反復練習は、同じことの繰り返しではない

公開日 2025/12/

基礎基本を身につけるには、反復練習が欠かせません。
何かを習得するときには次の3つの段階に分かれます。

分かる

できる

身につける

私は「できる」と「身につける」を明確に分けます。
「できる」とは、考えたら自分の思うようになること。
「身につける」とは、考えずとも勝手に身体が動くこと。
例えば、歩く、走ることは、ほとんど全ての人が「身について」いることです。

「できる」で終わっている

今の教育課程は、やることが多すぎて「身につける」までに至らない児童生徒が多いと思います。
昔から読み書き算盤、と言われますが、漢字を書けない、計算ができないで義務教育を終了してはいけません。
加えて「叱る」ではなく「褒める」が是だという二分法的思考(あるいは洗脳)が広まってしまったがゆえに自己中心的な態度の子どもが多くなったとも聞きます。
そのような状態で高等教育を受けられるわけがありません。

反復練習

身につけるには、反復練習が欠かせません。
しかしこの言葉のせいなのか、反復練習をただ回数をこなすことと捉えている人も多いという印象を受けます。
例えば英単語を覚えられない、という生徒は、
反復数が少なすぎるか、ずっと同じことを繰り返しているかです。
同じことしかしないから、すぐに飽きてしまうのです。
ここには、そういう生徒へのアドバイスを書いておきます。

英単語ならば以下のような勉強の仕方があります。
・音読する
・聞く
・ノートに繰り返し書く
・例文を読む
・辞書を引く
・想像する
・動詞ならその動作をする
・英文を書いてみる
・語呂合わせを作る

これらを全部やったことがありますか?
ある日は音読、またある日はひたすら書いてみる、など日々やり方を変えてみてもよし、
1日の中でいろいろやってみるもよし。
いろいろ試していくうちに、自分にとって覚えやすい方法がだんだんと分かってきます。

つまり、毎日全く同じ動作をするのではなく、
様々な刺激を加え、覚え方も日々鍛錬していくのが反復練習の本質です。
その結果、呼吸をするように英単語が言え、計算ができ、より高度な学習へとつながっていくわけです。