思いつく人1000人、始める人100人

公開日 2021/09/29

思いつく人1000人、始める人100人、
続ける人10人、成功する人1人。

聞いたことはあるでしょうか。
ある起業アイディアを思いつく人が1000人いたら、
そのうち100人が実際に行動を始めます。
そのうち継続していける人が10人で、
成功を収める人が1人。

統計としてこのような数字があるというわけではなく、難しさのたとえです。
学業についても同じようなことが言えると思います。
勉強をやってみようと思い立つ人1000人、
参考書を買ったり机に向かってみる人100人、
それを1週間、1ヶ月と継続する人10人、
試験に合格したり実務に活かせる人1人。

前述の通り、数字はたとえです。
成功というのも、何を以て成功というかは人それぞれでしょう。
この言葉から学べることは、
行動し、それを継続することがいかに難しいか
ということです。
大学受験の難しさもここにあります。

はじめの一歩

もし新しい何かに挑戦したい時に、最も大事なことです。
挑戦と言うと何か大きなことのように聞こえるかもしれませんが、大きさは関係ありません。
自分で書店に足を運んでテキストを買ってみる(またはネットでポチる)とか、学習サービスに登録してみるとか。
塾に入ることもそうですね。
とにかく自分から行動する。
他人に言われるがままでなく。
その一歩は、非常に価値のあるものです。

継続=習慣にすること

ここが人類にとって最難関です。
続けられない自分が悪いと思わないでほしいです。
「人類にとって」最難関だからです。
知っておくべきなのが、
ヒト(Homo sapiens sapiens)は変化に弱い、ということです。
変化というのは非常にエネルギーを使います。
生物の目的は生存であり、生存するためには無駄なエネルギーを使うべきでありません。だから現状維持、つまりは楽をしようとするのが当然です。だから難しいのです。

どうやったら継続できるようになるかは、
過去の記事で書いているのでお読みください。
習慣化する方法
継続するのにもコツがあります。

生徒が続けられる環境を用意することが、
私の塾講師としての課題でもあります。


現状維持は悪か?

そうであるとは思いません。
ヒトの性ですし、現代社会で生きていくこともできます。
変化するかどうかは自由に選択できます。
ただ、これを読んでくださっているあなたが少しでも変わりたいと思うのであれば、最初に書いた言葉をよく理解しておく必要があります。

志望校がない人は合格しない

公開日 2021/09/22

今回は受験生を脅しに来ました。
合格までの道のりが遠い人ほど読んでほしいと思います。

D判定とかE判定の人

志望校下げようかな、とか考えていませんか?
志望校って言葉の意味分かっていますか。

【志望】
[名](スル)自分はこうなりたい、こうしたいと望むこと。また、その内容。
goo辞書より

その下げた先は志望校ではありません。
本当にそこでいいんですか。
頭が悪いから?それを良くするのが勉強でしょう。
別にそこでもやりたいことはできる?1番ではないですよね。
言い訳なんていくらでも思いつきますよね。
でも自分を騙していたら、いつか後悔する時が来ます。

志望校がない人

まだ決めていないんですか。
今何を目指して勉強しているんですか。
受験は制限時間の決められたゲームです。
敵を倒すために効果的な武器を集め、技術を身につけねばなりません。
戦略・戦術もなしに戦いに向かうつもりですか。

決められないのは、
行きたい学校がないからですか。
それは調査不足です。
学校調べにほとんど時間をかけていませんよね。
少しでも面白そうだと思うことから調べ始めましょう。
本当の面白さというのは、やってみて初めてわかることです。

決められないのは、
今の学力で目指すのが恥ずかしいからですか。
そんなに他人は関心がありません。
全く気にする必要はありません。
他人の挑戦を笑うような人とは、関わらなければ良いのです。

勉強時間が足りていないと思う人

言語道断。
特に大学受験生は、高校受験の感覚でやっていませんか。
勉強量は高校受験の10倍以上だと思ってください。
高校入試はほとんどの人が合格しますが、
国公立大学入試は半分以上「不合格」ですからね。
参考:2021年度国公立大学出願状況ー河合塾

起きている間はほぼ勉強。
家でやれないなら他の場所でやる。
友人と自習の約束をする。
日課を決める。
そうやって自分に学習環境を用意しましょう。
「やる気」を気にしている暇はなし。

エスカレーターでは立ち止まろう

公開日 2021/09/15

駅にこんなものが掲示されていました。

なぜ立ち止まるべきなのか?
接触転倒事故を避けるためですが、
今回は学校で習ったことを使って数字で考えてみましょう。

仮定

駅の1階から3階まで昇ることを想定する。
1階床面から3階床面までの高さを10mとする。
(諫早駅のホームから改札階がこのくらい)
エスカレーターは、三菱電機ビルテクノサービスを参考にし、秒速50cm、傾斜30度とする。
このとき、エスカレーターの右側一列を空けて乗る(歩いて昇る)ことにメリットがあるか考えます。

考察

30度60度の直角三角形の辺の比、1:2を使うとエスカレーター部分の長さは上図の通り20mになります。
普通に立ち止まって昇る場合、
秒速0.5mで進むので40秒かかります。
一方でエスカレーターを歩いた場合、
やや速めに1秒に2ステップ踏むとすると、
1ステップ20cmの高さがありますから1秒にプラス40cm、0.4m進むことになります。
これは高さなので、斜め方向は0.8mですね。
つまり、0.5+0.8=1.3、秒速1.3mで進みますから20÷1.3≒15秒かかることになります。
立ち止まるより25秒早いです。

この25秒をどう見るかは人それぞれだと思いますが、私は25秒のために事故のリスクを負うのはバカバカしいと思いますね。

1列で使用した場合と2列で使用した場合を比べてみましょう。
立ち止まって乗る人だけがいると考えると、2列使用すれば時間当たりの輸送量は単純に2倍になります。
では、立ち止まって1列、歩く人1列の場合どうなるか。
都会の駅ほど歩いている人が多いですが、仮に歩く人が3人に1人いたとします。
(歩く人同士の間隔は広いため)
立ち止まっている列の時間当たり輸送人数を1とすると、歩く列のそれは1×1.3/0.5×1/3≒0.87です。
立ち止まる列と合わせて1.87ですね。
2列とも立ち止まると輸送人数は2なので、これより少ないということです。
歩く人の間隔を狭くして2人に1人としても、輸送人数は2.3にしかなりません。

以上から、エスカレーターを1列空けて乗ることのメリットはあまりないということがわかりますね。
特にショッピングモールなどのエスカレーターで右の列を空けて乗っている光景は世界の七不思議の一つです。

こういうのをもう少し難しくすると共通テストの数学の問題になります。

偏差値の見方

公開日 2021/09/08

聞いたことはある、見たことはあるけどよく意味がわかっていない言葉ランキング4位の「偏差値」。
みなさんご存知でしょうか。
なんとなーく知っている、とりあえず50だったら平均、っていうくらいの認識の方が多いと思います。
今回は、その偏差値の読み方を説明します。

どのように計算されるのか

\displaystyle  T= \frac{x-\mu}{\sigma} \times 10+50

T:偏差値
x:自分の得点
μ:平均点
σ:標準偏差

x-μは偏差と言います。
単純な自身の平均との差です。
標準偏差とは、偏差の2乗の平均である分散の正の平方根です。

ややこしいですが、要するに
平均とどれくらい離れているかを表す数値です。
大雑把にいうと、
平均点が偏差値50
平均点より標準偏差分高ければ60
そこからさらに標準偏差分高ければ70
となります。
逆になると40、30ですね。標準偏差がわかる模試もあるので高校生は結果表を読んで確認してみてください。

どのように使うのか

私の感想ですが、誤った使い方をしている人の方が多いです。例えば、
「あの高校の偏差値は70」
「偏差値60あれば、〇〇大学に入れる」
などです。

偏差値は、前述の通り平均点を用いて算出する指標です。つまり自分の点数だけでなく、他人の点数に大きく左右されます。
絶対評価ではなく相対評価です。
100点満点で90点を取っても、
平均点が90点なら偏差値は50です。
しかし平均点が30点台なら80を超えたりします。
素点は絶対評価、偏差値は相対評価の点数ということですね。

このことから偏差値をどう読むべきかがわかります。
①母集団の把握
②受験の目安
③異なる科目間での比較

①母集団の把握
そのテストを受けたのがどのような学力層の人なのかを知ることが重要です。
それにより平均点が変わるからです。
例えば、大学受験を意識していない、あまり勉強をしていない高校生も多く受ける高1の進研模試の偏差値は高めに出やすいです。
逆に駿台模試など上位校が多く受ける模試では低い値が出ます。
異なる模試での比較はしにくいということです。

②受験の目安
ある特定の模試を受ける生徒の成績が年によって大きく変わることはないので、過去の結果から予想する模試の判定はおおよそ信頼できます。

③異なる科目間での比較
科目によって平均点は異なりますが、偏差値はそれを50に揃えるようなものなので、どの科目が他人より得意でどの科目ができていないのかが一目瞭然です。

↓特に高校生は読んでください

ちなみに、計算式では
偏差を標準偏差で割り、10をかけて50足してますが、後半の10と50には特に意味がありません。
前半の操作を「標準化」と言います。
標準化は平均点を0点、標準偏差を1にする操作で、共通テストにも出題される可能性があるので勉強しておく必要があります。
後半の操作はおそらく多くの人が理解しやすいような数字にするためや、負の数を極力使わないようにするためのものでしょう。

小テストでさえも頑張れないのに

公開日 2021/09/01

定期テスト、ましては入学試験などを頑張れるだろうか、
いや頑張れるわけがない。

当然ですよね。
規模によりますが、小テストは30分も勉強すれば十分満点が狙えます。
そんな小テストのために、30分も頑張れないのに、
1、2週間の勉強を要する定期テストで上手くいくでしょうか。
数ヶ月、数年かかる受験勉強が上手くいくでしょうか。

小テストで満点を取る人は、定期テストで90点を取ります。
小テストで80点を取る人は、定期テストで70点を取ります。
小テストで50点を取る人は、定期テストで30点になります。

小テスト対策が、勉強の基礎を作る

小テストに真剣に取り組むことで、勉強の仕方がわかってきます。
小テストというのは、基本的にほとんど暗記物ですよね。
漢字とか計算とか、地名とか物質名とか。
暗記って軽く言いますけど、勉強する上で最も重要なものですよね。
如何に上手に暗記するか。
如何に早く暗記するか。
小テストはこの練習にもってこいなわけです。
定期テストは1年間に5回ほどしかありませんが、
小テストは週に1回、年に30回、それ以上することもあります。
練習して反省して、っていう過程を何回も経験できるのです。
年間で7倍の練習をした人に勝てると思いますか。

答案用紙を見れば、伸びるかわかる

例えば国語だったら、
必ず漢字の書き取りと読みの問題があります。
定期テストならば教科書や問題集で範囲が指定されていますから、そんなに量は多くないですし勉強はしやすいです。
ここできちんと書けている生徒は、将来の学力が伸びやすいです。
逆にどう見ても練習してないな、という答案の生徒はいつまで経っても伸びません。
私は中学生時代、5教科で国語が最も苦手でしたが、他で取れない分漢字は必ず満点を取ろうとテスト前は必死でした。実際ほぼ満点取ってました。

数学だったら、数学用語の問題などですね。
その他の教科も、テスト前になったら先生が「ここテストに出します」って言ってくれるところがありますよね。
そういうところをきっちり取るかどうかが大事です。
何百人何千人と生徒の答案を見て来た先生たちは、その生徒がテスト勉強にしっかりと取り組んだどうかがすぐにわかると思います。

小テストは満点を目指しましょう

すぐに取れなくてもいいです。目指して頑張ることに意味があります。
1円を笑う者は1円に泣きますが、
小テストを笑う者は入試に泣きます。