次を見るように言います。
この枝分かれ構造を確認しながら勉強するのとそうでないのとでは明らかに成果に違いが出ます。
最初から枝の末端まで勉強する必要はないのです。

全体→部分
言い換えると
大きなこと→小さなこと
という順番で進めると良いということです。

いつ学力が上がるのか?

公開日 2022/08/24

勉強しても勉強してもテストの点数が上がらない、成績が上がらないという生徒がいます。
まずは「学力」と「成績」が違うことを理解しなければならないのですが、今回の主旨はそこではなく、
勉強したはずなのに成果が出ない原因についてです。

問題を解いたときではない!

よくある勘違いの一つです。
問題をたくさん解いたら学力が上がる。
それ、間違いです。

いや、もちろん完全に間違いというわけではありません。
問題をたくさん解くことは大前提です。
必要です。
しかし、問題をたくさん解いたからと言って必ずしも学力が上がるわけではありません。
これを数学風にいうと、
問題を多く解くことは、学力が上がるための必要条件であるが十分条件ではない、ということです。

これは頭ではわかっているつもりの人も多いと思いますが、
解くだけではダメなのは、
成長していないからです。

数学の問題を解きました。
その後、考え方のポイントを押さえて
もう一度「自分で再現」できるようにしているでしょうか。
解法を一通り読んで、納得したら次へ進む。
それだけしかしない人の方が多いでしょう。
頭で理解することと、それを使えるようにすることには大きな差があります。
使えないと、試験の際に問題は解けないのです。

つまり、
①問題を解く

②解説を読んで理解する

③何も見ずに解答を再現してみる

これを大量にこなすことで学力が上がります。
①と②の半分くらいまでしかしない人が多数であると思います。

英語にしても、
ただ文法問題を解いて答え合わせをするぐらいではできるようになりません。
しっかり暗記をして、それを使っているでしょうか。
どのような場面で使われるかを説明できるでしょうか。
学力が上がるのは、
表現を覚えたとき、表現の意味を日本語で言えるようになったとき、それを使えるようになったときであって、
問題を解いたときではありません。

これを勘違いしたままだと、
いつまで経っても成果が現れないのです。

負荷をかける

勉強にしろ何にしろ、
成長するためには負荷をかける必要があります。
勉強で言えば暗記。
スポーツで言えば走り込み。
ゲームで言えばレベル上げ。
負荷なしに成長はありえません。
負荷をかけることが辛いことだとばかり思っている人は考え方を改めましょう。
慣れれば楽しくもなってきます。

「モチベ」は後付けでも良い

公開日 2022/08/10

将来の夢は何ですか?
どんな仕事に就きたいですか?
志望校はどこですか?

学生の頃はこういうことをよく訊かれますが、
これらに対して理由をつけて明確に答えられるでしょうか。
おそらく、大半の学生はそうでないと思います。
これは勉強への「モチベ」がないと主張する人への記事です。

モチベとは

motivation
動機、やる気と訳されます。
ある行動を起こす理由となるものですね。
医者になりたいから大学の医学部を目指すとか
サッカーをしたいから強豪の〇〇高校に進学したいとか。
しかしどちらかというとこの言葉は、
ネガティブな意味で使われることの方が多いです。

勉強するモチベがない

というふうに。

しかし、そういう子どもが(大人も)いるのは当然でしょう。
例えば小中高校生が、大人が職場でどのような仕事をしているか知っているでしょうか。
知っているとしてもなんとなくで、具体的な業務内容などはわからないはずです。
イメージが湧かないと思います。
だから、将来の仕事のために勉強した方が良い、
と言われたところで、なかなかそれがモチベとはならないのです。
そうではありませんか?

このように、
「モチベ」がない、という人へ
私から一つ提案があります。

そんなものなくても良い

自分の好きなことを探そうとか
自分に合った仕事をしようとか
言われますが、順番が逆です。

自分が今やっていることを好きになるんです。

つまり、最初から好きで勉強をやる必要はなく、
勉強を好きになろうとするということです。
勉強に限ったことではありません。
文化祭ってなんか面倒臭そうって思っていても、原則として参加しないといけません。
それならば、それを楽しむ努力をした方が良いです。
仕事をしたくないかもしれませんが、働かざるもの食うべからず。
就いた仕事は責任を持って取り組むべきです。
それなら文句ばかり言わずにどうしたら楽になるか、どうしたら楽しくなるかを考えた方が有意義です。

そして、
勉強をやりながらだんだん「モチベ」が湧いてくるわけです。
数学がわかるようになってきた、もっとたくさんの問題を解けるようになりたい、と。
仕事に慣れてきたが、もっと改善の余地があるからこうしていきたい、とか。
自分の置かれた環境に適応していくんです。
そうすれば自ずと「モチベ」は生まれてきます。

一番最初は、
本当に些細なきっかけでも良いです。
他の人に自信を持って話せるような、立派な動機なんて必要ありません。
話す必要が出てきて、自分をよく見せたいのなら、作って話せば良いだけのことです。
それに、すべての行動に理由がある人なんて
見たことありませんよね。