公開日 2024/11/21
共通テスト数学はまるで数学とは別科目です。
半分は、「情報処理試験」と言っても良いでしょう。数学が比較的得意な人でも、簡単には満点が取れません。いくら勉強してもある点数から中々上がらない人もいます。
今回は、この試験で9割や満点を取る人がどうやって問題を解いているかを解説します。
問題集の解説通りに解くことはない
高得点を取る人は、問題集の解説に書いてあることをやっているとは限りません。
どういうことでしょうか?
具体的な問題を使って説明します。
画像を見てください。
これは実際に解いたときに書いたものです。
標準解答時間は8分と書かれてありますが、あまり急がず注意しながら解いて3分30秒ほどで終わっています。
下の画像は問題集の解説を少し短くして書いたものです。
マーク式ではなく、記述式の解答を作るならばこちらのようなものを書く必要があります。
違いが見つけられるでしょうか?
前者の方が圧倒的に書いている量が少ないですね。
その理由を詳しく見ましょう。
一つ目は、
sinθをs、cosθをcと「勝手に」書いてます。
書きたくないからです。
マーク式の問題は、答えが出せたら問題ない、
言い換えると、説明をする必要がありません。
記述式の問題では答えよりも説明の方が重要ですので、上のようにしたいならば、
「s=sinθ、c=cosθとする」という具合に、問題文に書かれていない情報を使うときは宣言せねばなりません。いきなり書くと、読む人は意味が分かりませんからね。
マーク式ではしなくて良い、むしろやりたい放題ということです。
二つ目は、
tの範囲の出し方です。
ここで詳しくは書きません。記述式では不等式を書いていくものですが、右上に書いた円を使えばその図だけで解決できます。一瞬で終わります。
最後に三つ目、
最大値の出し方です。
t=-1のときか、t=√2のときか調べなければいけませんが、マーク式ならではの技があります。
解答欄の形です。
g(t)へt=√2を代入した場合、値の中に「√」が入ることが明らかです。
だからt=-1の方が正解だと分かってしまいます。
3/4は-1と√2のどっちに近いか?を考えなくて良いということです。
以上のように、
解答時間を短くする方法はたくさんあります。
取扱注意
だからと言って、上記のような解法を身につければ良いと先走るのは危険です。
中途半端に終わります。
こういうのは、同レベルの問題が記述でもしっかり説明できるようになってからやるものです。
特にセンター試験から共通テストに変わって、本質を問う問題が増えました。
理解を深めてから(深めながら)マーク式の練習をしないと得点はいつまでたっても上がりません。
3年生で、マーク式の問題ばかり解いている生徒は要注意です。