頭が良いとはなんなのか

公開日 2022/07/27

学校にいる限り、「頭の良さ」というのは良くも悪くも意識せざるを得ません。
しかしこの「頭が良い」とは一体何なのでしょう?
このテーマに限りませんが、
頭が良いことの定義が人によって少しずつ異なるので大体話が噛み合いません。
この記事は「自分は頭が悪い」と思い込んだり、不安になっている人のための記事です。
結論を先に書くと、全く心配はいらない、です。

そもそもなに?

頭が良いとはどのような状態を指すのでしょうか。
テストの点数が良いことでしょうか。
IQが高いことでしょうか。
中学生や高校生が想像するのはこの辺りだと思います。
大人もこのような数値で子どもを測りますもんね。
しかし頭の良さにももっと種類があります。
正確には範囲を広げて、「身体の良さ」でしょうか。
例えば、
手先が器用であったり、料理の要領が良かったり、他の人の気持ちを察するのが上手であったり。
これらも頭の良さではないでしょうか。
頭と身体と分けるのがよくないのかもしれませんね。
テストの点数が平均点以下だったとしても、テストが得意な人よりこれらが上手にできる人はたくさんいると思います。何でもできる(ように見える)人もいますがそんなのは極々まれです。
テストで測れる能力なんて高が知れています。
言いたいのは、
頭の良さなんて対して変わらない
ということです。

十で神童十五で才子、

二十過ぎればただの人。
っていう言葉があります。
幼少期に並外れた能力を発揮した人でも、大人になれば平凡になることがよくある、という意味です。
というよりは、その人に皆が追いつくという表現の方が正しいかもしれません。
子ども時代にできることに差があるのは、ほとんどは成長スピードの違いだと考えて良いでしょう。
子どもの時に周りよりできるからと言って鼻を伸ばしていると、大人になって追い抜かれるということでもあります。

では大人になってどこで差がついていくかというと、環境・習慣です。
子ども時代に学校の勉強に励んで成果を出した人は、何かへ向けて継続する力をつけていますし、友人など周りの人もそのような人が多いです。そういうのが当たり前になっているから、大人になっても成果を出しやすいということです。
もちろんこれは学校の勉強に限りません。
何だって良いと思います。
何か一つのことに打ち込むことが大事ですね。
何よりも行動すること。

模試のやり直し

公開日 2022/07/13

定期テストや模試が終わりましたが、生徒の皆さんはもう復習は済んだでしょうか。
テスト訂正ノートが宿題になっていることも多いと思いますが、今回はテストの復習の時にやるべきだけどほとんどの人がやらないことを書いていきます。

ほとんどの人がやること

・もう一度問題を解く
・解答のポイント、なぜそうなるかを調べて書く

この二つは多くの人が行うと思います。
たまに上しかしていない人もいますが。
生徒の訂正ノートを読むと、大体は問題用紙と自分の解答用紙を貼り、テストの時に解けなかった問題を解き、ポイントをちょっと書き込んで終わりです。
解答の核まで書けていれば一応の及第点ではあります。
しかし、これから書くことを実行すればテストのやり直しをより効果的にし、周囲に差をつけられます。
大学受験を目指すのであれば、それは競争ですのでぜひやっていただきたいです。
特に模試の時には実行してください。
2点挙げますが重要な点は
先につながるやり直し
です。

①類題を解け

定期テストレベルだと、「ほぼ完全に見たことある問題」が多いです。
数学ならば教科書の章末問題、
国語や英語ならば教科書の文章
がそのまま出題されますね。
しかし模試は違います。
全く同じ問題はありません。
(見かけは)初めての問題です。
読んだことのある文章が出てくるわけではありませんよね。
つまり、国語や英語では初見の文章を読んで理解できますか?と問われます。
数学では教科書でやったことを理解した上で、それを応用できますか?ということです。

となると、その模試の問題だけをやり直したところで、
次に活かせるでしょうか?
出題された文章はそのまま入試に出ますか。
見た目が全く同じ数学の問題が出ますか。
違います。
もう二度と同じ問題は出ません。
だからやるべきことがあります。

国語や英語の文章ならば、その文章の内容を理解することは当然として、
・どのような思考過程でその解答に至るのか
・どのような点に注意して読めば論点を理解できるのか
など、似たような他の文章を読む時にも通づるような復習をしましょう。
数学ならば、
・問題の核を捉え、関連する問題を参考書等で解く
ことが有効でしょう。
模試の問題の復習だけだと、その問題にしか対応できない可能性が高いです。

②2回目のやり直し

1回目のやり直しは多くの生徒がします。
では2回目は?
全体の5%もいないのではないでしょうか。
チャンスです。
予言します。
今の高3で、この7月の模試を来年2月時点で80%以上解ける人は高3の10%もいないでしょう。
当たらなかったら大阪屋の焼肉を奢るので許してください。
それだけ、1度やったことを間違いなく再現できるように勉強している人は少数だということです。
逆に言えばそれができれば成績は上がりますし志望校合格は叶います。
だからチャンスです。
1週間後か2週間後か、1ヶ月後でも良いので2回目の解き直しをしてみましょう。



GWは遊べ(?)

公開日 2022/05/04

皆様いかがお過ごしでしょうか。
私は特に変わり映えなく日常を過ごしています。
街には人出が増え、ようやく活気が戻ってきたという印象です。
5月5日はこどもの日です。
昨年も同じことを書いた気がしますが、やっぱり鯉のぼりを見ることが少なくなりました。
このまま姿を消してしまうのも時間の問題かと思うとやや寂しい気持ちです。
柏餅でも買って食べましょうかね。

高校生は休み明けに今年度最初の定期テストがありますね。
中学校もあるところはあるようです。
塾講師の立場としては
学校が休みだからたくさん準備できますね!
と言いたいところではあるのですが、
中高生としては
なんで休み明けがテストなの?
と思うのではないでしょうか。
私がそうでしたからね。
どうせならGW前にテストしてくれたら良いのに。
そうすればテストのことなんか気にせず遊べるのに。
大人だってそうだと思います。
休日前に仕事で何か問題が発生したらそれを解決せぬまま休みに入るのはいやですよね。
ずっとモヤモヤした感じです。
心が休まりません。
GW直後にテストをするというのは
何か生徒を学校に縛り付けようとしてるように見えます。
「勉強する時間を確保してやったぞ」みたいな。
いや、そうではないとは思いますが、
もう少し配慮してもよいのではと思いますね。

遊んだ方が頭が良くなる(?)

私は塾講師ですが、あえて言いますと
GWはたくさん遊んで良いと思います。
机にかじり付いて勉強ばかりしているとむしろ頭や体、心にも悪いと思います。
自然の中に遊びに行ってはいかがでしょうか。
例えば虫取りとか。
虫取りはとても頭と体を使う遊びです。
木の幹や葉っぱをよーく観察しないと虫は見つかりません。
腐葉土や樹液が発酵したにおいを頼りに探します。
舗装なんてされていない、草や木が生い茂った道なき道を上手にバランスをとりながら進まないといけません。
自分がどの方向に、どのくらいの距離を進んできたのかがわからないと迷子になります。
つまり
集中力、嗅覚、バランス感覚、空間認識力などが養われます。
空間認識力とは、自分と対象との距離感をつかんだり、立体的なものの形状をつかんだりする力です。
地図を読んだり、学校の勉強では図形問題に取り組む時などに必要になります。
紙面上で、またはスマホやタブレットで見て考えて身につくような力ではありません。
ずっと画面を見ていては衰えるでしょう。
人間本来の感覚が失われていく、ということです。

遊んでいるときは、皆さんが思っている以上に
「勉強」しています。
だから私は、GWくらい外で遊びまわることは止めようと思いません。

動画を観るだけで成績アップ

公開日 2022/04/20

入塾の時に必ず話すことなのですが、
定期的に思い出していただくために書きます。
特に、宿題をやる時間はあるのにしないで塾に来る中学生には読んでほしいですね。
高校生にそのような生徒はほぼいませんが、学力を上げるためには必要な考え方なので読んでください。

受けるだけでグングン成績が伸びる!

そんな授業があると思いますか。
ありません。

もしあると思うのであれば、
こういうのは「実際にあったらどのようなことが起こるか」を考えると良いです。
もしそんな夢のような授業があるならば、
例えば全国にある有名な塾や予備校の先生の授業はどうでしょうか。
全国の多くの生徒が受けることができます。
動画配信されたりしていますからね。
何千人、いや何万人という生徒が受けていると思いますが、
もしその授業を受けるだけで成績が上がるならば、
その何万人という生徒の成績はどんどん上がって・・・

いませんよね。

授業が悪いと誤読しないでくださいね。
そんなものがあればたちまちSNSで情報が拡がっていき、
すでにあなたの目や耳にも入っているはずです。

つまり、授業だけで学力が上がる、なんてことはないのです。

プロ選手の動画観たら

学校の勉強だけではありませんね。
他にも例はたくさんあります。
もし、上手な人に教えてもらうだけで、
または上手な人のしていることを見るだけで上達するならばどうなるか。

プロサッカー選手の動画を見れば自分のプレーも上手くなるでしょうか。
チャンネル登録者数の多いYouTuberの動画を見れば、自分もおもしろい動画を作れるようになるでしょうか。
答えはもちろん、No
身の回りで起こることを観察していれば、わかると思います。
私はこれを理解しているので、口が裂けても「うちに来れば学力が上がります。」とは言えません。
実際私が学生の時も、先生方の助言を参考にしながら、自分でやってみて成績を上げていきましたからね。
そう、

自分でやってみてはじめて身につく

だから宿題が必要なんです。
正確にいうと、
宿題が必要なわけではなく、その人が習ったことを元に自分でやってみることが必要です。
(だから自分でやる人には宿題を出しません。)
自分でやってみていれば、力がついてきます。

もし私や親や部活のコーチの言っていることが理解できなかったとしても、
それでもまずは自分でその助言通りにやってみてください。
先を生きる人の助言を完全に理解するには1年、3年、10年かかることもあると思います。
死ぬまでわからないこともあるでしょう。
あなたはまだまだ未熟です。
私だってまだ未熟です。
幼い頃に先生や親などたくさんの人の話を聞いてきたわけですが、
10年以上前に聞いたことを、
「あれはこういうことだったのか」
と身をもって理解することはいまだにあります。これからもあると思います。

だから言われるんです。
「いいからやりなさい」と。

英単語の覚え方

公開日 2022/03/23

英単語の暗記で悩む生徒は多いです。
どのようにして覚えるのがよいかという質問は数えきれないほど受けてきましたので、参考のために書いておきたいと思います。

その前にまず覚えておいていただきたい前提があります。
それは、正解など存在しない、ということです。
最近はヒトの脳の研究により、記憶の仕組みからどのように憶えるのが効率的なのか、どのような時間間隔で学習すべきかなど少しずつわかってきているようです。そのような、一般的にはどのように行動すべきか、という正解のようなものはこれからどんどん解明されていくと思います。
しかし、あなたはその「一般的」なものに当てはまっているのでしょうか?
全員、生まれ育ちも違えば知っていること、経験したことも全く違います。
ある程度「一般的」であるでしょうが、自分にとっての最適解は自分にしかわからない、ということを自覚しておきましょう。

もう一つ。
覚えるというのには段階があります。

1、見たことがあるだけ
2、思い出そうとすれば思い出す
3、見た瞬間に理解できる

2ではなく3を目指す必要があります。
うーんっとこの単語の意味なんだったっけなーーー
えーーーーっとーーーー、あれだ!
とかやってたらいつまでも文章を先に読めません。
思い出すという感覚ではなく、
反応できるようにしましょう。
ここから覚え方の例を書いていきます。

少ない方がおぼえやすいか

多くの人が勘違いしていることがあります。
少ない方が覚え易い、ということです。
もちろん、100桁の数字と3桁の数字では3桁の方が覚え易いと思います。
しかしそれは、覚えようとする情報が無機質な場合です。
つまり、無意味な文字の羅列を憶えようとすると少ない方がよいわけです。
そうです。
英単語がなかなか覚えられないという人は、
それに意味づけせず文字列として憶えようとするのです。

たくさん憶えるには、
関連する情報量を増やすことが重要です。

同時にチェックするのは、
○日本語の意味
○発音(記号)
○品詞
○派生語
○例文
です。

例えば、
impress

○印象付ける、良い印象を与える(など)
○[ɪmprés
○動詞
○impression(名)、impressive(形)
○He impressed me as honest.(彼は私に正直者だという印象を与えた)
※weblioより

これらを一度に確認するのがよいでしょう。
もちろん、例文等すべて丸暗記しようとしなくても良いです。
自分にとって多すぎない程度に。

なぜ情報量を増やす方が良いかというと、
思い出すきっかけをたくさん用意するということだからです。

勉強中にimpressionが出てきたら、
ああ、impressという動詞もあったなあとか、
impressiveってなんだっけ?
ああ、activeは動詞のactの形容詞形だから、
impressiveは動詞のimpressの形容詞形だった、とか。
そういうふうに、思い出すためのトリガーをあちらこちらに散りばめることができます。
そうすれば、前述の「思い出そうとすれば思い出せる」という段階をこなすことができます。

覚え方を創る

自分で創ったら簡単には忘れません。
他の人の覚え方ではなく、自分で工夫するところがポイントです。

例えば、
私の手元の単語帳「システム英単語Basic」には、
通し番号711に「promote」
という単語があります。

先週の土曜日の授業で即席で作った思い出し方は、
「セブンイレブンが経済活動を促進させた。」
です。

はい、もう覚えましたね。
別に711という数字を一緒に覚える必要はなく、各単語に同じような思い出し方を創る必要もありません。
とにかく大事なのは、
意味づけすること自分で工夫するということです。

日本語は理解しているか

comprehensive
包括的な

「包括的」っていう意味わかりますか。
日本語でさえわからないのに英単語を覚えられるわけがありません。
まずは辞書で「包括的」を調べましょう。
「すべてをひっくるめること」のような意味が載っていると思います。
その調べるという手間も含めて思い出すきっかけになります。




ここで紹介したことがすべてではありません。
例を挙げ出したら切りがありません。
それだけいろいろなやり方があり、工夫の余地があるということです。
余裕のあるうちに試してみましょう。

受験勉強≠勉強

公開日 2021/03/16

現在進行で受験勉強をしている、またはこれから始める方向けの話です。
タイトルの通り、受験勉強と普通の勉強、学問としての勉強は全く異なります。
これを間違っていると、志望校合格は掴み取れません。

ここで勉強と受験勉強を定義しておきます。

勉強…本やインターネットで調べたり、人に教わるなどして教養を身につけていくもの。知的好奇心を満たすためのもの。

受験勉強…志望校合格へ向け対策を施すこと

何が異なるのか。

点数

受験勉強は点数が付けられるものです。
勉強は点数を付けません。
受験勉強、入試ではなぜ点数が付けられるでしょうか。

それは、入学者を公平に選抜するためです。
もし、本人がどれくらい勉強をがんばったのか、どれだけの時間をかけて準備をしたのか、どれくらいその学校へ通うことを望んでいるのか、という曖昧な指標で入学者選抜を行ったのであれば、それは到底公平なものにはなりません。
何時間勉強しているのか、常に誰かが監視して計測するのでしょうか。
本人の話し方で熱意を測るのでしょうか。
そのようなことは現実的に不可能ですよね。
同じ時間に同じ問題でどれだけ点数を取れたかを競うのは公平と言える選抜方法です。

目的

勉強というのは、必ずしも誰かから評価されるために行うものではありません。
自分の興味のあることを調べたり、さまざまな実験を行ったり。
知的好奇心を満たすためのものです。

一方で受験勉強というのは、志望校合格が目的です。
そのための手段です。
だから、入試当日にできるだけ多くの点数を取るために戦略的に勉強を行う必要があります。
例えば数学が好きで、大学数学を何日もかけて勉強していても、
それは大学入試には出ません。だから点は取れません。
入試範囲外のこともどんどん勉強して大学入試にも合格するような人もいますが、それは当然入試対策もできているからで、そのような人は極めて稀です。
あなたには当てはまりません。

どれだけ上手に短時間で点数が取れるようになるか。
それが受験勉強において大事なことです。
だから優先順位を決め、時間をかけることを考えねばなりません。

時間

知的好奇心を満たすための勉強は、いくら時間を使っても構いません。
調べたり何か空想する時間は楽しいものです。
ちなみに最近の私の暇な時間に考える課題は、「現在の学校制度に代わる教育制度」です。
締切などありません。
一方で受験勉強というのは期限があります。
新高校3年生は、共通テストまで約43週間です。
そこまでに勉強をし終えないと、問題は解けません。
現実を書きますと、大半の高校生は試験範囲を十分勉強できずに本番を迎えます。
気づくのが遅いのです。
私も他の先生たちも多くの受験生を見ているので知っています。
そのことを受け入れた上で早く勉強を進めて欲しいと思います。

文章を愉しもう

公開日 2022/03/09

暖かくなってきましたね。
春といえばアスパラガスが食べたくなります。
ベーコンで巻いたり、揚げてマヨネーズにつけるのが好きです。
ほとんど外食ですが。

花粉症が煩わしい季節でもあります。
アレルゲン免疫療法というのがありますが、週1、2回の通院を2、3年続ける必要があるようです。
自分は薬を飲めば症状がかなり軽くなること、そして治療にかかる時間と薬を買って飲む時間を計算などしたところ、通院するメリットがなかったので薬を飲んでいます。
手間のかからない治療法がもしできれば受けたいです。


さて今回は文章を読むという話です。

国語や英語では、
文章を読んでそれについて答える問題がありますね。

「棒線部①はどういうことか。」
「この文章の内容と一致するものを一つ選べ。」

などという設問があります。
このような問題に対して、見ただけで花粉症ならぬ文章症になってしまう生徒もいると思います。
なぜ発症してしまうのか。
その理由の一つは、

問題を解くことばかりに集中しているからです。

小学生の頃から、
文章を読んでは問題を解き、丸かバツがつけられます。
バツばかりつけられたらどうなるか。
それは嫌いになっても仕方ありませんね。

このようなことが重なった結果、
文章は、それに対して問題を解き、評価されるもの
というレッテルを貼ってしまうことになります。

読めたら面白い

そんなふうになって欲しいと思います。
世の中には素晴らしい文章がたくさんあります。
国語や英語の教科書に載っているものもそうです。
問題集や入試問題で扱われる文章もそうです。
面白いこと、ためになること、心を揺さぶられるものがたくさんあります。
色々な考え方を知ることができます。
先の生き方を決定づけるような文章に出会うこともあるかもしれません。

例えば最近は、
高校生の授業でテレワークについて書かれた英語の文章を読みました。
主にメリットについて書かれた300語程度の短い文章ですが、
それでもよく読めば、テレワークをする自分を想像してみたり、デメリットを考えるなどして将来の自分の働き方を考えるきっかけになることでしょう。またそこから、働くことそのものに興味を持ち、働くとは一体何なのかを考えるかもしれません。
個人によって何に興味を持つかは異なりますが、
いずれにせよ、そんな短い文章からも得られるものはとても多いです。

ただただ設問を解くだけなのは、もったいないです。

英語がわからないのなら、日本語訳を読めばよいのです。
わからない単語があれば、手元の端末で検索すればよいのです。
とにかく、一旦解くことから離れて、
じっくりと読んでみましょう。
一度でわからないこともあります。
それなら時間をおいて何度か読んでみればよいです。
そういうことだったのか!
と感動を覚えることでしょう。
本来文章というのはそういうものです。
そして読むことを楽しめるならば、
なぜか問題も解けちゃうわけです。

高校入試で100点取った?

公開日 2022/02/16

中学生の進路が決まり始めました。
志望校に合格した方、おめでとうございます。
これまでよく頑張ってくれました。
楽しみな高校生活が待っていますね。
気持ちを新たにして勉強・部活その他精力的に取り組んでほしいと思います。
今回はそれを充実させるためにも、学習面でやっておくべきことを書きます。

高校の学習は中学が基礎

高校での勉強が、全く新しいことをすると考えていないでしょうか。
そうではありません。
めちゃくちゃ中学で習ったことを使います

具体的に見てみましょう。
例えば数学Ⅱで出てくる3次関数。
$$ y=x^3-2x^2-2x+1 $$
のグラフを書け.

\(x^3\) とか見たことない!書けるわけない!と思っていませんか。
それは勉強不足です。
1次関数や2次関数のグラフを、初めどうやって書きましたか?
\(y=\frac{2}{3}x \)
このような関数のグラフを書くとき、まず点を取っていきましたよね。
\(x=3\)のとき、\(y=2\)
\(x=6\)のとき、\(y=4\)
というように通る点をとっていきます。

画像のように点をとっていき、結ぶとグラフが出来上がります。

先程の\(y=x^3-2x^2-2x+1\)のグラフは下図のようになります。

素早く書くためには、新しく微分などを理解する必要がありますが、これも直線と同じように
\(x=0\)のとき、\(y=1\)
\(x=1\)のとき、\(y=-2\)
………
とたくさん点を取っていけば絶対に書けます。
グニャグニャしてるしよくわかんない、と判断しないでください。
これがたとえ、
\(y=-x^4-2x^3-2x+5\) とか、
\(y=\frac{x^2-3x-4}{x+2}\) となったとしても同じようにできます。
全く同じようにできます。

つまり、
「代入計算してそのグラフが通る点を求めてつなげる」
ことさえ分かっていればできるということです。
このように見ていくと、
新しいことが少しずつ追加されていくに過ぎないことがわかります。

数学に限らない

関数のグラフを例に挙げましたが、
もちろん他の教科でも同様のことが言えます。
高校の勉強は、すべて中学までで習うことを基礎とします。
あなたは高校入試で満点を取ったでしょうか。
学年末テストでは?
そうではないと思います。
満点ではないということは、
まだ中学の復習が不十分なことがある、
ということです。
もちろん、満点にならないとダメということではありません。
むしろ満点を目指すことは非効率です。
ただ、中学までの基礎を徹底しておくことで、高校の勉強もかなり楽になることを覚えておき、是非高校入学までに準備をしておいてほしいと思うのです。

いつまで入っているの

公開日 2022/1/5

明けましておめでとうございます。
タナカ塾では元旦から大学受験生の最後の追い込みを行っています。
高校受験生も、いつもより長い講習時間ですがよく頑張っています。
お正月の雰囲気を楽しみつつ、鍛錬してもらいたいと思います。

やることがあるのにここ数日ダラダラテレビを見たりネットサーフィンをしてしまった人もいるようですので、やや怖くなる話をします。

トイレに

どのくらいの時間入っていますか。
新年早々こんな話から始まってすみません。
冬休みに毎日やることを決めていたにもかかわらず、ほとんどやらずじまいだった生徒と話していたものです。
少し前にネット記事で見たのですが、
何かの調査で(忘れました)トイレでの平均滞在時間が1分長くなったことがわかったそうです。
主な原因はスマホで、トイレに入って長時間スマホをいじっている人が多いようです。中には30分とか1時間とか。

そこで、
人生でどれくらいの時間をトイレに費やすのかを計算してみました。
1日5回トイレに行くとします。
1回あたりの滞在時間が1分多くなると、
1日で5分増えることになります。
1日は24×60=1440分ですので、1440分の5だけ滞在時間が増えるということです。
では人生80年として、どれくらい増えるかというと・・・

$$ 80 \times \frac{5}{1440} \times 365 = 101.4 $$

100日間、トイレに入っている時間が増えることになります。
想像してみてください。
その100日間で何ができるのか。
トイレがお気に入りであれば止めませんが、それで良いのでしょうか。
この計算をしてから私はスマホを持ち込むのをやめました。

何に時間を使うのか

トイレの話は一つの例で、
どのように時間を使うかは一度考えてみることを勧めます。
いつかは死ぬし、今この瞬間より若い時は2度と来ないからです。
おそらく関わりがないか、あっても希薄な関係のSNS上の人の投稿を見続けていいのか。
芸能人の不倫騒動とか、素人でもわかるようなことしか言わないコメンテーターが出る番組などどうでも良いテレビを見る時間に費やしていいのか。
もちろんSNSが悪いとかTVが悪いとか言っているわけではありません。
ある人にとって有益なことはそれぞれだからです。
ただ、後悔のないようにしてもらいたいと思うだけです。
自分への戒めでもあるわけです。

校則改革マニュアル

公開日 2021/11/17

生徒と校則について話していたのですが、
諫早高校で生徒会が何度か昼寝の導入を提案したが受け入れられなかったと聞きました。
その原因はおそらく、プレゼンテーション能力不足、準備不足でしょう。
校則って意味不明なものも多いですよね。
身につけるものの色や頭髪など。

生徒にとって必要なルールを作りたい。
そんな熱意のある中学生・高校生向けの、私からの助言です。

校則を変えるために必要なことを書きます。
ただただ、学校側に要望ばかり言ってもそれが実現する可能性は低いです。
手順は次の通り。

1、仲間を集める
2、資料を作る
3、プレゼンする

1、仲間を集める

ある目的を達成するためには、1人よりも多くの仲間がいた方が良いです。
この後の作業効率が段違いになるからです。
自分と同じ思いを持った人を募りましょう。
ただし、遊び感覚で乗ってくる人には注意。
後で足手まといになります。

2、資料を作る

プレゼンテーションのための資料作りです。
最も大事なフェイズといっても良いでしょう。
ここが甘いと受け入れられません。

あらゆる物事には二面性があります。
すなわち、その校則を導入した際のメリットとデメリットです。
デメリット以上にメリットを享受できることを主張、またはデメリットを払拭する方法を提示しましょう。

例えば昼寝の導入ならば、メリットは生徒の学力向上が見込めること。
すでに導入している学校があるのでその結果を引用しましょう。
デメリットは学校の時間割を調整する必要があることです。
大きく変更せざるを得ないならば、登下校時間、部活動、スクールバス等様々なものに影響が及びます。
またこのとき、抽象的な表現ばかりにならないように注意です。
具体的なデータ、つまり数字が欲しいところです。

仲間と意見を出し合い、何に影響が及ぶかを挙げ、それの解決策まで考えましょう。
これらを整理して、要望書を提出しましょう。
まず周囲の人からの賛同をもらうのも良いですね。

3、プレゼンする

資料作りを終えたらプレゼンテーションです。
自分らの考えをぶつけましょう。
大事なのは情熱。
いくら良い商品でも、その商品が好きでない人、冷めている人からは買いたくありませんよね。本気でないことはすぐにわかります。
練習を重ねて本気度を示しましょう。

それでも失敗することはある

ここまで準備をしてももちろん100%成功することはありません。
変わらないのなら、一旦諦めて後輩に託しましょう。
続けていれば、いつかは変わるはずです。

なぜ私がこんな記事を書いているのかというと、
どの学校もさっさと昼寝を導入して欲しいからです。