なぜあなたは不安なのか

公開日 2021/12/01

各学校定期考査を終えました。
やっぱり生徒の成績や人間的な成長を見られるのはうれしいことです。

生徒は、前回より良くなったこと、改善すべきことを書き出し、次へ繋げましょう。

一方で、大学受験生は共通テストまで7週間を切りました。
できることは限られてきます。
残り「6週間」でやることを各科目ピックアップし集中して勉強しましょう。
あちらこちらに手をつけないようにするためです。

みんな不安になる

3年生のみならず、生徒やその親御さんも、将来の不安を抱えている方は多いです。

このまま勉強を進めていて間に合うのか。
もし不合格になったらどうしようか。
今の成績のままでは行ける学校がないかもしれない。
まともな職に就けなかったらどうしよう。
老後に普通の生活をしていけるだろうか。

何かしら、このような不安があると思います。

なぜ、不安を抱くのか

その理由の一つを書きます。
結論から書くと、それは「知らないから」です。

上で挙げたような不安には共通点があります。
漠然としていることです。
はっきりしていない、ということです。

例えば、
「このまま勉強を進めていて間に合うか」と言う不安。
なぜ不安になっているかというと、
どれほどの範囲を勉強すべきなのかが曖昧で、
また自分がその範囲を習得するのにどれほどの時間がかかるかを知らないからです。
わからないから不安になるのです。

英単語帳一つ取っても、
何分あれば100個の単語を一時的に覚えられるか知っていますか。
一般的な答えはありません。
自分にしかわかりません。


「将来普通の生活ができるだろうか」という不安。
あなたの言う「普通」とは一体なんでしょうか。
平均のことでしょうか。
例えば平均年収としてみると、半数以上は平均を下回ります。
結構な努力が必要ですね。
しかし平均を下回っている人たちは皆幸せではないのでしょうか。
そのようなことはないでしょうし、日本にいる限り食べるものに困って死ぬことはまずありません。
自分が何を以って満足とするのか、
またそれを得るために何が必要かを知らないんです。


私がもし、今この瞬間財産全てがなくなっても大丈夫です。
まずは市役所に行って相談すれば良いことを知っているからです。
今この瞬間、ジャングルの中に放り出されても大丈夫です。
飲み水の確保の仕方や火の起こし方を知っているからです。
(できればそんなことしたくありません)

行動しなければ不安はおさまらない

いくら考えたって不安は無くなりません。
勉強の不安は勉強することでしか無くなりません。
将来が不安であれば、必要なものを計算しましょう。
何をどう行動すべきなのかが、少しずつ見えて来るはずです。

Betterを選択し続ける

公開日 2021/11/24

よく、人生は選択の連続だといいます。
選択というのは、例えば

どの学校へ通うか
どのような仕事をするか
どこに住むのか

というような大きな選択から、

どの科目を何時間勉強するか
どの服を着ていくか
何を食べるか

といった日常的なものまで様々にあります。
選択をしない日はないと思います。
ほとんどの人は、後悔のない選択をしたいと考えていると思いますが、常に自分にとってbestな選択をし続けることは難しいですね。
幸いこの国、現代は、選択できることがとても多いです。
大学一つ取っても、約800の選択肢があります。
こんなにも選べる中でbestを見つけようとすると、相当な時間と労力が必要ですし、見つけようとしている間にチャンスを逃してしまいます。

そこで私が提案するのが、小さなbetterを選択し続けることです。
要するに、ちりも積もれば山となる、ということです。
小さな選択はあまり労力がかかりません。
そしてすぐに決められることです。
これを地道に積み上げることで、自分の人生の満足度を上げていこう、ということです。

小さな選択の例を書きます。

何も勉強しないより、5分だけでも勉強してみる。
落ちているゴミを拾う。
暗い話題より明るい話題で話す。
建前ではなく本音で話してみる。
エスカレーターを使わずに階段を昇る。
少しでも身体に良いものを食べる。
いつも使っているものより品質の良い商品を買う。

感覚に差はあれど、どれもそう大きな意志が必要なものではないと思います。
常に、部屋の全部を掃除する必要はありません。
常に、低脂肪高タンパクで身体に良いものを毎日食べ続ける必要はありません。
そのようなbestな選択を取らなくとも、
このように小さくても、少しでもbetterな選択をし続けていくと、現状は好転していくはずです。
何を良しとし、何で満足するかは人によって違いますから、これは参考にしてみてください。

校則改革マニュアル

公開日 2021/11/17

生徒と校則について話していたのですが、
諫早高校で生徒会が何度か昼寝の導入を提案したが受け入れられなかったと聞きました。
その原因はおそらく、プレゼンテーション能力不足、準備不足でしょう。
校則って意味不明なものも多いですよね。
身につけるものの色や頭髪など。

生徒にとって必要なルールを作りたい。
そんな熱意のある中学生・高校生向けの、私からの助言です。

校則を変えるために必要なことを書きます。
ただただ、学校側に要望ばかり言ってもそれが実現する可能性は低いです。
手順は次の通り。

1、仲間を集める
2、資料を作る
3、プレゼンする

1、仲間を集める

ある目的を達成するためには、1人よりも多くの仲間がいた方が良いです。
この後の作業効率が段違いになるからです。
自分と同じ思いを持った人を募りましょう。
ただし、遊び感覚で乗ってくる人には注意。
後で足手まといになります。

2、資料を作る

プレゼンテーションのための資料作りです。
最も大事なフェイズといっても良いでしょう。
ここが甘いと受け入れられません。

あらゆる物事には二面性があります。
すなわち、その校則を導入した際のメリットとデメリットです。
デメリット以上にメリットを享受できることを主張、またはデメリットを払拭する方法を提示しましょう。

例えば昼寝の導入ならば、メリットは生徒の学力向上が見込めること。
すでに導入している学校があるのでその結果を引用しましょう。
デメリットは学校の時間割を調整する必要があることです。
大きく変更せざるを得ないならば、登下校時間、部活動、スクールバス等様々なものに影響が及びます。
またこのとき、抽象的な表現ばかりにならないように注意です。
具体的なデータ、つまり数字が欲しいところです。

仲間と意見を出し合い、何に影響が及ぶかを挙げ、それの解決策まで考えましょう。
これらを整理して、要望書を提出しましょう。
まず周囲の人からの賛同をもらうのも良いですね。

3、プレゼンする

資料作りを終えたらプレゼンテーションです。
自分らの考えをぶつけましょう。
大事なのは情熱。
いくら良い商品でも、その商品が好きでない人、冷めている人からは買いたくありませんよね。本気でないことはすぐにわかります。
練習を重ねて本気度を示しましょう。

それでも失敗することはある

ここまで準備をしてももちろん100%成功することはありません。
変わらないのなら、一旦諦めて後輩に託しましょう。
続けていれば、いつかは変わるはずです。

なぜ私がこんな記事を書いているのかというと、
どの学校もさっさと昼寝を導入して欲しいからです。

グラフ読み取りの注意点

公開日 2021/11/10

中学生用の英語教材に節分の話が出てきました。
「豆まきをするのは何月何日か?」
という問いがありました。
もちろん、英語で書かれた文章を読んでいればわかるようになっていたのですが、中学生も高校生も、それが2月3日前後(正確には立春の前日)であることを知らなかった生徒が多く驚きました。
世代の差でしょうか?

さて、今回はグラフ・表の読み取りの話を書きます。
学校で勉強することが如何に重要かを伝えることが我々の役目でもあるからです。
世の中にはグラフが読み取れない方が意外と多くいます。
メディアでも誤った読み方をしています。
今日は容易に様々な情報へアクセスできるようになっているので、能動的に情報を取りに行き、それを活かせるよう勉強しておきましょう。また、情報に惑わされないようにしましょう。

単位と目盛りに注意する

そもそもグラフというのは、数値を並べただけでは差や変化がわかりにくいので視覚的に捉えやすいようにしたものです。
逆に、視覚的に判断されることを利用して印象を変えることができます。
例を出します。

厚生労働省の新型コロナワクチンのページから切り取ってきたものです。
モデルナ製ワクチンに関する報道を受けて出されたデータだと思います。
ワクチンを接種した場合と新型コロナウイルスに感染した場合の心筋炎・心膜炎の発症数の違いを示しています。
つまりワクチンはそんなに危険なものでないというわけですね。

これに少し手を加えるとどうなるか。

何が変わったでしょうか。
縦軸の100万人当たりの発症数の目盛りを変えました。(右二つは変えていません。)
すると、このデータに対する印象が完全に変わってしまったと思います。
10代男性の発症率は、モデルナ製がファイザー製の約8倍。
これが最も印象に残るでしょう。
モデルナが嫌いな人はこういうふうに宣伝すれば良いわけです。
実際は100万人当たりの数字なので、それぞれ0.00037%と0.00288%でどんぐりの背比べです。
(これはワクチンを肯定も否定もする記事ではありません。ちなみに私はすでに2回打ってます。)

嘘のデータでなくとも、このように見え方が全く変わってしまいます。
割合か、絶対数か、などにも注意して読む必要があります。
縦軸と横軸の数字が何を指すのかが最も大事です。
これらは学校で勉強できるはずです。

模試を受験する目的は?

公開日 2021/11/3

模試の季節です。
中3には長崎県統一模試を受験してもらいました。
勉強不足を痛感したと思います。
高3はいくつも受験していますが、復習はできているでしょうか。
大体は点数を気にしていると思いますが、
それだけを見ているのは模試の半分も活用できていないということです。
点数が気になるのはわかりますが、模試の使い方を知り、他の受験生を一歩リードしましょう。

点数を比較してどうする?

定期テストでもそうですが、
前回より〇〇点上がった!とか、
意味ありません。
なぜなら、今回と前回とでは問題が違うからです。
極端な例を考えるとわかりやすいです。
前回が最難関高校入試レベルの問題揃いで30点だったとします。
今回は小学生でも解けるような問題ばかりで90点でした。
60点上がったって、それになんの意味があるでしょうか。

同じような問題があって、前回は解けなかったけど今回は解くことができた。
それが成長であり、目指すべきものですね。
勘違いしている人だらけなので最初に書きました。
次からは模試の活用法を書いていきます。

受験する目的は?

何のために模試を受験するのか。
はっきりしないまま受けていないでしょうか。
目的は主に次の3点です。

①受験生の中での自分の位置を知る
②勉強の成果が出ているか確かめる
③今後どのように勉強していくべきかを考える


①しかやってない人が大半です。
結果に一喜一憂。
ビギナーから抜け出しましょう。
①受験生の中での自分の位置を知る
とは、つまり偏差値を見ることです。
また志望者の得点分布から、自分があとどれくらい得点できれば合格圏に入れるかを見ます。
どれだけ取れたら良いのか、短期、中期的な目標を立てるのに役立ちます。

②勉強の成果が出ているか確かめる
効果的な勉強ができているか確かめましょう。
以前も同じような問題を解いていたのに模試では解けなかったなら、最も危機感を持つべきです。
復習が不足していたり、理解が不十分でないか確認しましょう。
問題が解けるのと、理解していることは必ずしも一致しません。
理解度を確かめる方法は、他人に説明できるか試すことです。
また、模試当日でしかなかなか実験しにくいことをしましょう。
例えば、起床時間、食べるもの、休憩時間の過ごし方など。
試験中なら、どの文房具を使うか、どのような時間配分をするか。
自ら課題を設定しましょう。

③今後どのように勉強していくべきかを考える
当然ですが、
常に意識すべきは先の入試です。
これからどうするか?が最も重要です。
今のペースで間に合うのか。
問題集は全て取り組むべきか、部分的に取り組むべきか。
そもそも勉強時間が少ないのでは?
どのようにすべきか案を出したら私に持ってきてください。
勉強玄人が修正します。

最後に、不合格になる人の模試受験後のセリフを書いておきます。

5点上がった。
たまたま勉強していないところが多く出題された。
試験中、集中できなかった。
眠かった。
ケアレスミスが多かった。
今回は準備をしていなかった。
まだ習っていない範囲の問題が出た。
覚えていないと解けない問題が多かった。

計算力なさすぎ

公開日 2021/10/27

成績がなかなか上がらない人の特徴です。

ある程度解き方、解答作りの方針が分かっていても、計算が合わずに失点をしてしまう人は意外と多いです。
やり方は合っているからと放っておくと、いつまでも同様の間違いをして点数が伸びません。
高3の受験生でも例えば積分の計算でいつまでも先に進まない人がいます。

一、漢字
一、計算
一、読解

三大基礎学力です。
これらがないと学習は捗りません。
そのうちの一つ、計算力はどれくらいつけるべきなのかを書きます。

小学校で習うこと

・足し算
・引き算
・九九
・分数、小数
・割合

これらを学習しますが、九九はほとんどの人が一瞬で言えると思います。
中学生に多いのが、2桁引く1桁の計算が遅い生徒です。(高校生も要注意)
例えば、
17−8 とか 15−7 とか
十何とかから1桁の数字を引く計算の中に、少し考えてしまうものはないでしょうか。
あるならば、家のあちらこちらに貼り付けて計算しましょう。
ほぼ暗記です。
余力のある人は、2桁同士の加減も暗算で。よく使うからです。
分数の苦手な中学生高校生も、基本の基本は小学校で習っているということを肝に銘じてください。
文字を含んでもやることは同じです。

中学校で習うこと

・正負の数
・方程式(一次、二次)
・展開と因数分解
・平方根

符号ミスをほったらかしにしているそこのあなた。
永遠にミスし続けますよ。
方程式は移項をできるだけ頭の中でできるようにしましょう。
例えば、
$$3 = 2x-7$$
このような方程式を、
$$-2x =-7-3$$
$$-2x=-10$$
$$x=5$$
などとしていませんか。
これはせっかく右辺のxの係数が正の数なのでマイナスにしたくありません。だから、
$$3+7=2x$$
$$2x=10$$
$$x=5$$
というふうに、頭の中でくるくる左右を入れ換えて暗算です。

他にも、中学範囲の因数分解は、式を見た瞬間に因数分解できるものかどうか判断できるようになるまで練習しておきたいです。高1とか高2で解の公式をすぐに使えない人は200題くらい解かせますよ?

高校で習うこと

・展開と因数分解(中学の上位版)
・方程式と不等式
・平方完成
・整式の乗除
・指数と対数
・微分と積分

まだありますが、このあたりの計算で時間を食っていないでしょうか。
このような計算でもたもたしていたら、その先の問題を思考できません。
計算がメインの問題はあまりありませんからね。できて当たり前。
私の経験上、特に指数と対数の計算がいつまでたってもできない人が多いです。
2年生までにはできて欲しいです。

考えてはいけない

上に挙げたような計算は、考えてやるものではありません。
勝手に手が動くレベルまで練習するべきです。
修行を始めましょう。

できる人は学校に合わせる必要はない

公開日 2021/10/20

過ごしやすい気温だと思っていたら
一気に寒くなってしまいましたね。
体調管理には注意しておきたい時期です。
また今年は台風の数が少なくブタクサ花粉の飛散量が多い地域があるようです。
鼻炎の症状がある方はアレルギー検査や花粉対策することをおすすめします。
ちなみにウレタンマスクはウイルスを含む飛沫同様、花粉に対しても効果が薄いので、肌荒れ等のない方は不織布マスクをおすすめします。
参考 データから見るマスクの効果

生徒と話していて気になったことを書きます。
学校の先生の中に、
教科書を先に進んで勉強してはいけない
と指示する先生がいるようです。
理由はみんなに合わせるべきだから、とか
先に勉強したら授業を聞かなくなるからだとかです。

私にはよく意味がわかりません。
なぜ合わせる必要があるのでしょう。
先に勉強できる子は進んでしまって他の子に教えたらいいですね。
教えることは2度学ぶことですからね。先生も楽です。
また、自分で進めてしまうような子は授業は聞かなくなるかもしれませんが、サボるためではなく学びたいことを学ぶために時間を使います。
できる子は好奇心のままに学んでもらい、将来人類の発展に貢献していただければいいですよね。
そのような芽を潰してしまうのは非常にもったいないことだと思います。
(制度上の問題など解決すべき事柄はあると思います。)

授業がつまらない人はとにかく進め

学校の授業進度が遅いと感じる人は、さっさと自分で先に進んでしまうことをおすすめします。
通常、小中学校は多くの生徒が追っていける速さで進むものです。
無理に合わせる必要はありません。苦痛だと思います。
合わせることを強要されるのならば、環境を変えたほうが良いでしょう。
教科書は簡単に手に入りますし、
教科書でなくとも本屋に参考書がたくさんあります。
学校で勉強するようなことでなくとも、
知りたいことをどんどん勉強して欲しいと思います。
しかし、自分が特別だと考えることは、やってはいけないことの一つです。

逆も然り

一方で、学校の授業に全くついていけない人もいますね。
他の人と比べて劣等感を抱いてしまうかもしれませんが、
心配は無用です。
ついていけないことを極度に不安がらないでください。
わからないものは、暇なわかる人に何度も教わればよいです。
(頑張らなくて良い理由にはなりません。)
また、学校の勉強がすべてではありません。
学校で学ぶことは大事なことばかりですが、
それは世の中で知り得ることの0.0000000001%に過ぎません。
(不正確です、すみません)
好きになれるもの、得意なものがどこかにあります。
どこにあるかは知らないので探してください。

「我流」で勉強する人は、伸びない

公開日 2021/10/13

過ごしやすい季節になりました。
最近は天気の良い日が多く気持ちが良いです。
高3生は、共通テストまで100日、もとい14週間を切りました。
上手くいっている人もそうでない人も、
成果を確認しながら勉強を進めましょう。
入試が終わってから、もっと勉強すべきだったと嘆く人は多いです。毎年です。考えるよりも、すぐに動きましょう。

同じ期間勉強していても、
個々人で成果に差が生まれます。
これまでの積み重ねや時間の使い方など、
その原因は挙げればキリがありませんが、
今回はなかなか成果が出ない人の特徴の一つを紹介します。

自分のやり方に固執する人

基本的なことができていないうちから、我流を貫こうとする人がいます。
良く言うと芯が通っていますが、
何か物事(学校の勉強だけではない)を身につけようとするときに、
その道の先を行く人の助言があるにもかかわらず、それを受け入れないまま続けてしまう人です。
これは、ある特定の人がそうなるのではなく、誰にでもなる可能性はあるものです。
(「性格」というのは個々人に固有に存在するのではなく、ある場面で顕在化されるものをいいます。)

こういう状態だと伸びない理由は、
ほとんどが効率の悪いやり方だからです。
何を先に勉強するべきか、何を目安とすれば良いのか、
いつまでにやるべきなのか。
例えばこういう視点がなかったり、ズレていたりするのでなかなか成果が出ないのです。

マネをするのが1番

学校の勉強であろうが、スポーツだろうが、ゲームだろうが、料理だろうが、
早く上手になるコツは、
上手な人のマネをしてみることです。
勉強であれば、文章の覚え方であったり、復習の頻度であったり、なんでも良いです。
英単語を覚えるのが早い人の真似をしてみる。
計算が速くて正確な人の計算過程を真似てみる。
打率が高い人のバットの振り方を真似てみる。
ゲームが得意な人のコントローラーの使い方を真似てみる。
すべて自分のやり方でやるよりも何倍も早く上手になります。
ちっぽけなプライドは捨てましょう。

我流は後から生まれてくる

その道のプロと呼ばれる人たちは、
皆それぞれ自分のやり方を確立しています。
唯一無二のものです。
しかしそれらは、最初から存在したものではありません。
自分より上手な人の真似をして成長するうちに、自分にとっての最適解を少しずつ見出していき、やがて自分だけの形を作っていったものです。
誰一人として、他人の真似をしなかった者はいないでしょう。

当たり前レベルの差

公開日 2021/10/06

「昨日は12時間勉強しました。」

こう言われたら、皆さんどう思われるでしょうか。
「そんなに勉強したんだ、すごいなあ」
「できるわけがない」
「もう少し頑張ったら自分もやれそう」
「多分ウソだろう」
「普通だなあ」

色々な反応があると思います。
同じことを聞いているのに
なぜ人によって捉え方が違うのか?

これは、
「当たり前レベル」の差によるものです。

当たり前レベルとは

言葉の通り、どの程度を普通と見なすか
というものです。
(私が勝手に自分の中で作って解釈している言葉です。)
当たり前レベルは個人や集団によって変わります。
5時間の勉強を短いと思う人もいれば、
2時間でも長いと思う人もいます。
諫高附属中ではテスト勉強をすることは当然ですが、
ほとんど勉強しない生徒がいる中学校もあります。

そして、
どの程度を当たり前かと考えるかで、
その後の成果は大きく変わります。

当たり前レベルを上げていく

今の自分よりも高いところを目指すのであれば、
当たり前レベルを上げていけば良いです。
当たり前レベルを上げるのは、緩やかにすると比較的楽になります。
例えば、宿題が毎日漢字1ページの小学生に、突然毎日10ページを当たり前にしなさいと言っても、(時間的に可能であっても)やる子はほとんどいないでしょう。
緩やかに上げるならば当然時間はかかりますが、成功率は高いと思います。
もちろん、今まで毎日1時間だった勉強時間を5時間に上げる、というようなショック療法的なこともなしではありませんが、継続できる確率は下がります。
また、それが他人からの指示(自分の意志ではない)の場合、続くことはないでしょう。

だから、少しずつ上げていくことを薦めます。
小テストで70点取るのが当たり前。
75点取るのが当たり前。
80点取るのが当たり前。
90点取るのが当たり前。
というふうに、自分の中の当たり前レベルを上げましょう。
そうやって、自分を追い詰めていきます。
すると自分に求めるものが大きくなっていき、行動レベルが上がり、成果となります。

高校生は、数学で指数関数や数列を習うと思います。
当たり前レベルを、1週間で1.05倍、つまり5%だけ上げるとしましょう。
これを1年間続けるとどうなるか?
計算してみてください。
1年は52週間なので、
1.05の52乗です。
これは、約12.6となります。
1週間に5%成長すれば、1年後には12.6倍になります。
「1日1時間勉強すればまあまあ。」
  ↓
「1日12時間勉強?普通ですね。」


余談ですが、iphoneの使い方で意外と知られていないものがあったので紹介します。
最初からインストールされている電卓アプリがありますよね。

これを起動して画面を横にするとこうなります↓

指数や三角関数まで計算できます。
試してみてください。

思いつく人1000人、始める人100人

公開日 2021/09/29

思いつく人1000人、始める人100人、
続ける人10人、成功する人1人。

聞いたことはあるでしょうか。
ある起業アイディアを思いつく人が1000人いたら、
そのうち100人が実際に行動を始めます。
そのうち継続していける人が10人で、
成功を収める人が1人。

統計としてこのような数字があるというわけではなく、難しさのたとえです。
学業についても同じようなことが言えると思います。
勉強をやってみようと思い立つ人1000人、
参考書を買ったり机に向かってみる人100人、
それを1週間、1ヶ月と継続する人10人、
試験に合格したり実務に活かせる人1人。

前述の通り、数字はたとえです。
成功というのも、何を以て成功というかは人それぞれでしょう。
この言葉から学べることは、
行動し、それを継続することがいかに難しいか
ということです。
大学受験の難しさもここにあります。

はじめの一歩

もし新しい何かに挑戦したい時に、最も大事なことです。
挑戦と言うと何か大きなことのように聞こえるかもしれませんが、大きさは関係ありません。
自分で書店に足を運んでテキストを買ってみる(またはネットでポチる)とか、学習サービスに登録してみるとか。
塾に入ることもそうですね。
とにかく自分から行動する。
他人に言われるがままでなく。
その一歩は、非常に価値のあるものです。

継続=習慣にすること

ここが人類にとって最難関です。
続けられない自分が悪いと思わないでほしいです。
「人類にとって」最難関だからです。
知っておくべきなのが、
ヒト(Homo sapiens sapiens)は変化に弱い、ということです。
変化というのは非常にエネルギーを使います。
生物の目的は生存であり、生存するためには無駄なエネルギーを使うべきでありません。だから現状維持、つまりは楽をしようとするのが当然です。だから難しいのです。

どうやったら継続できるようになるかは、
過去の記事で書いているのでお読みください。
習慣化する方法
継続するのにもコツがあります。

生徒が続けられる環境を用意することが、
私の塾講師としての課題でもあります。


現状維持は悪か?

そうであるとは思いません。
ヒトの性ですし、現代社会で生きていくこともできます。
変化するかどうかは自由に選択できます。
ただ、これを読んでくださっているあなたが少しでも変わりたいと思うのであれば、最初に書いた言葉をよく理解しておく必要があります。