2月の模試の判定で…

公開日 2023/03/22

今日は主に新高3へ向けての記事です。

もう受験勉強は始めているでしょうか。
入試まで残り42週間です。
42ですよ。
日曜日はあと42回です。
もし次の日曜日を何もせずに終えてしまうと?
2%を失います。

現実を知ってもらいます。

予想できちゃう

何年も高校生・中学生の指導をしていると、
生徒の1年後が大方予想できてしまいます。
もちろん当てずっぽうというわけではなく、それぞれのポテンシャル(教養)や学習習慣、志望校への熱意など多くの要素を総合した結果です。
その中でも分かりやすく、重要度の高い指標があります。

去る冬の模試と、3ヶ月後の6月の模試です。

来年の入試で、受験することになる大学・進学する可能性の高い大学は、
1月・2月の模試でB判定の出ている大学です。

これから42週間、
他の受験生と同じくらい勉強をしっかりがんばった結果そうなります。
今B判定でも、特に難関大学はしっかりやらないと落ちます。
C判定ならば、もう今すでに皆がやってない勉強をやっているならば合格できます。
D以下は今すぐにでも生活習慣を一変させて受験勉強中心にしないと落ちます。
(もちろん例外はありますが、例外を語っても価値は薄いです。なぜなら、あなたは例外に当てはまらないからです。)

中には、
当たり前のことを言うと思われる方もいらっしゃるかもしれません。
なぜこんな記事を書くかというと、
なんとなく、
「勉強していけば判定は上がっていく」
ものだと考えている生徒が多いからです。
仕方ないです。
皆大学受験なんて初めてですからね。
しかし残念ながら、トントン拍子で判定が上がることなんて滅多にありません。
皆同じように学力が上がり、したがって成績(順位)は変わりません。

判定を上げるには、
皆がやっていることをやった上で、
皆がやってないことまでやらねばなりません。

42週間後、
私の予想を裏切ることを期待しています。

新高1が今やるべきこと

公開日 2023/03/15

今日は公立高校の合格発表でしたね。
合格された方はおめでとうございます。
卒業生はこれから遊びたい気持ちだと思いますが、これから高校生になるまでにやっておくべきことを書いていきます。
今遊ぶよりも、今準備をしていた方が、
遊べる量は結果的に増えるでしょう。

まず知っておきたいこと

・高校の学習量は中学の10倍
主に大学進学を目指す高校についてです。
例えば理系の数学は、
「数学Ⅰ」「数学Ⅱ」「数学Ⅲ」「数学A」「数学B」「数学C」
の六つがありますが、1年に教科書を2冊以上進めます。
内容も抽象的で濃くなるので10倍あると思っておいた方が良いでしょう。
英語についても、英単語だけ見ても
中学では1600〜1800語習うのに対し、
高校では2000〜2500語です。
教科書で習う単語は多くて4300語ですが、
実は大学入試には足りません。
5000語は必要なので単語帳を使います。

何をしておけば良いか

高校の学習内容は中学のものを基礎とします。
つまり中学で習うものが分かっていないと進めるのに支障が出るということです。

・数学
1、計算は呼吸するかの如く
負の数の加減乗除、方程式、因数分解。
皆が簡単だと思っているものほど差がつきます。
このような計算に少しでも手間取ってはいけません。手が勝手に動くくらい練習しましょう。

2、人に説明できるように
中学数学は答えさえ出せたら点がもらえましたが高校ではそうではありません。
解答を出すまでの過程も書いて説明しなければなりません。
自分の考えを表現できるようにすることは大切です。
そういう視点で復習しましょう。

英語

1、英単語
不規則動詞を覚えていないなんて論外です。
英単語を覚えている数が少ないほど英語の勉強に時間がかかります。
同じ時間でもできることが減るので負のサイクルに入ってしまいます。

2、文法の整理
中学まではそう難しくないので感覚的にできてしまうことも多いですが、高校ではそうはいかないので知識の総整理をすると良いです。
勉強し直すことで新たな発見をすることも多いです。

最後に

もう一つ大事なことを書きます。
高校生というのは大人になるための準備期間でもあります。
中学まではあれをやれこれをやれと指示を受けてきたかもしれませんが、これからはすべて指示をされなくても動けるようになる必要があります。
勉強においても宿題からなにからすべてを先生達が教えてくれるわけではありません。
当塾にも親に言われるがままではなく、自分で調べましたと来てくれる高校生も少なくないです。
指示を待たなくて良いのです。
これは自分の人生を豊かにするための準備でもあります。
選択ができるというのは幸せなことだからです。

それがお前の限界か

公開日 2023/03/08

今週は国公立大学の合格発表が行われています。
当塾生からも続々と合格の報告を受けています。
みなさん本当におめでとうございます。
これからの人生もさまざまな壁にぶつかると思いますが、大学受験という難関を突破した経験は必ず役に立つであろうと信じています。
合格実績は今月中にサイトに掲載する予定です。

さて最近高2生に、英単語をさっさと覚えてしまうように指導しているのですがそこで思ったことを書きます。

本気でやってる?

覚えられない。
点取れない。
ミスしてしまう。

そう言う人へ問います。
本気でやっていますか?
本気で、全部覚えようとしていますか?

もちろん、勉強を本気でできない人もいると思います。
例えば、部活で全国大会上位を目指していて、100%の本気度で練習していたら、
学校の勉強は50%くらいの本気度でしかできないかもしれません。
しかし、そのような人は私が見る限り少ないです。
何かありますか。
これを本気でやってます、って言えること。

英単語の例で書くと、
いつまで経っても進まない生徒は、
「8割くらいできれば満足かな」
くらいの気持ちに見えます。
8割?それでまともに英文が読めると考えるのですか??
笑止千万。
短刀で戦いに臨もうと言うのですか。
短パン半袖で富士山に登るのですか。

全員が難関校を目指すわけではないでしょうが、
難関を目指す人の本気度を書いておきます。
単語帳1冊全部覚えるのなんて当たり前です。
単語帳3周?
3周したから何ですかね。覚えているんですかね。
何周やったとか関係ないです。
99%では満足しません。
100%になるまで続けます。
いや、100%になったからと言ってやめません。
時間が経てば忘れるので定期的に確認します。
文章を読んでいて知らない単語に出会ったら、できるだけその場で覚えてしまおうとします。
これで自分達は頑張っているとも思いません。
やって当たり前だからです。
これはもちろん英単語に限りません。

本気度は客観的には捉えにくいものですので、
上のように書きましたが他人の本気度と比べる必要はありません。
自分が本気ならばそれでも良いです。

ただ、入試という戦いにおいては
他人の本気度も知っておいて損はないでしょう。
ちなみにタイトルは、
高校時代の数学の先生が使っていたスタンプに書いてあった言葉です。

「書いて覚える」は本当に非効率なのか?

公開日 2023/03/01

卒業おめでとうございます。
そして国公立大学前期試験お疲れ様でした。
それぞれ様々な思いがあるでしょうが、冷静に自分を見つめて進路を決めてもらいたいと思います。
この日のために努力してきたことは決して無駄にはなりませんし、将来、いつかは分かりませんがあの時勉強しておいて良かったと思える日が必ず来ます。
私も何度もそう感じましたからね。

今日は覚えることについてです。
英単語を覚えるというのは多くの中学生高校生の悩みです。
その証拠にネット上の記事や動画サイトには「英単語を〇〇日で〇〇個覚える方法」みたいなのが山のように出てきます。
特に最近、それらの記事や動画で主張されているのが、
「書いたら時間がかかるから非効率」
というものです。
目で見たり声に出したりすれば、書く時間でその3、4倍勉強できる、繰り返すことができる、というものです。
この主張自体は間違っているとは思いません。
理に適っていますし、私も高校生の時は書いて覚えることはほとんどしていませんが単語帳一冊1900個の単語はちゃんと覚えられました。

ただ、このような情報を鵜呑みにしたら危ないですよ、
という警鐘を鳴らす記事を書いておきます。

そもそも、書くよね

みなさんが受ける定期テストや入試はすべて択一式ですか。
ほとんどは、解答用紙にペンで記入しますよね。
単語の綴り、書きますよね。
普段全く書いて練習していない人が、本番突然書けるようになりますかね。
なるわけないですね。

これは漢字と同じです。
近年は特に紙に書くという動作は減ってきているので、漢字は読めるけど書けないっていうこと、多いのではないでしょうか。(大人の方もそうですよね。)
英単語も、書いてあったら意味はわかるけれど、自分で書くとなると、
あれ、ここeeだっけ?eaだっけ?みたいなことが起こるわけです。

これから先、
試験がキーボード入力や音声入力に置き換えられない限りは書いて練習する必要があるわけですが、
しかしやはり書いて覚えるのは時間がかかります。
そこで参考のために私の経験を書きます。

なぜ高校生の時に単語帳まるまる一冊(英→日、日→英、綴り、発音)覚えられたかというと、最も大きな理由は、
中学の時にたくさん書いて覚えたからです。
詳しく書きます。
中学生の時は、毎日最低ノート1ページは英単語の練習をしていました。確かそれが宿題になっていた気がします。
1ページとは言っても、英語用の13行または15行のノートなのでそんなに多い量ではありませんが、発音と意味を確認しながら丁寧にやっていました。
ここが一つのポイントです。

発音と意味を確認しながら書く

書く練習と言われたら、本当に書いているだけの人、いますよね。
当然それではただの作業になりますから、時間がかかるだけになります。
音を出さなくても口を動かしたり、頭の中で唱えたりして、
発音と綴りを叩き込んでいく感じです。
つまり、指先と口と脳を連動させるイメージです。
声に出したら耳も使います。

常にそのような練習をしていたら、どう変化していくかというと
発音と綴りがリンクされていきます。
この綴りならばこう発音することが多い、とかこの発音ならこう綴る、というように。
それがわかるようになっていきます。
中学卒業時には多くの単語は綴りを見るだけで発音が予想できるようになっていました。

そして高校生ですが、
高校の教科書で、中学までは掲載されていなかった発音記号の存在を知ります。
(今は中学の教科書にも載っています。当時もそうだったのでしょうか。)
この記号を読めるようになったら、いちいち発音調べなくて済むようになると気づいてから、先生の発音や音声を聞くたびに、「この記号はこんなふうに読むのか」と勉強していきました。
発音記号について特に集中的に勉強したわけではありませんが、日々そんなことをしているうちにほとんどわかるようになりました。

まとめ

・中学生の時に発音と綴りの関係を、書くことで感覚として習得していった。
・高校生になってから発音記号を覚え、上記をより容易にできるようになった。

これらの下地を作っていたからこそ、
大学受験生時には英単語をほとんど書かずして覚えられた、
と分析しています。
つまり、私にとっては書いて覚える練習は役に立ち、効率的に覚えられたということです。

書いて覚えるのは非効率だと断定的に言えるものではない、
ということです。

5000円と8時間

公開日 2023/02/15

年初に立てた目標ですが、とりあえず50m自由形と体重はクリアしました。
次は50m32秒を目標にし、体重はキープかもう少し増やしても良いかもしれません。
体脂肪率はあと2%下げるのが目標ですが、こっちはそんなに気にしないでおきます。

今年の8月に九州で世界マスターズ水泳選手権が行われます。
せっかく日本での開催なので出場したいですが、それには公認の大会で標準記録を上回る必要があります。
私の年代では50m自由形は30.10秒、バタフライは32.40秒。
あと1年早く生まれていればあと1秒猶予があるのに
バタフライの方が希望があるかもしれません。25秒で泳ぐ人がいる世界ですが。


模試の話をします。
高校生は、模試って一回いくら払って受検しているか知っているでしょうか。
安いもので3,000円、高いもので5,000円します。
そして、一回の模試を受けるのに使う時間はどれくらいでしょうか。
3年生が受ける共通テスト模試となると、
例えば理系だと5教科7科目で、国語80分、英語80+30分、数学70+60分、理科60+60分、地歴60分の
合計500分、8時間20分です。

5,000円と8時間かける価値のある模試の受け方ができていますか?

✅結果見るだけ→価値0円です。時間とお金をドブに捨てています。
✅課された訂正ノートを作るだけ→1円です。

宿題になったからとりあえず間違えた問題を解答解説を見ながらやり直す、
という生徒が最も多いのではないでしょうか。
それは、結果だけ見るのとほとんど変わらないと考えましょう。
「課された」というところが一つのポイントです。
自分の意志でやっているわけではないし、提出期限が定められているから、あまり意味のない訂正ノートになりがちです。結果、その問題を1ヶ月後にもう一度解こうとしても解けないのです。
やや強い言葉を使ってしまいましたが、
インパクトがある方が考えてもらえるのでこう書いています。

価値のある模試の受け方はたとえばこうです。

✅模試のために準備をする
全科目である必要はありません。
1科目でも、定期テストのように準備をしてから臨みましょう。

✅自己評価をする
数字で客観的データが得られるから苦手分析を行います。
また準備の段階で何が不足していたか、準備の量と質(勉強の量と質)がどうだったかなどを評価します。
自分で、というのが大事です。

✅訂正ノートは類題まで
出題された問題の類題まで解きましょう。
類題を探さねばなりませんが、その過程でどのような勉強をしていればその模試の問題が解けたのかを知ることができます。数学や理科はこれがやりやすいです。

ここまでやったら5,000円と8時間をかけた価値があるでしょう。
それをしないのであれば、
その8時間で時給1,000円のアルバイトをして家計を助けた方が良いですね。

この話は親子喧嘩のネタには使わないでくださいね。



合格に変える10点

公開日 2023/01/11

いよいよ今週末から入試の本格シーズンに入ります。
まずは共通テストですね。
高3生、あと10点上げましょう。

あと10点をもぎとる

この10点というのは、900点満点の10点です。
全体の約1%。
具体的には、あと3問、解ける問題を増やすということです。

残り数日で、何か新しいことをやって劇的に成績上昇することはありません。
(あるとしてもそれは元々の積み重ねによるものです。)
が、
10点なら容易に上げられます。
ではこの3問は一体何かというと、
知識があいまいで、正答できるかどうかの瀬戸際の問題
です。
それを獲りに行くんです。

みなさん必ずと言って良いほど経験があると思います。
「選択肢二つまで絞れたけれど、間違いの方を選んでしまった!」

いつもの私ならば、惜しくもなんともねえとぶった斬るものですが、
この直前期はそれらを獲れるように立ち回るのが点数を上げる最善の方法と言ってよいでしょう。
要は、
うろ覚えをなんとかしましょう
ということです。
覚えていない、という状態ではありませんから、ちょっとの復習ですぐに結果に結びつけやすいからです。
特に、50〜70点くらいの人にはより効果があります。
あと少しで正解できる人が多い層だからです。

復習, 復習, and 復習

これまでの勉強で集めてきた、弱点ノートや訂正ノート、まとめノートなどを使いましょう。
英語、国語の文章を読む以外は、新しいことはしない方が良いです。
解いてきた問題のもったいないミスなどを見直しましょう。
あいまいになりがちな知識をもう一度確認しましょう。
それであと10点を獲りにいきましょう。
合否分かれますよ。

あと何をやるか

公開日 2022/11/30

共通テストまであと7週間を切りました。
私立高校の入試までは約8週間です。
受験生は残り少ない時間をどう使うか、計画できているでしょうか。
中学生、高校生で考えるべきことは違うので、それぞれ分けて書きます。個々人について考えると微妙にちがうことはありますが、原則としての考え方です。

中3がやるべきこと

まだまだこれからです。
基本的に、すべての教科を勉強しましょう。
一つの教科に偏りすぎないように。
ただ、私立高校専願や公立高校前期で決めに行くつもりならば、国英数の3教科を重点的に勉強します。
12月中に基本的な問題集を一通り終え、冬休みには私立高校の過去問を解きましょう。
諫早高レベルならば、私立高校の問題を7、8割解けてほしいと思います。

また、注意すべきことがあります。
入試が来年なのでまだ少し先のこと、という感覚があるかもしれませんが、年が明けるとあっという間に私立入試だと考えていてほしいと思います。

高3がやるべきこと

中学のころの高校入試とは全く違うのでその頃のことは忘れてください。
なんだかんだ、うまくいくってことはないです。
大学入試に比べれば、高校入試は「ものすごく」やさしいです。

基本的な方針は、これまでの復習です。

また、中学生とは違い、残り時間で何をするかを明確に絞って決めましょう。
あれもこれもする、という時間はありませんので、焦ってしまうと思います。
心の乱れは戦いではすなわち負けを意味するので、そのようにならないためにも何を勉強するかを絞ってほしいのです。
決めておけば、迷いはなくなり、集中力が生まれ、結果としてあれこれ手をつけるよりも成果が出ます。

12月は、ほとんどの生徒は共通テスト対策に全ての時間を割いて良いです。
個別試験対策を並行させるのは難関大受験者のみです。

あなたの勉強は評価ができるか?

公開日 2022/11/23

中学生は期末テストが終わりました。
お疲れ様でした。
高校1、2年生はこれからテストですね。
準備は進んでいるでしょうか?
計画を立てているでしょうか?
いつまでに何が終わる?
この質問に明確に答えられるようにしましょう。

「準備」をすれば物事はスムーズに動きます。
中学生高校生のみなさんの準備はテスト勉強です。
テスト勉強ならみなさんしていると答えると思います。

しかし私が今書いている「準備」のテスト勉強とは違うと思います。
みなさんのほとんどがやっているのは、
「とりあえず教科書の問題と授業プリントをやる」
「学校のワーク類をやる」
のようなものです。

これは「準備」とは言えません。
厳しく言うと、ですが。

「準備」というのは、

評価のできるもの

でなくてはなりません。
どういうことか。
評価ができるというのは、その勉強をした結果どのような効果があったか測定ができ、それを基に検証、そして次回への改善策が考えられるということです。

とりあえずやった勉強は効果測定ができません。
なぜなら、
何を、いつ、どこで、どのようにやったか、が雑然としているからです。

たとえば数学の勉強で、
とりあえず場当たり的に問題を解いていったとして、
あとはその結果(点数)だけを見ても得られるものはほとんどありません。
点が良かったとしても、勉強の中でなにが良かったかがわかりません。

一方、
少しでも勉強スケジュールを考え、
何をいつまでにするかを決めた上で勉強に取り掛かり、
その結果を得たならば、
何が原因として良い結果だったか、あるいは悪い結果だったかがわかりやすくなります。
前回と比べて単純に解く問題量を増やしたら順位が上がったのであれば、その点に効果があることがわかりますし、問題数を絞った結果芳しくなかったのなら演習不足という結論を出すことができるかもしれません。
因果関係までは行かずとも、相関性は把握できるかもしれません。

一言では、
経験を糧にできるかできないかの差
ということです。

基準を設ける

きちんと評価のできる準備をするには
数字を使うのが最も良いでしょう。
使う問題集を決め、
・1日あたりに取り組む問題数と時間
・復習の頻度
などを予め決めてから取り組むなど。
それをテスト後に評価し、次のテストでも同じような指標を使って改良していくのです。
たとえば、前回との違いを復習の頻度だけにすると、その変化が与える影響を測定しやすくなります。
(もちろん、問題が違うテスト間で比べるのはやや難しくもありますが)

学校専用教材とは?

公開日 2022/11/02

今回はみなさんに教材に関する知識をつけていただきたいと思います。
学校で以下のような教材を購入すると思います。

高校数学ならば、
・クリアー
・REPEAT
・サクシード
(いずれも数研出版)
など

英語ならば、
・SKYWARD(桐原書店)
・Listening Coach(いいずな書店)
など

本の裏に「学校専売品」などと書かれています。
どの学校も(中学校も)このような学校専用教材を購入し使用していると思います。
高校では補習、課題用教材として、
中学でも「ワーク」と読んでいる教材があるはずです。

これらの教材は、一般の書店で購入することができません。
一部できるものもありますが、解答冊子はつけてくれません。
ある出版社のウェブサイトには次のように書かれています。

”この書籍は学校採用専用書籍のため、書店店頭では販売しておりません。学校の授業等でのご使用を考慮し、個人の方には、別売解答も販売しておりません。
また、別冊の解答書、教授資料、テストペーパー、CD-ROMなどは、学校採用の場合にのみお付けしています。予めご了承下さい。”

学校での使用を考慮し個人に解答を販売しないというのは、
つまり課題などに使用すると解答をただ写してくるだけの生徒がいるから、
ということなのでしょうが、解答なしでは学習スピードが遅くなるだけなのにといつも思います。

使用上の注意

たとえ解答冊子をもらえていたとしても、学校専用教材を使用する際には注意すべき点があります。それは、

学校での先生の授業が前提として作られていること

です。
分かりやすく言うと、
解答解説が雑、ということです。
つまり、自学自習にはあまり向いていません。

試しにクリアー数学などの解説と、市販の参考書の解説を読み比べてみてください。
まず厚さが違います。
学校専用教材の解説はほとんどが薄っぺらいと思います。
中身も、一方的な解答のみが多くなぜそうなるかが書いていません。
(もちろん書いているものもあります)

しかし、悲しいことに多くの中高生は分厚い参考書よりもこういった薄っぺらいものを選びがちです。
薄っぺらい教材で勉強すると、薄っぺらい知識しかつきません。

正しい使い方

散々な書き方としましたが、
学校専用教材がただただ悪いわけではありません。
道具は使い方次第で輝きます。

おすすめの使い方は、ドリルです

すなわち、頭を使うのではなく身体を使って身につけるものに適しています。
具体的には、数学ならば計算です。
小学生の時なんかは計算ドリルや漢字ドリルで練習した人も多いでしょう。
それと同じ使い方です。

因数分解とか方程式とか、公式を覚えるための練習。
問題数が多いのでこのような練習がしやすいのです。
一方で解説の詳しい参考書は問題数が少なく、ドリル練習はややしにくいです。

まとめると、
学校用教材→簡単な問題の反復練習
解説の詳しい参考書→応用問題の理解
というように使い分けると良いです。

解答の裏側

公開日 2022/10/26

今回は数学の話です。
高校生の皆さん、解答解説は使っていますか。

この質問に対してはほとんどの人がYesと答えるでしょう。
きちんと使えているかどうかは別として、
今回は特に、

✅解答を読んでもすぐに忘れてしまう
✅解答を読んでもよく分からない
✅解答に書いてある答案と同じものが書ける気がしない

という悩みのある生徒へ向けた記事です。

解答と同じものが書けなくても良い

まず、「解答が唯一常に正しい」という呪縛から自らを解放させましょう。
確かに、解答解説に書いてあることは正しいことではあります。
(たまーに間違いもありますが)
ですが、全くその通りに書かないと正解にならない、というわけではありません。

例えば、中学校では三角形の合同条件の一つとして
「2組の辺とその間の角がそれぞれ等しい」
と習いますが、
定期テストでは、この合同条件と一字一句合っていないと正解としない学校があるようです。
「2組の辺とそれに挟まれた角がそれぞれ等しい」などと書くと❌ということです。

こういうふうに習うと、生徒が模範解答通りに書かないと正解とされないと考えても仕方ありません。
しかしこのまま頭カッチカチのまま高校数学へ突入すると、頭を使わない丸暗記の勉強になってしまうわけです。

上の例では実際には、
「2辺挟角相等」
という表現で済ませてもなんら問題はありません。
これを教えたら皆これを使うのではないでしょうか。楽ですし。

ともかく重要なのは、
解答は相手、または第三者に伝わるものであれば多少の表現の違いは許されます。
正しい用語、日本語で書けたらそれで良いということです。
つまり、丸暗記ではなく日本語運用力が要るということです。

模範解答はキレイすぎる

例えば次のような問題があります。

\(n と n^2+2 \)がともに素数になるような自然数nの値をすべて求めよ

↓模範解答です。

すべての素数は、\(3k\)、\(3k+1\)、\(3k-1\)、と表される。
①\(n=3k\)のとき
 このように表される素数は3のみであり、
 このとき\(n^2+2 = 11\)
②\(n=3k \pm 1\)のとき
 \(n^2+2 = (3k \pm 1)^2+2 = 3(3k^2 \pm 2k+1)\)
 となり\(n^2+2\)は素数ではない
①、②より、\(n\)と\(n^2+2\)がともに素数となるような\(n\)は3のみである

このような解答が、高校生が使っている教材の解答に書いてあるわけですが、
実際に問題を解いた人は、
これだけしか書いていないと思うと大間違いです。
実際には下の画像のようなことを紙面または頭の中で考えています。

模範解答よりもこちらの方が内容が濃いと思いませんか。
これもまだ整理した方で、問題が複雑になるほど多くの試行錯誤が必要で、それを重ねた結果、模範解答のような整理整頓された答案が書かれるということを覚えておきましょう。

このような「思考過程」を全く勉強しないでいると、
それこそが無味乾燥なただの暗記になってしまうわけです。

将来役に立つ

以上のことから分かるように、
数学という科目は問題解決のためのプロセスおよびプレゼンテーションを学ぶことのできる科目であると言えます。
数学が得意ならば年収が高い傾向があるという統計がありますが、それが少しでも納得していただけるのではないでしょうか。