ミスは書き出せ

公開日 2020/12/30

今年最後の記事です。
1月から毎週水曜日更新を目標にし、
欠かすことなく約50個を書いてきました。
以前のものを読んでみると、少しは書き方が上手くなったかなあと言う感じですね。
塾の生徒、保護者の方、その他読者の方々、ありがとうございます。
来年も更新し続けるので暇な時にでも読んでください。
あ、でも読むときは集中してくださいね。

いつもミスする人へ

模試もほとんど終わり、入試が近づいてきましたが、
ミスの多さに悩む人が少なくないです。
ケアレスミスと言われるものから、判定に影響する重大なミスまで、その種類は様々です。
ミスを全くしない、というのは容易ではありませんが、
少なくすることはできます。
しかし、そのためにはまず持つべき意識、前提があります。

ミスに真剣に向き合うこと

練習だから大丈夫、とか
本番は集中するからそんなミスしないとか。
あまいです。
練習を怠る人間は失敗します。
「本番に強い」という言葉もありますが、
それはきちんと準備した人に当てはまる言葉です。
計算結果を覚えている者に、その場で計算する者が勝つ術はありません。

ミスを減らす最初のステップ

ミスをミスだと認めることからです。
その上で、自分が犯してしまうミスを紙に書き出してみてください。
これだけです。

「書く」と言う行為は、思考が整理されていないとできません。
書くことで自分をミスに向き合わせることができます。
たったこれだけですが、かなりの効果を発揮します。
何に注意するべきなのかがはっきりしてくるからです。

ミスの内容が整理できたら、その対策も書いてみましょう。
ポイントは、「しないこと」ではなく「すること」を書くことです。

例えば、
ミスの内容が
・マーク試験でマークする場所をまちがえてしまう
であれば、対策は
・1つの大問を解き終えるごとにマークする。その際に、解答番号に注意する。
と言う具合です。
書いたら、それをよくみる場所に貼っておくなどするといいですね。
試験中に関するものは試験の直前に読みましょう。

よくあるミスの例を書いておきます。
対策は、できるだけ自分で考えた方が良いです。

マーク試験で見られるもの
・解答科目をまちがえる(数学)
・選択科目をマークしていない
・受験番号をマークしていない
・同じ列に2カ所以上マークする
・自己採点と実際の結果が一致していない

その他
・計算(とは言っても種類は様々)
・転記
・筆記用具忘れ
・試験会場をまちがえる


良いお年を!

上がるのには時間がかかる

公開日 2020/12/23

高3はいよいよ本番が近づいてきましたが、
自己ベストを更新する生徒が続々出てきました。
夏の模試から900点中100点以上(つまり10%以上)上がった生徒もいます。
問題が難しくなっていく中で、素晴らしいですね。

伸びる時は、一段二段、
ポーンっと一気に上がることが多々あります。
特に英語や数学はそうです。

上のグラフのようなイメージです。

なぜこのような上がり方をするか

というと、要素の多い科目だからです。
例えば英語
語彙や文法の問題は勉強すればすぐにできそうだと思いませんか。
なかなかそうはいかないのです。
模試の語彙・文法語法問題は多くて10問です。
それに対して、覚えるべき量は膨大ですよね。
英単語だと5000語とかになります。
文法は数えるのが難しいですが、1000とかいくんじゃないでしょうか。
試験によく出るもの、出ないものはありますが、安定して高得点を取るにはそれだけの量を覚えておく必要があります。
覚えている量が少ないと、「ギャンブル」になるわけです。

語彙・文法だけではありませんね。
構文もある程度身につけて、それらが揃った上で、
やっと文章の読解ができるようになります。
その読解にも、文章のジャンルによって背景知識を持つ必要がありますから、短時間に伸びることはなかなかないのです。
だから、そのような道具が揃ってくると、
それまでが嘘だったかのように上がり始めます。
センター試験の英語で7割に満たない高校生たちは、
そこに辿り着くまでの量をこなせていない場合がほとんどでしょう。
8割、9割を目指すのなら、早いうちから勉強をしておくべきですね。
高1、高2、中学生は、ほんの少しずつで良いので
学習習慣を身につけましょう。
身につけ方はよく授業中に話しています。

共通テスト受験します

公開日 2020/12/16

1か月後の共通テストを受験します。
大学受験をするつもりではありません。
調査のためです。

百聞は一見に如かず

自分が受験をしたのがもう13年前であること、
センター試験から共通テストへと制度が変わったこと。
主にこれらの理由から受験してみることにしました。
もちろん試験問題やその解答は後に公開されるのですが、
試験会場の雰囲気とか、試験中に注意するべきこととか、
それら以外にも体験しないとわからないことがあるかもしれません。
やってみないと分かりません。

塾生は、試験日の1/16,17は塾をお休みにするので気を付けて下さい。

受験の流れはこんな感じです↓

9月初旬 受験案内配布開始(テレメールで取り寄せました)
9月下旬 出願(検定料を払い込み後、志願票を郵送)
10月下旬 確認はがきが届く(受験科目等の確認)
12月中旬 受験票が届く(ここで初めて自分の受験会場がわかります)
1月中旬 試験日

(現役生は、必要なことはほとんど学校がしてくれます。)

受験可能な科目全て受けます。
また試験当日は少々実験をしてみたいと考えています。
(他の受験生の迷惑になる行為ではありません。)
例えばこれとか

マークシート用シャーペンです。
本当に使えるのかどうか試します。

受験後、気が向いたらレポートを書くかもしれません。
期待はしないでください。

答えは、書いてある

公開日 2020/12/09

冬らしくなってきましたね。
来週月曜日は一段と寒くなるようなので体調に気を付けましょう。
玄関に新しく置いた棚には持ってきたスリッパを置いて帰ってかまいません。使ってください。

さて、
私が毎日のように口にする言葉があります。

「問題文をよく読め。」

ご安心ください。
本当はこんな命令口調ではありません。

文章を読んでいないことって、
めちゃくちゃあるんです。
小学生であろうが、高校生であろうが、
成人であろうが、関係ありません。
普段から読む習慣があれば、小学生でも小難しい文章を理解できます。
逆に全く読まないならば、大人であっても読んだ(?)ものを正確に解釈していません。
動画コンテンツが躍進した理由の一つであると思います。
人はそもそも読み書きが得意ではないので、
文章ばかりの情報よりも感覚的に訴えてくる動画の方が受け入れられやすいのは至極当然のことですね。

動画はわかりやすいという印象を与えますが、
高度な情報ほど、すなわちより抽象的な情報ほど、視覚化あるいは聴覚化するのは容易ではなくなります。
つまり、高度な情報を得るには文章理解が不可欠だということです。
(有益な動画も結局文章を多用していることが多いですよね。もしかすると将来、文章を超えるものが現れるかも、とも思いますね。)

この文章読解力を重視する問題が、高3の模試に出題されていたので紹介します。

2020 第1回ベネッセ駿台共通テスト模試 化学

画像に簡単な解説を書き込みました。
この問題、解くのに必要な知識は密度と体積の関係のみと言っても良いです。
答えはほとんど、問題文中に書かれています
左のページの赤線を引いたところから、−2℃から0℃までは密度が減少すると分かりますし、青線を引いたところからは4℃で密度が最大になることが分かります。表1はそれを数値で表しているだけなので要りませんね。
これで答えは②です。

次の問題も、上のものほどではありませんが、知らなくても読めば解けるような問題です。左のページの問1です。
考えてみてください。

2020 第3回ベネッセ駿台共通テスト模試 化学基礎

いかに読解力を問われるかが分かっていただけるでしょうか。
このような試験でなくとも、
世の中の重要な情報ほど文章で存在するので、
読めるだけでアドバンテージを得ます。

もう一度言います。
よく読んでください。

動かざること、山の如し

公開日 2020/12/02

大学入学共通テストまで50日を切りました。
これから7回目の土曜日です。
1分1秒を大事にしましょう。
SNSやYouTubeは、もう見てませんよね?

受験勉強が大詰めを迎える12月
焦りや不安をおぼえる人もいるでしょう。
もう少しで受験勉強から解放されると喜ぶ人もいるかもしれません。
この時期、多くの受験生の感情が揺らぎます。
この時期だからこそ特に気をつけて欲しいことを書きます。

模試の点数を気にしない

模試がほぼ本番レベルになり、
思うように成績が伸びない生徒が出てきますが、
あまり気にしないように。
点数が伸びる人、変わらない人、落ちる人
いろいろいて当然です。
違うやり方、違う参考書、違う問題で勉強していれば当たり前ですよね。
逆にみんな上がった、なんてのは不自然です。
どんな結果であれ、それを受け入れ、
後の試験に活かすことを考えることが重要です。

また、
新しい参考書に手を出してしまったり、
今までやってきた勉強法を変えたりしてしまう人もいます。
そういうのを調べたりしていませんか。
これらは愚策でしかありません。
方法を模索する時期はすでに終わっています。

そうではなくて、
今まで演習を重ねてきた問題集などに立ち返り、
復習をし、着実に出来ることを増やしましょう。

自分のことに集中する

心が不安定なので、
必要以上に他人の成績や行動を気にしていまいがちになります。
ちょっとした話し声や物音に過敏になったり。
推薦入試ですでに合格が決まっている人の言動に嫌気がさしたり。
そのように感じるならば、
それは余裕がなくなっている証拠です。
一旦ペンを置き、深呼吸をして、
自分を含め、周りを客観視してみましょう。
そして落ち着いたら、
またペンを手に取ってください。

絞る

志望校を絞る。
勉強内容を絞る。

もう志望校を変えないでください。
もちろん学部も。
必要な科目の少ない学校、難易度の低い学校に変えるのはやめましょう。
そうするのなら、名前だけ書ければ入学できるところに行きますか。
入ることができれば良いわけではありませんよね。
自分が納得できるものを選びましょう。
点数が足りなかったら、それはそのとき考えたらよいのです。