試験の判定で判断してません

公開日 2025/8/28

8月が終わろうとしています。
共通テストまではあと21週間です。
塾生はよくがんばりました。
特に中3生と高3生、お疲れ様です。勉強したことはどこかで必ず成果として現れます。
成果を測るものの一つとして模試がありますね。
これからそのシーズンに入りますが、模試と言えば志望校の判定です。
これから模試を受けるごとに一喜一憂してしまう生徒が必ずいますので、
過去の事例を踏まえながら、
釘を刺すとともに希望の見える話をしておきます。

目標は志望校合格である

まず確認したいのですが、
皆さんが優先して選ぶのはどちらでしょうか?
①志望校合格
②模試でA判定

当然、①ですね。
すごく極端なことを言うと、すべての模試で0点であっても入試当日に自分の順位が定員より小さければ合格します。A判定であることは、合格を保証するものではありません。

判定は統計的事実でしかない

そもそも模試の判定は、過去の受験生の受検結果をもとに算出されたものです。
だからもちろん、ある程度信用のあるデータです。
だから学校や先生たちは模試の結果をもとに話を進めます。
一方で個人としては、合格可能性が正確でないことが多々あります。

私は数ヶ月、数年同じ生徒を指導する中で、真の合格率がだんだんと見えてきます。
例えばこの生徒↓これは共通テスト受験後の自己採点を元にベネッセが出す判定表です。

(個人を特定できる可能性があったため、画像を削除しました)

広島大以上、できれば九大を目指していた生徒です。
広島大学の工学部はE判定でした。
これを受けご両親や学校の先生は基本的に広島大は勧められず、せめて熊本大、安全を期して長崎大を勧めます。当然の反応だと思います。
しかし、私はこの生徒を1年以上見ており、九大も狙えるレベルを想定して学習内容を指導しており、2次試験で得点する力は十分あると判断していました。
またここは共通テスト900点、2次試験1500点と、2次試験のウエイトが大きいことも合格可能性を上げる要因でした。
あとは本人の気持ち次第で合否が変わると思い1週間ほど話していましたが、やっぱり広島大より簡単なところに落としたくないと受験を決意し、見事合格を勝ち取りました。
素晴らしい、勇気のある決断だったと思います。

二人目です。

(個人を特定できる可能性があったため、画像を削除しました)

この生徒は両親とうまくいっておらず、最後まで精神力との闘いでした。
家庭環境が良ければおそらく熊大レベルは行ける力はありました。
この生徒も長崎大工学部E判定で、それだけ見ると出願を躊躇するような共通テストの成績でしたが、
数学力のある生徒で、時間に余裕のある試験では有利だったので出願にGOを出しました。
成績表の右側に2次集計、つまり10月の進研記述模試の判定がありますが、これを見ているのではありません。
長崎大の問題を解けるかどうかを判断しています。

判定だけで判断しないこと

これはE判定からの逆転合格ではありません
判定からは見えない実力があり、それは「志望校に合格する力」です。
21週間後に、誤った判断をし、不利益を被らないようにという助言です。

ペンの持ち方

公開日 2025/08/23

幼稚園か小学校低学年くらいで、鉛筆の持ち方を学ぶ機会があります。
「正しい持ち方」があります。
だいたいこんな感じですね↓

一方で「間違った」持ち方をしている人も多いですね。
例えばこのような↓

「持ち方なんてなんでも良い」
と思う人向けに、なぜ「正しい持ち方」があるのかを書きます。

正しく持つメリット

✅疲れない
画像のように握ってしまうと、余計な力が入りやすくなります。
微妙な力加減が難しいんですね。
だから書いているとすぐに手が疲れてしまいます。
正しい持ち方は、あまり力を入れることなく、というか力を入れられないので疲れにくいです。
疲れにくいということは、長時間書き続けることができるということです。
つまり、勉強量が増えます。

✅指先を動かせる
30cm四方の大きさの字を書くわけではありません。
小学6年生でも漢字練習帳のマスは2cmもありません。
そんな大きさの字を書くならば、ペン先は細かい動きの調整ができる方が上手に書けるわけです。
手の側面を机に当てて軸とし(つまり動かさない)、指だけコントロールすればブレずにバランスよく書けます。
さらに、スピードアップできます。

その逆

持ち方が悪いと書きづらく、すぐ疲れてしまうために書くのがいやになります。
特に小さい子でペンを持ちたがらない子はこれが理由の一つだと思います。

中学生でも高校生でも、持ち方を変えることはまだまだできますので、
正しい持ち方を練習してみてはいかがでしょうか。
大きなメリットを受けられますよ。

AIの使い方

公開日 2025/08/15

やることが多すぎてブログサボっていました、すみません。

今日はAIの話です。
最近は仕事でAIを使わない日の方が少なくなりました。
私が初めてchatGPTを使ったのは2023年でしたが、そのころは文章を書く能力はまあまあで、調べ物にはあまり役に立たない程度のものでした。
しかし、2024年の特に後半から飛躍的に性能が伸び、chatGPT4oから先日実装された5へ、また格段に能力が上がりました。

私もまだまだ使いこなせているとは言えないレベルですが、使い方を紹介したいと思います。

「検索」の補助

AIはハルシネーション(幻覚)を起こします。
事実でないものをあたかも事実であるかのように答えてしまうものです。
人間でもありますね。
以前のモデルよりは改善されているようですが、単純に「〜について教えて」のように指示して示される情報を鵜呑みにするのはまだ危ないです。
何かを調べるときは指示の仕方を工夫すると良いです。

例えば、買いたいものがあるとします。
今回はWiFiルーターにします。

各サイトから抽出させます。
chatGPTにすべてを委ねるのではなく、サポートしてもらう感じですね。

コード生成

ここからAIの本領発揮です。
塾では演習用のプリントを作ることがありますが、
数学の問題なんかはWordでも作ることはできなくもないですが非常に不便です。
\[ \displaystyle \int_{2}^{3}(x+1)(x-3)\,dx\]
こういう式をきれいに書けるのがtexというものです。
↓これも説明させました。私は「テック」ではなく「テフ」と呼んでいますが


高校の数学の先生もよく使います。
例えばこのような問題文。

こういうのをpdfで生成するために次のようなコードを書きます。

これは1部分で、他にもレイアウトを調整するコードなどを書きます。
以前はこれを1つ1つ丁寧に書いていたのですが、chatGPTの登場で格段に早く作業が終わるようになりました。
問題の写真や、自分が手書きで書いた問題の画像を与えると、
そこから情報を読み取りこのようなコードを生成してくれます。

texはみなさんが使う機会はあまりないと思いますが、Excelはどうでしょうか。
ExcelなどOfficeソフトにはVBAというプログラミング言語があります。
VBAを使えば、面倒な作業をボタンひとつで終わらせることができます。

***********************************
For r = START_ROW To lastRow
stuName = Trim(wsSrc.Cells(r, NAME_COL).Value)
If stuName <> “” Then
‘—– シート名が重複しないように調整 —–
newName = stuName
i = 1
Do While SheetExists(newName, wb)
newName = stuName & “_” & i
i = i + 1
Loop
'----- テンプレートをコピー -----
***********************************

↑これは生徒の通塾日程をExcelで管理するときに使ったものです。(1部)
これもchatGPTに作ってもらいました。
VBAは初心者の私ですが、それでもある程度実用的なものを作れてしまいます。
プログラミングはAIが最も得意とする分野の一つですが、
現段階では人間側が多少の知識は備えていないと使いにくいだろうとは思います。
やりたい人は数学と英語を勉強しておくのが良いです。

まだまだある

AIの進化は凄まじいですが、教材と同じように、道具はどう使うかが重要です。
アイディア次第でゴミにも金塊にもなるとても面白い道具です。
話し相手だけではもったいない。
いろいろな使い方を考えてみましょう。