先生と仲良く

公開日 2025/05/29

媚を売れ、というわけではありません。

塾生の中で、7月の進研模試へ向け早めに目標を立てた生徒がいるのですが、
まず過去問を収集せよ、と私が指示し学校の先生のもとへ取りに行ってもらいました。
模試の直前に慣れるために配られることが多いので、1ヶ月以上前に自ら先生の元へ取りに行く生徒は珍しい方だと思います。

その生徒によると、
過去問をもらった時に解答解説は一緒にもらわずに、
解いたら先生の元へ持ってくるように言われたようです。
個別指導成立ですね。

先生という職業に限らず、頼られるとうれしい人は少なくないと思います。
自分が教えている科目を、生徒が進んで勉強しようという意欲を見せてきたらどう感じるか。
そんな生徒はかわいいに決まってるではありませんか。
上の過去問をもらいに行った生徒ならば、
集団で受ける授業とは違い、一つ一つ丁寧に教えてもらえるばかりか、
授業では普通扱わないようなことまで教えてくれると思います。
その生徒を贔屓にします。
不平等?
そんなことはないです。
その生徒が自らの足で掴んだ「成果」です。

勉強の意欲を見せる生徒は、先生を味方につけることができます。
(元が敵というわけではありませんが)
先生が味方につけば成績は上げやすくなり、生徒は1段ステージが上がります。
もはや他の生徒と同じ土俵では戦っていないのです。
そうなればさらにできることは増えていきます。
先生や学校を敵のようにみなすのは、ものすごく損をしているということになります。

何ができるようになったか

公開日 2025/05/22

人は自分以外の人を見る時、
ついその人の悪いところばかり目に入ってきてしまいます。
あの人はいつもうるさい。
あの人は掃除をしない。
あの人は学校の成績が悪い。

だから、意識的にその人の良いところを見つけましょう。
というふうに教えられますね。
あの人は周りを明るい雰囲気にする。
あの人はアイディアマンだ。
あの人はスポーツが得意だ。

勉強でも一緒です。
つい自分へも他人へもこのように評価してませんか。
英単語を3個覚えていなかった。
テストで20点落とした。
数学が苦手。

このように現時点でできていないことばかりに注目するのではなく、
できたことに意識を向けてみましょう。
本当に意識的にやらないと、
すぐにできないことばかりに目が行ってしまいます。

英単語を97個覚えられた。
80点も取れた。
英語が得意。

できたことに注目すれば楽しくなる

「できた」と感じればなんでも楽しくなります。
他人のできていることも、自分のできていることも見つけましょう。

目の前で起きていることをどう捉えるか、は自分の意思で決めることができます。
今日は雨で嫌な気分、と捉えるよりも
雨が降るから部屋で勉強に集中できる、と捉える方が、
生活は充実してきます。

国公立も私立も狙うのは危険

公開日 2025/05/15

諫早の高校生は基本的に国公立大学を第一志望とし、私立大学を滑り止めとして受験する場合が多いです。
私が高校生の頃もそうでした。
しかし、最近の受験事情は変わってきています。
結論から書くと、
滑り止めとして受験する私立大はよく調べ、早めに目星をつけておいて欲しいということ。
国公立と私立の両方を対策するのは大変だ、ということです。

二兎は追えない

国公立大の併願先として私立大学を選ぶ生徒は多いと思いますが
最近合格しにくくなってきている印象です。

その原因の一つは、共通テストです。
以前のセンター試験は、国公立大学の個別試験へ向けた対策をしていれば、その過程で解けるようになっていくものでした。
難関大学志望者は8割取って当然、という試験でした。
しかし共通テストに変わってから問題が難しく、試験時間もシビアに。
数学や英語リーディングは解き切る時間がなかなかありません。
さらに今年から情報も増えました。
7割や7割5分を取るのが難しい試験になってしまいました。
これにより、国公立大学志望者は「共通テスト対策」に時間を割かないといけなくなりました。

この変化により、共通テスト離れが始まります。
膨大な時間を使って7科目8科目勉強するよりも、3科目だけ頑張って、しかも共通テストを受ける必要のない有名私立大学を目指す方が良いと考える高校生が増えるのは当然ですね。

これはつまり、私立大受験では、
7、8科目に時間を割いてきた国公立大学志望者は、
3科目に集中してその私立大学の対策を行ってきた人に負ける
ということです。

情報戦でも負ける

諫早高校では最近、成績中間層の併願先として近畿大など関西の大学を聞くことが増えました。
(関東は遠いが関西までなら、ということなのでしょうか)
受けるのは自由なのですが、
九州の高校はやはり九州内の大学に強く、関西などの大学には弱いです。
進学者が少ないですし、情報が少ないからです。
だから当然、無策で受けると関西の高校生に余裕で負けてしまいます。
受験直前に調べたならばなおさら。
だからもし関東や関西の大学を受けるのならば、早い段階で情報収集に動いておく必要があります。
国公立大が第一志望であれば、それと私立の対策両方を行うのは大変です。
無闇に私立は受けず、受けるならば本当の意味で滑り止めになる大学にしておいてほしいと思います。


模試の過去問を1週間前に?

公開日 2025/05/09

高校生は定期的に全国模試があります。
進研模試、たまに全統模試ですね。
受検のために4,000円とか5,000円とか払ってもらっているでしょうが、ほとんどの高校生はこの金額分をペイできていません。
もっと効果的に模試を利用するために大事なことを一つだけ書きます。

準備せよ

一つの模試を受けるのに、どれくらいの準備をしているでしょうか?
過去の塾生への事情聴取から判断すると、模試のための準備と言える準備を行っている生徒は10%もいません。

模試というのは、入試の練習のためにあります。
つまり、その試験から逆算して対策を練り、計画を立てるべきものです。
その場の実力を測って終わりではありません。
2ヶ月後の模試のための準備ができずに、1年後の入試の準備ができるでしょうか。

過去問を収集

入試準備のためにまずやるべきことは?
過去問を読むことですよね。
同様に、模試の準備のためにはまず過去問を読むことが重要です。
遅くとも、1ヶ月前には過去問に取り組みましょう。
(もちろん早ければ早いほどよい)
過去問から得る情報は、
・出題範囲、形式
・傾向
・難易度
です。
少なくとも3年分を並べて見比べてみましょう。
これはスマホのような小さい画面ではできませんので紙で用意しましょう。
見比べて、共通点を探しましょう。

高校では模試の1週間前に過去問が配られることがあるようですが、
1週間で何ができますか。
分析する暇もなく、とりあえず1回解いて、ふーんという感じで終わりますよね。遅すぎる。
先生に頼んで早くもらいましょう。

明日のための準備をする人は95%。
1ヶ月後のための準備をする人は50%。
1年後のための準備をする人は10%もいない。
10年後のための準備をする人は1%もいないのでは。
準備が早いだけで、何事も有利に進められます。

学校配布の問題集はダメなのか?

公開日 2025/05/01

新年度になると新しい教科書や副教材が配られますが、
中には高校生を悩ませる教材があります。
↓例えばこういうのです

何が悩ましいのかというと、
悪く言うと解答冊子が雑なんですね。
このような教材は学校の先生による解説を前提として作られているので、自分で進めていくには難しいところがあります。(もちろん個人差があります)
多くの場合、数学ならば「チャート式」シリーズなど解答解説が丁寧に書かれた本で学習する方が捗るので、基本的には私はそちらを使ってやるよう勧めています。

あまりにも

しかし最近、YouTubeを中心にこのような教材がひどく虐げられている節があります。
「もらったらすぐに捨てろ」みたいな。
冗談でしょうが、純粋な高校生はそのまま捉えてしまっても不思議ではありません。
なので少しフォローをしておこうと思います。

まずは、
もしも使う教材によって成績が決まると思っているのならば、その考え方を捨ててください。
クリアー数学を使っていても、難関大学に合格することは可能です。
それよりも説明が懇切丁寧な参考書の方が効率が良い、
とお考えのあなた。
間違ってはいません。短期的には。
すぐに分かって満足できるのはそのような参考書かもしれません。

もがいているか

しかし、長期的に考えると効率なんて何を使っても大して変わらないと思います。
なぜかと言うと、
クリアー数学を使って勉強するならば、雑な解説の行間を自分で補いながら勉強する必要があるからです。
教科書や授業プリントと読みながら、他の参考書を読みながら。
解説と闘っている時間が、真の実力を養成していきます。
丁寧な参考書を読むよりも時間はかかりますが、その分忘れにくく、基礎が盤石になります。

つまり、参考書学習には薬と同様に副作用があります。
なんでも手助けしてもらいながら育った子どもは大人になって一人でできることが少なくなるように、
手取り足取り教えてくれる教材ばかり使っていると、自分で学ぶ力、思考力はつきにくくなります。