質問に答えてください

公開日 2022/08/31

夏期講習が終了しました。
受講した中3生はよく頑張りました。
高1、2年生よりも長く勉強した生徒もいます。
高3生を含め、この夏どのような成果を挙げられたか考えてみましょう。
これからの勉強の自信につながります。

土曜日と日曜日に高校受験生向けの模試を実施しました。
採点を行いましたが、その中で気づいたことを書きます。

ちゃんと答えているか

最も気になった点が、
問題に対して適切に答えられているかどうかです。
先の模試では例えば次のような解答が見られました。

——————————————————
問:〜するとどのようになるか。「大きさ」と「高さ」という言葉を用いて答えよ。

生徒解答:音は高くなり、大きくなる
——————————————————
問:下線部①〜〜とあるがどういうことか。

生徒解答:〜〜だから。
——————————————————
どちらも解答として不適切です。
一つ目は指定された言葉を使っていません。
「音の高さは高くなり、大きさは大きくなる」
と答えねばなりません。
二つ目は理由を答える形になってしまっています。
「〜〜ということ。」
と答えるべきです。
このような解答が散見されました。

テストに限らず、日常でもこのようなことはよくあります。
例えば、
宿題を忘れた(していない)生徒が、
「宿題はしてきましたか?」と訊かれたのに対し、
「えーっと、昨日までまだしていなくて、今日学校でやろうと思って持って行って学校でやったんですけど机の中にノートを入れてそのまま置いてきてしまったかも知れません。」
と答えます。
結局したのかしていないのか。
それだけ答えたらよいものです。
生徒としてはなんとなく悪い気がしてこんな遠回りな言い方になるのでしょうが時間のムダです。
友人同士や家族同士の会話ではないので、
結論から先に話しましょう。

そう、結論からです。

解答(回答)を作るときには、まずは結論部分だけを考えます。
シンプルに。
宿題をしたか?という問いには、した/していない。
いつまでに終わるか?という問いには、○日まで、△時まで。
なぜタナカはこのような記事を書いているのか?という問いには、生徒の学力を上げたいから。
普段からそのようにしましょう。
コミュニケーションの齟齬も少なくなります。

空から自分を見る

公開日 2022/08/17

8月も半分を過ぎました。
受験生は学習状況はいかがでしょうか。
毎日10時間以上しているでしょうか。
諫高生は校内学習会での10時間を守るように言われているようですね。

ならば、塾生には11時間してもらいたいと思います。
効率が変わらないならば、同じ量だけ勉強すれば同じ分だけ学力は上がります。
(ほとんどの人は効率に差がありません)
これが競争に勝つための考え方です。

他人と競争しなくても良い

ただし、いつも他の受験生と比べてしまうならば別です。
比べる対象は他人ではなく、
昨日の自分です。
昨日と比べて何ができるようになったか?
昨日と変わらないのならば、それは現状維持ではありません。
衰退です。
昨日より、何か一つでもできるようになる。
それはとても大きな進歩です。
自信を持って続けましょう。

とどのつまり
これらのバランスを取ることが重要です。
他人を意識し過ぎてはいけない。
かと言って意識しなさ過ぎてもいけない。
それが、メンタルコントロールというものです。
学生のうちに身につけておくと良いです。

自分を俯瞰的に見る力

物事を客観的に見る力
このようなスキルがあると
些細なことで動揺しなくなります。
そして分析的に物事を見ることができます。
仮に模試の判定がDとかEだったとしても、冷静に分析して次へ繋げることができます。
AやBでも、浮かれることなく偶然を発見し、また一歩合格へ近づくことができます。
逆にこの力がなければ、
判定に一喜一憂し、結果だけに目が行き、
今自分がやるべきことを炙り出すという最も重要なことができなくなります。

生徒をサポートする側も同様です。
生徒がE判定だからと言ってビビりません。
生徒の行動・考えを知れば、これからC・B判定へ伸びていくE判定と、低迷し続けそうなE判定が見えてきます。
伸びるE判定の子には背中を押し続け、
今のままでは伸びる見込みがなければ現実を伝える必要があります。

もちろん、
物事を総合的に、分析的に見る力は受験以外でも必要なものです。
先月は安倍元首相が殺害される事件が起き、それから様々な問題点が指摘されていますが、一つ一つ問題は切り分けて考えねばなりません。
つまり、私には真実は分かりませんが、
いくら元首相が某団体と関係があったからと言って、
人を殺めた行為を肯定してはなりません。
問題を混ぜて混ぜて、重要なことを見落としてはならないのです。

ちゃんと話し合いましたか?

公開日 2022/08/03

この時期、どこの学校も三者面談が行われています。
受験生は志望校やこの夏に学習することの確認、それ以外の生徒も1学期の結果を受けて今後やるべきことを話し合ったと思います。
私から生徒とその保護者の方へお願いしたいことは、
親子で方針を確認・共有しておくことです。
これは受験勉強以前に重要なことです。

・どの学校を目指すか(国公立か私立か)
・プランB、プランCを用意しているか
・浪人の可能性はあるか

などをきちんと話し合ってほしいと思います。
プランBとは、第一志望校へ届かなさそう、または届かなかった時にどうするかということです。受験直前になってバタバタしないように決めておきます。

また、「話し合い」をすべきところを一方的な押し付けになってしまっているご家庭もあります。
生徒側がすべきことは、
・自分の希望を素直に伝えること
・情報を集め、実現可能性を共に考えること
などでしょう。
一方保護者側は、
・子の考えを受け入れること
・家庭の事情を話し、解決策を考えること
が重要です。
対等に話し合いましょう。
15歳はもう自分で考える力を持っています。
意見がぶつかり合う時には、妥協点を探ってください。

例えば
「自分は私立の学校に行きたいのに理由もわからず親から反対される」
「大阪より遠いところへは絶対に行ってはダメ」
のような話はよく聞きますが、
大抵親と子どちらにも落ち度があります。お互いコミュニケーション不足です。
何より、このような状況では

ほぼ、うまくいきません

生徒の成績は伸びません。
第2志望どころか第3志望、第4志望の学校になります。
それくらい、人間関係は影響を及ぼします。
逆に、
「好きな学校へ行っても良いと言われている」
「最初はA大学が良かったが、金銭面等を話し合った結果B大学を目指すことにした」
というように納得感、認められているという感覚がある生徒は
伸びやすいです。

まだ十分に話し合っていない、という方々は
今すぐに準備し始めていただきたいと思います。

選挙を機会に

公開日 2022/06/29

もうすぐ参議院議員選挙です。
生徒から聞きましたが、選挙権のある高校3年生(誕生日が7月11日までの人)は学校でも期日前投票ができるらしいです。調べたら昨年の衆院選でも実施してたのですね。高校生にも是非投票してほしいと思います。
どこに、誰に投票するか決められないという人は、面白いものを見つけたので以下のリンクを参照してみてください。

早稲田大学マニフェスト研究所

各政党の公約を比較することができます。
どういったテーマが議論されているかがすぐにわかると思います。
近年は情報収集が選択的になりやすく、幅広い分野を知るためには能動的に行動する必要があります。政治・経済という面から世界を見て、将来の自分を考えるきっかけになり得ると思うのでよく読んでみると良いでしょう。
私も読みましたが、目先の問題も大事ですが、100年スパンで日本をどういう国にしていくのか、具体的な数字とともに書いてほしいなと思いました。

きっかけが少ない

将来どういうふうになりたいか決めるとまでなくとも、候補や興味のあることを生徒によく訊くのですが、ほとんど返事がない(内容がない)人がまあまあいます。
無理もないと思います。
小学校から中学校までの9年間、狭い学校の中で朝から夕方まで同じメンバーで同じ事をやっているわけですからね。高校は実業系もありますが、70%超は普通科です。
なんとなく、このまま他の皆んなと同じようになるんだろう、という感覚があるのは当然と言えます。
(それ自体が悪いわけではありませんが)
中学では職場体験があるとしてもたった3日間、総合の時間などで将来のことを考える機会はないことはないですが、非常に少ないです。
そもそも知っている事が少ない中で、将来どうするか?と訊かれても困るのは不思議ではないですね。
私も中学生のときに知っていた職業といえば、身近な先生や医師看護師、公務員、農家、お店にいる人、工場でものづくりしている人、そのくらいの認識だったと思います。他にも知っていたことはありますが、具体的なイメージとは程遠いですね。

これは就活生でも同じではないでしょうか。
インターンなどもあるわけですが、学生生活のどこかを削って時間を作っています。青田買いもよく問題になりますね。とにかく選択するための時間が少ない。十分知るための時間がなく卒業、就職という学生は少なくないと推測します。


つまり、このような制度が変わらない限りは、
自分達から動かねばならないということです。
自分の意思を以て動いている人は非常に生き生きとしています。
学校に行くのがもったいないくらいです。
あれやれこれやれと指示しなくともいつの間にかやっています。
そうなるようなきっかけを作るのが大人の責務であり、私の責務であると勝手に思っています。
そして学生は、ほんの少しでも興味を持ったものから調べて行動してみることをすすめます。
または、本当に興味のあるものがないというのであれば、
目の前にある勉強を一所懸命に取り組んでください。
そうすれば自ずから、興味が生まれてくるものです。

爆破予告と想像力

公開日 2022/06/15

先週の金曜日、中学生が授業に遅れてきたので理由を尋ねると、
そこで初めて知りました。

6/3(金)に諫早市役所と市内の14の中学校への爆破予告のメールが市役所へ届いたようです。
その爆破予告の示す日は6/10(金)で、警察などが調べたようですが結局何事もないようです。

誰がやったのかはわかりませんが非常に迷惑な話ですよね。
犯人の動機もわかりませんが、このような事件を耳にするたびに、
想像力が足りなさすぎると思います。

どのくらい迷惑をかけるか

簡単に計算してみましょう。

直接的にも間接的にも迷惑を被った人がいますが、際側がなくなるので限定して、
・市役所職員
・中学校関係者(生徒・職員)
とします。

およその数は
市役所職員は700人、
中学校生徒は3400人、
中学校教職員は300人です。
計4400人
関わった警察関係者は、これは私にはなかなかわかりませんが100人としておきます。
合計4500人。

少なくともこれだけの人の日常生活を乱したわけです。

市役所から警察、学校へ連絡が行き、保護者へ知らせ、
学校では生徒全員が持ち物検査をされ、
警察は市役所や学校に不審物がないか校舎中を見て回る必要があります。

少なく見積もっても、
一人当たり2時間の損失ではないでしょうか。
とすれば、
2時間×4500人で9000時間の損失です。
長崎県の最低時給821円で計算しても、約740万円の損失です。
この9000時間の価値がそれ以上なのは言うまでもありません。

想像力の欠如

近年、このような犯行予告が増えているようです。
諫早では2020年にもありましたね。
背景として、やはりインターネットの存在があると思います。

そもそも想像力とは、
例えば言葉や音の情報を視覚化する、
相手の立場で物事を考える、
自分がした行動の結果を推測する、
といった力です。

この力が、情報化によって弱くなってしまうのではないかという仮説です。
紙の本とインターネット上の情報の違いがわかりやすいのではないでしょうか。
この両者の大きな違いは、情報量です。

見ない人が少数派であろうYouTubeをはじめとする動画サイト。
最近は10分の動画でも長いと感じる人もいるようですね。
TikTokで数秒から数分の動画を延々と見続けてしまう人も多いと思います。
つまり、映像という情報量の多いものを次々と見ているということです。
そこでは、なだれ込んで来る情報を処理しようとするのが精一杯で(そもそも処理しきれない)、情報量が多いため自分で補完する必要がなく受動的になっています。
私のブログのように文章ばかりの記事は読む人が少ないでしょう。
ありがとうございます。

一方で、紙の本から情報を得ようとする場合。
そこにあるのは文章のみ。
情報量が非常に少ないので、理解するためにはそこに書いてある言葉を視覚化したり、自分とは違う目線で考えたりと、想像力を必要とします。
紙の本がよくて、電子書籍は悪い、などと単純なことを書いているわけではありません。
どちらにもメリットがありますし私は使い分けています。

要するに、
想像力をはたらかせる機会が減っているということです。
特に2020年、コロナが流行り出した年に教育機関への爆破予告が急増したようですが(ソース:爆破予告の急増について)、外に出ることもできず、情報端末利用時間が長くなったであろうことととそれとは無関係には思えません。
今回の事件は、改めて我々の情報の扱い方を考える機会になるのではないでしょうか。
(想像しすぎでしょうか。)

想像力は学習にも社会で生きていくためにも、平和に暮らしていくためにも必要な力です。
少しばかり、未来が心配なわけです。

あえて茨の道を選ぶということ

公開日 2022/06/01

「生きているっていう実感がある仕事がしたいです。」

6年程前でしょうか。
まだ私がこの塾を立ち上げる前、別の塾で指導していたある生徒S君の言葉です。


昨日生徒と話していてふと、思い出しました。
英語の授業で読んでいた文章に関連した、「多くの人々が通る整った道」か、「誰も通ったことのないような茨の道」か、という話です。
人生の喩えですね。


多くの人が通った道というのは何か。
多くの人が通る道というのは、
多くの人が通るので整備されやすく、
後に続くものほど楽に(楽というのもそれぞれですが)通ることができます。
ノウハウがたまっているので、それを教授されるとある程度の快適さが保証されます。


一方で、茨の道。
ほとんど、または誰も通ったことのないような道です。
地図はありません。
何が起こるかは、進んでみないとわかりません。
取り返しのつかないことになるかもしれません。
しかし、道を切り開いて行く時の高揚感、
新天地を発見した時の達成感は何事にも変え難いです。

こういう時代だからこそ


現代、特に日本という国はものすごく恵まれていると思います。
衣食住に困ることはなかなかありません。
病気をしても生き続けることができます。
大昔はそんなことはなかったでしょう。
狩に行かねば餓死します。
住む場所を考え、きちんとした住居を作らないと動物に襲われたり凍死したりします。
今はそんなこと考えられません。
実際、そんなに頑張らなくても命の危機に瀕することはそうそうありませんよね。
通信環境の発達で、家を出なくても娯楽はあります。
インターネットさえあればよいという人もいるでしょう。
頑張る「必要」がないということです。
若い世代ほど今現在の状況に満足しているのではないでしょうか。
だから、なぜそんなに頑張らないといけないの?と疑問に思う人がいてもおかしくないと思いますね。




そんな状況だから、「生きている」という実感が湧かないのも当然です。
「生きている」ことの尊さを肌で感じにくいのです。
だからこそ、あえて茨の道を進んでみるという選択には価値があると思います。
もちろん頑張らなくても生きていけるので、そういう人を否定するつもりは全くありません。
頑張らなくてもそれなりに一生楽しく過ごせると思います。
それで良いという人に押し付けることもしません。
しかし、茨の道を進むときの「生きている」という感覚を経験することはないでしょう。
冒頭のS君も、そんなことを感じていたのかもしれません。

GWは遊べ(?)

公開日 2022/05/04

皆様いかがお過ごしでしょうか。
私は特に変わり映えなく日常を過ごしています。
街には人出が増え、ようやく活気が戻ってきたという印象です。
5月5日はこどもの日です。
昨年も同じことを書いた気がしますが、やっぱり鯉のぼりを見ることが少なくなりました。
このまま姿を消してしまうのも時間の問題かと思うとやや寂しい気持ちです。
柏餅でも買って食べましょうかね。

高校生は休み明けに今年度最初の定期テストがありますね。
中学校もあるところはあるようです。
塾講師の立場としては
学校が休みだからたくさん準備できますね!
と言いたいところではあるのですが、
中高生としては
なんで休み明けがテストなの?
と思うのではないでしょうか。
私がそうでしたからね。
どうせならGW前にテストしてくれたら良いのに。
そうすればテストのことなんか気にせず遊べるのに。
大人だってそうだと思います。
休日前に仕事で何か問題が発生したらそれを解決せぬまま休みに入るのはいやですよね。
ずっとモヤモヤした感じです。
心が休まりません。
GW直後にテストをするというのは
何か生徒を学校に縛り付けようとしてるように見えます。
「勉強する時間を確保してやったぞ」みたいな。
いや、そうではないとは思いますが、
もう少し配慮してもよいのではと思いますね。

遊んだ方が頭が良くなる(?)

私は塾講師ですが、あえて言いますと
GWはたくさん遊んで良いと思います。
机にかじり付いて勉強ばかりしているとむしろ頭や体、心にも悪いと思います。
自然の中に遊びに行ってはいかがでしょうか。
例えば虫取りとか。
虫取りはとても頭と体を使う遊びです。
木の幹や葉っぱをよーく観察しないと虫は見つかりません。
腐葉土や樹液が発酵したにおいを頼りに探します。
舗装なんてされていない、草や木が生い茂った道なき道を上手にバランスをとりながら進まないといけません。
自分がどの方向に、どのくらいの距離を進んできたのかがわからないと迷子になります。
つまり
集中力、嗅覚、バランス感覚、空間認識力などが養われます。
空間認識力とは、自分と対象との距離感をつかんだり、立体的なものの形状をつかんだりする力です。
地図を読んだり、学校の勉強では図形問題に取り組む時などに必要になります。
紙面上で、またはスマホやタブレットで見て考えて身につくような力ではありません。
ずっと画面を見ていては衰えるでしょう。
人間本来の感覚が失われていく、ということです。

遊んでいるときは、皆さんが思っている以上に
「勉強」しています。
だから私は、GWくらい外で遊びまわることは止めようと思いません。

動画を観るだけで成績アップ

公開日 2022/04/20

入塾の時に必ず話すことなのですが、
定期的に思い出していただくために書きます。
特に、宿題をやる時間はあるのにしないで塾に来る中学生には読んでほしいですね。
高校生にそのような生徒はほぼいませんが、学力を上げるためには必要な考え方なので読んでください。

受けるだけでグングン成績が伸びる!

そんな授業があると思いますか。
ありません。

もしあると思うのであれば、
こういうのは「実際にあったらどのようなことが起こるか」を考えると良いです。
もしそんな夢のような授業があるならば、
例えば全国にある有名な塾や予備校の先生の授業はどうでしょうか。
全国の多くの生徒が受けることができます。
動画配信されたりしていますからね。
何千人、いや何万人という生徒が受けていると思いますが、
もしその授業を受けるだけで成績が上がるならば、
その何万人という生徒の成績はどんどん上がって・・・

いませんよね。

授業が悪いと誤読しないでくださいね。
そんなものがあればたちまちSNSで情報が拡がっていき、
すでにあなたの目や耳にも入っているはずです。

つまり、授業だけで学力が上がる、なんてことはないのです。

プロ選手の動画観たら

学校の勉強だけではありませんね。
他にも例はたくさんあります。
もし、上手な人に教えてもらうだけで、
または上手な人のしていることを見るだけで上達するならばどうなるか。

プロサッカー選手の動画を見れば自分のプレーも上手くなるでしょうか。
チャンネル登録者数の多いYouTuberの動画を見れば、自分もおもしろい動画を作れるようになるでしょうか。
答えはもちろん、No
身の回りで起こることを観察していれば、わかると思います。
私はこれを理解しているので、口が裂けても「うちに来れば学力が上がります。」とは言えません。
実際私が学生の時も、先生方の助言を参考にしながら、自分でやってみて成績を上げていきましたからね。
そう、

自分でやってみてはじめて身につく

だから宿題が必要なんです。
正確にいうと、
宿題が必要なわけではなく、その人が習ったことを元に自分でやってみることが必要です。
(だから自分でやる人には宿題を出しません。)
自分でやってみていれば、力がついてきます。

もし私や親や部活のコーチの言っていることが理解できなかったとしても、
それでもまずは自分でその助言通りにやってみてください。
先を生きる人の助言を完全に理解するには1年、3年、10年かかることもあると思います。
死ぬまでわからないこともあるでしょう。
あなたはまだまだ未熟です。
私だってまだ未熟です。
幼い頃に先生や親などたくさんの人の話を聞いてきたわけですが、
10年以上前に聞いたことを、
「あれはこういうことだったのか」
と身をもって理解することはいまだにあります。これからもあると思います。

だから言われるんです。
「いいからやりなさい」と。

振り返り力

公開日 2022/04/06

新年度が始まりました。
当塾では新たな試みを始めました。

計画する力
実行する力
振り返る力
改善する力

をつけるためのものです。
PDCAサイクルと呼ばれるものですね。
それについては以前書いた記事をご覧ください。
PDCAサイクル?

何をするにしても重要な考え方です。
間違いなく、将来の仕事にも役に立つであろうと思います。

どのように取り組んでいくかを紹介します。

長期目標の設定

まずは
生徒それぞれがどのように生きていきたいか、
ということから考えてもらいます。
具体的な職業を挙げる生徒もいれば、漠然とどのようなことをしたいかを挙げたり、とにかく興味のあることを書く生徒もいます。
何でも良いのです。
自分の心の底から湧き上がるものは何か。
向き合ってもらいます。

あとは目指す大学の確認ですね。

中期目標の設定

基本的には大学を目指しますから、合格へ向けた道筋を考えていきます。
私が主にサポートする部分です。

↑例えばこのように

この時期までに、このレベルに到達しようといった感じです。
おおまかな目標は私がほとんど考えますが、
指示待ち人間を育成するわけではないので
生徒なりに変更すべき点などはやりながら考えてもらいます。

短期目標の設定

長期・中期目標が定まったら、それを達成するための短期的目標の設定です。
すなわち、週ごと、日ごとの目標です。
これは生徒一人一人の手帳を用意します。
毎週日曜日に前週の振り返りをし、
目標到達度の確認、続けるべき勉強・改善すべき勉強を確認してもらいます。

電子端末の使用も考えましたが、
学校では使用が制限されること、全員が同じアプリを使用できるとは限らないことなどを考えてアナログの手帳となりました。
余談ですが学校ももっと新しい技術を受け入れてほしいなと思うところです。

紹介は以上です。
まずは3日。
次に3週間。
そして3ヶ月続けましょう。

時間はお金に換えられるが

公開日 2021/01/26

私立高校は特別入試の合格発表がありました。
見事、志望校に合格した生徒へ、おめでとうございます。
次のステップへ進みましょう。
一方で結果が得られなかった人へ(高校生を含む)。
現実を痛感したと思いますが、過ぎたことは変えられません。
変えることができるのはこの先のことだけです。
まずは受け入れ、『自分が』どうしたいのかを改めて考えましょう。

高3の方は皆出願先を決定しているところですが、
生徒と話していて思ったことを書きます。

最も大事なものは何か?

あらゆる場面で考えてほしい問いですが、
今受験生にとって最も大事なものは何か。
当然、勉強。
そしてそのための時間です。
時間の大切さをわかっていない人がまだいるので書いてます。

共通テストが終わって10日経過しました。
もしこの間何も手付かずならば、すぐに個別試験への勉強を始めた人に10日分の差をつけられています。
国公立大学の2次試験までがあと30日ですから、25%を失ったことになります。
すぐにエンジンをかけましょう。
まだ間に合います。焦らないように。



また、この時期いろいろと出費が重なる時期で大変だとは思いますが、
赤本を買うのにどうしてそんなにためらうのでしょうか。
(赤本とは、大学入試の過去問集です。)
1冊2000円。
確かに安いものではありません。
しかし、今はそんなことを言ってられません。

買うのをためらって、
一回一回学校でコピーをとっていませんか。
友達に借りていませんか。
買うか買わないか、口論していませんか。
メルカリで100円でも安いものが出ないか探していませんか。
その時間、全て無駄です。

その時間は、2000円よりも遥かに高い価値があります。

その時間でやるべきことをやれば、
2000円は将来簡単にペイできます。



もう一つ例を話します。
諫早から長崎まで行きたいとします。
諫早駅から長崎駅までは、JRで480円、約30分で着きます。
ここに、
その480円を払いたくない人がいて、歩いて向かうことにしました。
道のり約25kmあるので、時速4kmで歩いた場合、
6時間以上かかります。
この人は480円と5時間半を交換したわけです。

しかしそれならば、例えばその5時間で時給1000円のアルバイトでもすれば5000円手に入るのですから、この方が圧倒的にお得です。
わかりやすいように極端な例を出しましたが。
もちろん価値観は人それぞれですから、絶対にそのような選択をするべきだとは言えません。
ただ、時間はお金に換えることができますが、
お金は完全には時間に換えることができません。