私立大学はお金がかかる?

公開日 2022/04/13

一般的に私立大学は学費が高いと言われますが、
国公立大学と比べて、実際どれくらい高いのか?

例えば親子で進路の話をする時、金銭的な話も挙がると思いますが、
「高い」、「低い」で終わってないでしょうか。
それだけで片付けてしまっては、話は先に進みません。
「やった」「やってない」の応酬、水かけ論と変わりません。

具体的にどれほどの差があるのか。
調べてみましょう。

入学金・授業料

令和3年度(2021年度)の統計(平均値)です。

入学金(a)授業料(b)計(a+b*4)
国立大学282,000535,8002,425,200
私立大学245,951930,9433,969,723

入学金と4年分の授業料の合計は、約240万円と約400万円で、その差は約150万円でした。
またこれとは別に初年度納付金、私立大学だと施設設備費などという名目で費用がかかります。

私立大学の具体例を見てみましょう。

福岡大学 経済学部の場合

入学金(a)授業料(b)教育充実費(c)合計(a+b*4+c*4)
190,000730,000180,0003,830,000

福岡大学 薬学部の場合

入学金(a)授業料(b)教育充実費(c)合計(a+b*4+c*4)
400,0001,350,000290,0006,960,000

その他アルバム代など細かいものは省いています。
近場も調べてみました。

長崎純心大学 人文学部の場合

入学金(a)授業料(b)教育充実費(c)合計(a+b*4+c*4)
240,000700,000240,0004,000,000
※授業料・教育充実費は4年間の平均

注意すべきなのは、
私立大学は学部によって大きく異なる点です。
理系の特に医歯薬学部は他より高くなります。

この差をどう考えるか

上の例のように、
医・歯・薬学部は国公立大と私立大で大きく差が出ます。
国公立大の方が圧倒的に得です。

それ以外、特に文系学部の方はどうかというと、
上の例では150万円ほどの差でしたね。
これをどう捉えるか。

給付型奨学金

例えば、日本学生支援機構の給付奨学金。
給付なので返す必要はありません。
世帯収入の条件を満たし、学業に問題がないならば受けられます。
入学金、授業料の減免や毎月の給付を受け取れます。
私立大学・自宅通学ならば月4万円ほどのようです。
日本学生支援機構の給付奨学金

大学ごとにも様々な制度があります。
例えば、東京都の上智大学を見てみます。
上智大学奨学金案内
そのうちの「上智大学修学奨励奨学金」は
家庭の収入と本人の学業成績が良好であることが条件ですが、
授業料の全額、半額、または3分の1が給付されるとあります。
経済学部だと授業料は年額78万円、4年で312万円なので、
半額給付で156万円となります。
これで国公立大との差があまりなくなります。

将来の期待できる年収

もちろん進む大学ですべて決まってしまうわけではありませんが、
大学の難易度や実力と卒業生の収入に相関関係があることは事実です。
都会であるほど平均収入は上がります。
経済規模、企業規模などの影響でしょうが、やはり都会の大学卒業者の方が収入は多い傾向があります。

簡単な例を出します。
地方の国公立大を卒業し、年収が400万円だったとします。
一方で東京の私立大学を卒業し、年収が450万円の人がいたとします。
上で挙げたように、大学4年間での支出の差が150万円だったら、
その差はたった3年間でなくなり、逆転が起こります。

以上のように、
金銭的問題の解決策は存在します。
これだけでなく、貸与型の奨学金でも良いし、ある程度の差額はアルバイトでまかなう、ということもできると思います。
こういうのは、感情は横に置いておき数値で議論する必要があります。
色々な制度がありますから、すぐに諦めずに親子でよく調べ話し合いましょう。
最良の選択ができると良いですね。

振り返り力

公開日 2022/04/06

新年度が始まりました。
当塾では新たな試みを始めました。

計画する力
実行する力
振り返る力
改善する力

をつけるためのものです。
PDCAサイクルと呼ばれるものですね。
それについては以前書いた記事をご覧ください。
PDCAサイクル?

何をするにしても重要な考え方です。
間違いなく、将来の仕事にも役に立つであろうと思います。

どのように取り組んでいくかを紹介します。

長期目標の設定

まずは
生徒それぞれがどのように生きていきたいか、
ということから考えてもらいます。
具体的な職業を挙げる生徒もいれば、漠然とどのようなことをしたいかを挙げたり、とにかく興味のあることを書く生徒もいます。
何でも良いのです。
自分の心の底から湧き上がるものは何か。
向き合ってもらいます。

あとは目指す大学の確認ですね。

中期目標の設定

基本的には大学を目指しますから、合格へ向けた道筋を考えていきます。
私が主にサポートする部分です。

↑例えばこのように

この時期までに、このレベルに到達しようといった感じです。
おおまかな目標は私がほとんど考えますが、
指示待ち人間を育成するわけではないので
生徒なりに変更すべき点などはやりながら考えてもらいます。

短期目標の設定

長期・中期目標が定まったら、それを達成するための短期的目標の設定です。
すなわち、週ごと、日ごとの目標です。
これは生徒一人一人の手帳を用意します。
毎週日曜日に前週の振り返りをし、
目標到達度の確認、続けるべき勉強・改善すべき勉強を確認してもらいます。

電子端末の使用も考えましたが、
学校では使用が制限されること、全員が同じアプリを使用できるとは限らないことなどを考えてアナログの手帳となりました。
余談ですが学校ももっと新しい技術を受け入れてほしいなと思うところです。

紹介は以上です。
まずは3日。
次に3週間。
そして3ヶ月続けましょう。

たのしいとラクの勘違い

公開日 2022/03/30

先日授業中にある中学生から聞いた話です。
〇〇高校のA先輩が、英語の勉強が楽しそうだからその高校を選んで入ったが、実際は難しくて全然楽しくなかった、という主旨の話をしたそうです。
まあまあ耳にする類の話です。

どうしてそんなことになったのか。
考えてみましょう。

楽しい勉強?

英語を楽しく勉強するというと、どのようなことを想像するでしょうか。
例えば好きな洋楽を聞いたり、ドラマを見たり、ネイティブと話すことでしょうか。
各々の好きなことを使って勉強すれば楽しいかもしれません。

しかしそれは学校ですることでしょうか?
学校に来ている生徒全員、A先輩の好きなことを同じように好きでしょうか。
もしそうであるならば、
学校の先生はそれに合わせて授業をすれば生徒全員の成績はよくなるかもしれませんが、
そんなことはあるでしょうか。

すなわち、生徒全員が楽しいと思える勉強の仕方など存在しないし、
それを学校に求めることは見当はずれです。
楽しく勉強したいならば、
自分で動くべきでしょう。

目的意識

A先輩はなぜ英語を勉強したいを思ったのでしょうか。
よくある希望は、「英語で話せるようになりたい」ですね。
動機は何だって良いし、些細なもので構わないと思いますが、
おそらくそのような漠然とした動機では勉強は続かないでしょう。

学校で授業を受けるだけで話せるようにはなりませんね。
50分授業が週5回あったとして250分。
1週間は10,080分です。
そのうち3分の2起きていたとして6720分。
6720分のうち250分しか英語を使っていないのに話せるようにならないでしょう。
もし本当に話せるようになりたいのなら、
単身で英語しか使えない環境に飛び込むのが一番だと思います。
話せないと生きていけない。
そんな状態ならあっという間に覚えます。
(私がやったことがあるわけではありませんが)

楽なものの価値は低い

ここで「楽である」とは、「苦労のない、力を必要としないこと」と定義します。
A先輩は楽しく勉強することと、楽に身につけることを勘違いしているかもしれません。
楽をして勉強していても、身につくものはわずかで大した価値はありません。
楽をしていても身につくということは、どんな人でもできることだからです。

英語を話せるようになりたいならそれしか使えない環境に飛び込めと書きましたが、
それって楽でしょうか。
多分、最初はものすごくしんどいと思います。
帰りたくなると思います。
しかし人というのは適応力がありますから、必要なことはどんどん覚えていきます。
そして、だんだんと楽になっていくと思います。

価値のあることを身につけたいならば、
辛いこともあるということは覚悟しなければなりません。

英単語の覚え方

公開日 2022/03/23

英単語の暗記で悩む生徒は多いです。
どのようにして覚えるのがよいかという質問は数えきれないほど受けてきましたので、参考のために書いておきたいと思います。

その前にまず覚えておいていただきたい前提があります。
それは、正解など存在しない、ということです。
最近はヒトの脳の研究により、記憶の仕組みからどのように憶えるのが効率的なのか、どのような時間間隔で学習すべきかなど少しずつわかってきているようです。そのような、一般的にはどのように行動すべきか、という正解のようなものはこれからどんどん解明されていくと思います。
しかし、あなたはその「一般的」なものに当てはまっているのでしょうか?
全員、生まれ育ちも違えば知っていること、経験したことも全く違います。
ある程度「一般的」であるでしょうが、自分にとっての最適解は自分にしかわからない、ということを自覚しておきましょう。

もう一つ。
覚えるというのには段階があります。

1、見たことがあるだけ
2、思い出そうとすれば思い出す
3、見た瞬間に理解できる

2ではなく3を目指す必要があります。
うーんっとこの単語の意味なんだったっけなーーー
えーーーーっとーーーー、あれだ!
とかやってたらいつまでも文章を先に読めません。
思い出すという感覚ではなく、
反応できるようにしましょう。
ここから覚え方の例を書いていきます。

少ない方がおぼえやすいか

多くの人が勘違いしていることがあります。
少ない方が覚え易い、ということです。
もちろん、100桁の数字と3桁の数字では3桁の方が覚え易いと思います。
しかしそれは、覚えようとする情報が無機質な場合です。
つまり、無意味な文字の羅列を憶えようとすると少ない方がよいわけです。
そうです。
英単語がなかなか覚えられないという人は、
それに意味づけせず文字列として憶えようとするのです。

たくさん憶えるには、
関連する情報量を増やすことが重要です。

同時にチェックするのは、
○日本語の意味
○発音(記号)
○品詞
○派生語
○例文
です。

例えば、
impress

○印象付ける、良い印象を与える(など)
○[ɪmprés
○動詞
○impression(名)、impressive(形)
○He impressed me as honest.(彼は私に正直者だという印象を与えた)
※weblioより

これらを一度に確認するのがよいでしょう。
もちろん、例文等すべて丸暗記しようとしなくても良いです。
自分にとって多すぎない程度に。

なぜ情報量を増やす方が良いかというと、
思い出すきっかけをたくさん用意するということだからです。

勉強中にimpressionが出てきたら、
ああ、impressという動詞もあったなあとか、
impressiveってなんだっけ?
ああ、activeは動詞のactの形容詞形だから、
impressiveは動詞のimpressの形容詞形だった、とか。
そういうふうに、思い出すためのトリガーをあちらこちらに散りばめることができます。
そうすれば、前述の「思い出そうとすれば思い出せる」という段階をこなすことができます。

覚え方を創る

自分で創ったら簡単には忘れません。
他の人の覚え方ではなく、自分で工夫するところがポイントです。

例えば、
私の手元の単語帳「システム英単語Basic」には、
通し番号711に「promote」
という単語があります。

先週の土曜日の授業で即席で作った思い出し方は、
「セブンイレブンが経済活動を促進させた。」
です。

はい、もう覚えましたね。
別に711という数字を一緒に覚える必要はなく、各単語に同じような思い出し方を創る必要もありません。
とにかく大事なのは、
意味づけすること自分で工夫するということです。

日本語は理解しているか

comprehensive
包括的な

「包括的」っていう意味わかりますか。
日本語でさえわからないのに英単語を覚えられるわけがありません。
まずは辞書で「包括的」を調べましょう。
「すべてをひっくるめること」のような意味が載っていると思います。
その調べるという手間も含めて思い出すきっかけになります。




ここで紹介したことがすべてではありません。
例を挙げ出したら切りがありません。
それだけいろいろなやり方があり、工夫の余地があるということです。
余裕のあるうちに試してみましょう。

受験勉強≠勉強

公開日 2021/03/16

現在進行で受験勉強をしている、またはこれから始める方向けの話です。
タイトルの通り、受験勉強と普通の勉強、学問としての勉強は全く異なります。
これを間違っていると、志望校合格は掴み取れません。

ここで勉強と受験勉強を定義しておきます。

勉強…本やインターネットで調べたり、人に教わるなどして教養を身につけていくもの。知的好奇心を満たすためのもの。

受験勉強…志望校合格へ向け対策を施すこと

何が異なるのか。

点数

受験勉強は点数が付けられるものです。
勉強は点数を付けません。
受験勉強、入試ではなぜ点数が付けられるでしょうか。

それは、入学者を公平に選抜するためです。
もし、本人がどれくらい勉強をがんばったのか、どれだけの時間をかけて準備をしたのか、どれくらいその学校へ通うことを望んでいるのか、という曖昧な指標で入学者選抜を行ったのであれば、それは到底公平なものにはなりません。
何時間勉強しているのか、常に誰かが監視して計測するのでしょうか。
本人の話し方で熱意を測るのでしょうか。
そのようなことは現実的に不可能ですよね。
同じ時間に同じ問題でどれだけ点数を取れたかを競うのは公平と言える選抜方法です。

目的

勉強というのは、必ずしも誰かから評価されるために行うものではありません。
自分の興味のあることを調べたり、さまざまな実験を行ったり。
知的好奇心を満たすためのものです。

一方で受験勉強というのは、志望校合格が目的です。
そのための手段です。
だから、入試当日にできるだけ多くの点数を取るために戦略的に勉強を行う必要があります。
例えば数学が好きで、大学数学を何日もかけて勉強していても、
それは大学入試には出ません。だから点は取れません。
入試範囲外のこともどんどん勉強して大学入試にも合格するような人もいますが、それは当然入試対策もできているからで、そのような人は極めて稀です。
あなたには当てはまりません。

どれだけ上手に短時間で点数が取れるようになるか。
それが受験勉強において大事なことです。
だから優先順位を決め、時間をかけることを考えねばなりません。

時間

知的好奇心を満たすための勉強は、いくら時間を使っても構いません。
調べたり何か空想する時間は楽しいものです。
ちなみに最近の私の暇な時間に考える課題は、「現在の学校制度に代わる教育制度」です。
締切などありません。
一方で受験勉強というのは期限があります。
新高校3年生は、共通テストまで約43週間です。
そこまでに勉強をし終えないと、問題は解けません。
現実を書きますと、大半の高校生は試験範囲を十分勉強できずに本番を迎えます。
気づくのが遅いのです。
私も他の先生たちも多くの受験生を見ているので知っています。
そのことを受け入れた上で早く勉強を進めて欲しいと思います。

文章を愉しもう

公開日 2022/03/09

暖かくなってきましたね。
春といえばアスパラガスが食べたくなります。
ベーコンで巻いたり、揚げてマヨネーズにつけるのが好きです。
ほとんど外食ですが。

花粉症が煩わしい季節でもあります。
アレルゲン免疫療法というのがありますが、週1、2回の通院を2、3年続ける必要があるようです。
自分は薬を飲めば症状がかなり軽くなること、そして治療にかかる時間と薬を買って飲む時間を計算などしたところ、通院するメリットがなかったので薬を飲んでいます。
手間のかからない治療法がもしできれば受けたいです。


さて今回は文章を読むという話です。

国語や英語では、
文章を読んでそれについて答える問題がありますね。

「棒線部①はどういうことか。」
「この文章の内容と一致するものを一つ選べ。」

などという設問があります。
このような問題に対して、見ただけで花粉症ならぬ文章症になってしまう生徒もいると思います。
なぜ発症してしまうのか。
その理由の一つは、

問題を解くことばかりに集中しているからです。

小学生の頃から、
文章を読んでは問題を解き、丸かバツがつけられます。
バツばかりつけられたらどうなるか。
それは嫌いになっても仕方ありませんね。

このようなことが重なった結果、
文章は、それに対して問題を解き、評価されるもの
というレッテルを貼ってしまうことになります。

読めたら面白い

そんなふうになって欲しいと思います。
世の中には素晴らしい文章がたくさんあります。
国語や英語の教科書に載っているものもそうです。
問題集や入試問題で扱われる文章もそうです。
面白いこと、ためになること、心を揺さぶられるものがたくさんあります。
色々な考え方を知ることができます。
先の生き方を決定づけるような文章に出会うこともあるかもしれません。

例えば最近は、
高校生の授業でテレワークについて書かれた英語の文章を読みました。
主にメリットについて書かれた300語程度の短い文章ですが、
それでもよく読めば、テレワークをする自分を想像してみたり、デメリットを考えるなどして将来の自分の働き方を考えるきっかけになることでしょう。またそこから、働くことそのものに興味を持ち、働くとは一体何なのかを考えるかもしれません。
個人によって何に興味を持つかは異なりますが、
いずれにせよ、そんな短い文章からも得られるものはとても多いです。

ただただ設問を解くだけなのは、もったいないです。

英語がわからないのなら、日本語訳を読めばよいのです。
わからない単語があれば、手元の端末で検索すればよいのです。
とにかく、一旦解くことから離れて、
じっくりと読んでみましょう。
一度でわからないこともあります。
それなら時間をおいて何度か読んでみればよいです。
そういうことだったのか!
と感動を覚えることでしょう。
本来文章というのはそういうものです。
そして読むことを楽しめるならば、
なぜか問題も解けちゃうわけです。

難関大学を目指す人の心構え

公開日 2022/03/02

当塾には毎年難関大を目指したいという生徒が入塾します。
難関大というのは今回は九大以上を指すことにしますが、
今の自分にとっては目標がまだまだ高いところにあるという人は読んで欲しいと思います。

高校入試とは比べ物にならない

高校入試感覚のままの人がいます。
中3の夏に部活が終わり、そこから塾に通いだして対策をする方も多いと思いますが、
同じように高3夏から受験勉強を本格化しても
難関大に合格することはまずありません。

もちろん、それまで地道に積み重ねてきたならば無理とは言えませんが、
ほとんどの場合勉強が間に合いません。
できるだけ早く、遅くとも高3になる前には準備すべきです。
つまり今。
それならばギリギリ九大ならば合格するかも、というくらいです。

勉強すべき科目が多い

特に難関国立大学ならば、苦手教科があってはなりません。
5教科7科目もしくは8科目、全部必要です。
少し前に書きましたが、
苦手教科が1つあるだけで全体の得点率は大きく下がってしまいます。


5教科すべて均等にするわけではありませんが、
全部に手をつけないとかなり不利な戦いになります。

新高3生は入試まで1年を切りましたが、
1年は52週間です。
7科目やるなら、1科目あたり7週間です。
7週間で全範囲やれますか。

定期テスト勉強する時

「定期テストのための勉強」をしている暇はありません。
常に、「入試を見据えた定期テスト勉強」をするべきでしょう。

定期テストは年4、5回あります。
テスト準備が2週間、テストが1週間で合計3週間あります。
それが年5回あると、15週間は定期テストに費やしています
4分の1以上が定期テスト期間です。

短期的な目線だけで勉強すべきではないことがわかりますね。
テスト前になると、いつもは塾のテキストなど自分のやるべきことを進めている生徒がテスト範囲の勉強をしたい言います。
気持ちはわかるのですが、
国語・数学・英語といった積み重ねの必要な教科は、テスト範囲なんてあってないようなものです
常に実力テストです。
足し算を使わずに数学の問題が解けるでしょうか?

難関大に合格する生徒は、付け焼き刃の勉強ではなく、
常に積み重ねの勉強をしています。
きちんと復習、していますか。

これだけやっても

高2から受験勉強を始めて、全教科、毎日暇なしにやって、
それでも合格するかわからないのが難関大学です。
目指す生徒は、日々自問自答し着実に前進して欲しいと思います。

新しい指導方法を行います

公開日 2022/02/23

新年度、4月から指導方法を一部変更します。
とは言っても方針が大きく変わるわけではありません。
まずは高3生から始めます。

スケジュール管理を厳しく

これまでも特に高校生は中期目標・短期目標を設定し、
志望校合格への学習の目安を示してきましたが、
さらに目標達成率を上げるために細かい指導を行っていきます。

これまで通りの授業は行いますが、
日曜日の16時からは授業を実施せず、生徒の学習管理の時間に充てます。
具体的には、
中長期目標を前提として、

①週の学習の進捗確認
②学習到達度確認
③次週の目標(短期目標確認)

を生徒一人ずつ15〜20分程度で毎週行います。

例えば、
数学と英語の授業を受ける生徒の場合。

この生徒ならば、
月曜日の19:10~20:30に数学の授業
金曜日の20:40~22:00に英語の授業
日曜日の17:40~19:00の間の15分程度でその週の学習状況を報告してもらいます。
日曜日は学習報告をしたら自習をしてもらいます。

オンラインでも対応

特に、対面でのやり取りの方が良い人、
自習をするきっかけが欲しい人、家で勉強が進まない人などは
日曜日も塾へ来てもらって学習報告→自習というルーティーンを作ってもらいたいですが、
例えば送迎の都合や遠距離通学の生徒を考慮し、
学習報告だけはオンラインでも対応しようと考えています。
(会議アプリZoomを使う予定)
ちなみに、すでに自分で管理ができている生徒を特に縛るつもりはありません。




現塾生は、3月から面談を行う予定です。
(高3は全員行います。他は希望者のみ)
その場で詳しい説明を行います。

高校入試で100点取った?

公開日 2022/02/16

中学生の進路が決まり始めました。
志望校に合格した方、おめでとうございます。
これまでよく頑張ってくれました。
楽しみな高校生活が待っていますね。
気持ちを新たにして勉強・部活その他精力的に取り組んでほしいと思います。
今回はそれを充実させるためにも、学習面でやっておくべきことを書きます。

高校の学習は中学が基礎

高校での勉強が、全く新しいことをすると考えていないでしょうか。
そうではありません。
めちゃくちゃ中学で習ったことを使います

具体的に見てみましょう。
例えば数学Ⅱで出てくる3次関数。
$$ y=x^3-2x^2-2x+1 $$
のグラフを書け.

\(x^3\) とか見たことない!書けるわけない!と思っていませんか。
それは勉強不足です。
1次関数や2次関数のグラフを、初めどうやって書きましたか?
\(y=\frac{2}{3}x \)
このような関数のグラフを書くとき、まず点を取っていきましたよね。
\(x=3\)のとき、\(y=2\)
\(x=6\)のとき、\(y=4\)
というように通る点をとっていきます。

画像のように点をとっていき、結ぶとグラフが出来上がります。

先程の\(y=x^3-2x^2-2x+1\)のグラフは下図のようになります。

素早く書くためには、新しく微分などを理解する必要がありますが、これも直線と同じように
\(x=0\)のとき、\(y=1\)
\(x=1\)のとき、\(y=-2\)
………
とたくさん点を取っていけば絶対に書けます。
グニャグニャしてるしよくわかんない、と判断しないでください。
これがたとえ、
\(y=-x^4-2x^3-2x+5\) とか、
\(y=\frac{x^2-3x-4}{x+2}\) となったとしても同じようにできます。
全く同じようにできます。

つまり、
「代入計算してそのグラフが通る点を求めてつなげる」
ことさえ分かっていればできるということです。
このように見ていくと、
新しいことが少しずつ追加されていくに過ぎないことがわかります。

数学に限らない

関数のグラフを例に挙げましたが、
もちろん他の教科でも同様のことが言えます。
高校の勉強は、すべて中学までで習うことを基礎とします。
あなたは高校入試で満点を取ったでしょうか。
学年末テストでは?
そうではないと思います。
満点ではないということは、
まだ中学の復習が不十分なことがある、
ということです。
もちろん、満点にならないとダメということではありません。
むしろ満点を目指すことは非効率です。
ただ、中学までの基礎を徹底しておくことで、高校の勉強もかなり楽になることを覚えておき、是非高校入学までに準備をしておいてほしいと思うのです。

調べ方があまい

公開日 2022/02/09

大学入試1年前、ということで
高校2年生には現在の志望校に関して入試の科目・配点を調べてもらっています。
というのも、信じられないかもしれませんが入試1ヶ月前になっても自分が受験する試験の配点や試験時間等を知らないままの人がたまにいるからです。特にずっと親の指示にしたがってきた子など。
それではあまりに人任せですね。
自分のことをすべて他人に決められ、そのことに文句の一つもないというのであればそれでも構いませんが、そのような人はほとんどいないでしょう。

調べてきてもらうものは少しずつ集まっていますが、
みなさん調べ方があまいです。
どのような点に特に注意すべきなのかを書いておきます。

一次情報を入手する

言い換えると、
各大学HPから募集要項を調べる、ということです。
そうではなく、受験情報サイトや予備校サイトで情報を引っ張ってきている人が多いです。
そのような二次情報(ひょっとすると三次、四次情報)を引用せず、直に募集要項を読みましょう。
受験情報サイトなどが間違っていると言っているのではありません。
実際、間違いはあまりないと思います。
しかし、情報はそれが情報源から離れれば離れるほど間違っている可能性が高くなります。

小学校などでやったことがあると思いますが、伝言ゲームを思い出してみてください。
ゲームの仕切り役が各グループの一人に伝言し、グループの中でリレー形式に伝えていき、最後に聞いた人が正確に答えられるかを競うゲームです。
すべてのグループが正しく答えられたことはありましたか?
どんどん元の伝言から変わっていくこともありますよね。
噂話でも同じことが起こります。

また、例えば誤った情報を入手してしまったとして、
それが大学から直接仕入れた情報ならば大学に抗議することができますが、
それ以外の二次情報が間違っていたとしても責任は取ってくれません。
誰か(何か)を介して情報を手に入れるのではなく、自分から取りに行きましょう。
それが比較的容易にできるのがインターネットの利点です。

全て目を通す

もちろん、100ページほどある募集要項を隅から隅まで読めというわけではありません。
志望する学部学科のページだけで良いです。
何時間もかかる量ではありません。
しかしやはり皆さん読んでないです。

大学がどんな学生を望んでいるかわかりますか。
理科社会の選択すべき科目を把握しているでしょうか。
科目ごとの配点比率を理解しているでしょうか。
出題範囲は?
英検等の資格は必要ありませんか。
出願要件である大学もあります。
脚注まで全て読んでいますか。

きちんと読んでおかないと、出願資格を満たさないかもしれません。
選択すべき科目を間違えて0点になるかもしれません。
このような大事な資料を読まないのに、
社会の(どの科目もありますが)資料を読んで答える問題に正解できるでしょうか。

読んでわからない部分は誰かに訊いてください。
決して、「周りの人がしてるからなんとなく大丈夫」
などと考えないように。