計算力なさすぎ

公開日 2021/10/27

成績がなかなか上がらない人の特徴です。

ある程度解き方、解答作りの方針が分かっていても、計算が合わずに失点をしてしまう人は意外と多いです。
やり方は合っているからと放っておくと、いつまでも同様の間違いをして点数が伸びません。
高3の受験生でも例えば積分の計算でいつまでも先に進まない人がいます。

一、漢字
一、計算
一、読解

三大基礎学力です。
これらがないと学習は捗りません。
そのうちの一つ、計算力はどれくらいつけるべきなのかを書きます。

小学校で習うこと

・足し算
・引き算
・九九
・分数、小数
・割合

これらを学習しますが、九九はほとんどの人が一瞬で言えると思います。
中学生に多いのが、2桁引く1桁の計算が遅い生徒です。(高校生も要注意)
例えば、
17−8 とか 15−7 とか
十何とかから1桁の数字を引く計算の中に、少し考えてしまうものはないでしょうか。
あるならば、家のあちらこちらに貼り付けて計算しましょう。
ほぼ暗記です。
余力のある人は、2桁同士の加減も暗算で。よく使うからです。
分数の苦手な中学生高校生も、基本の基本は小学校で習っているということを肝に銘じてください。
文字を含んでもやることは同じです。

中学校で習うこと

・正負の数
・方程式(一次、二次)
・展開と因数分解
・平方根

符号ミスをほったらかしにしているそこのあなた。
永遠にミスし続けますよ。
方程式は移項をできるだけ頭の中でできるようにしましょう。
例えば、
$$3 = 2x-7$$
このような方程式を、
$$-2x =-7-3$$
$$-2x=-10$$
$$x=5$$
などとしていませんか。
これはせっかく右辺のxの係数が正の数なのでマイナスにしたくありません。だから、
$$3+7=2x$$
$$2x=10$$
$$x=5$$
というふうに、頭の中でくるくる左右を入れ換えて暗算です。

他にも、中学範囲の因数分解は、式を見た瞬間に因数分解できるものかどうか判断できるようになるまで練習しておきたいです。高1とか高2で解の公式をすぐに使えない人は200題くらい解かせますよ?

高校で習うこと

・展開と因数分解(中学の上位版)
・方程式と不等式
・平方完成
・整式の乗除
・指数と対数
・微分と積分

まだありますが、このあたりの計算で時間を食っていないでしょうか。
このような計算でもたもたしていたら、その先の問題を思考できません。
計算がメインの問題はあまりありませんからね。できて当たり前。
私の経験上、特に指数と対数の計算がいつまでたってもできない人が多いです。
2年生までにはできて欲しいです。

考えてはいけない

上に挙げたような計算は、考えてやるものではありません。
勝手に手が動くレベルまで練習するべきです。
修行を始めましょう。

できる人は学校に合わせる必要はない

公開日 2021/10/20

過ごしやすい気温だと思っていたら
一気に寒くなってしまいましたね。
体調管理には注意しておきたい時期です。
また今年は台風の数が少なくブタクサ花粉の飛散量が多い地域があるようです。
鼻炎の症状がある方はアレルギー検査や花粉対策することをおすすめします。
ちなみにウレタンマスクはウイルスを含む飛沫同様、花粉に対しても効果が薄いので、肌荒れ等のない方は不織布マスクをおすすめします。
参考 データから見るマスクの効果

生徒と話していて気になったことを書きます。
学校の先生の中に、
教科書を先に進んで勉強してはいけない
と指示する先生がいるようです。
理由はみんなに合わせるべきだから、とか
先に勉強したら授業を聞かなくなるからだとかです。

私にはよく意味がわかりません。
なぜ合わせる必要があるのでしょう。
先に勉強できる子は進んでしまって他の子に教えたらいいですね。
教えることは2度学ぶことですからね。先生も楽です。
また、自分で進めてしまうような子は授業は聞かなくなるかもしれませんが、サボるためではなく学びたいことを学ぶために時間を使います。
できる子は好奇心のままに学んでもらい、将来人類の発展に貢献していただければいいですよね。
そのような芽を潰してしまうのは非常にもったいないことだと思います。
(制度上の問題など解決すべき事柄はあると思います。)

授業がつまらない人はとにかく進め

学校の授業進度が遅いと感じる人は、さっさと自分で先に進んでしまうことをおすすめします。
通常、小中学校は多くの生徒が追っていける速さで進むものです。
無理に合わせる必要はありません。苦痛だと思います。
合わせることを強要されるのならば、環境を変えたほうが良いでしょう。
教科書は簡単に手に入りますし、
教科書でなくとも本屋に参考書がたくさんあります。
学校で勉強するようなことでなくとも、
知りたいことをどんどん勉強して欲しいと思います。
しかし、自分が特別だと考えることは、やってはいけないことの一つです。

逆も然り

一方で、学校の授業に全くついていけない人もいますね。
他の人と比べて劣等感を抱いてしまうかもしれませんが、
心配は無用です。
ついていけないことを極度に不安がらないでください。
わからないものは、暇なわかる人に何度も教わればよいです。
(頑張らなくて良い理由にはなりません。)
また、学校の勉強がすべてではありません。
学校で学ぶことは大事なことばかりですが、
それは世の中で知り得ることの0.0000000001%に過ぎません。
(不正確です、すみません)
好きになれるもの、得意なものがどこかにあります。
どこにあるかは知らないので探してください。

「我流」で勉強する人は、伸びない

公開日 2021/10/13

過ごしやすい季節になりました。
最近は天気の良い日が多く気持ちが良いです。
高3生は、共通テストまで100日、もとい14週間を切りました。
上手くいっている人もそうでない人も、
成果を確認しながら勉強を進めましょう。
入試が終わってから、もっと勉強すべきだったと嘆く人は多いです。毎年です。考えるよりも、すぐに動きましょう。

同じ期間勉強していても、
個々人で成果に差が生まれます。
これまでの積み重ねや時間の使い方など、
その原因は挙げればキリがありませんが、
今回はなかなか成果が出ない人の特徴の一つを紹介します。

自分のやり方に固執する人

基本的なことができていないうちから、我流を貫こうとする人がいます。
良く言うと芯が通っていますが、
何か物事(学校の勉強だけではない)を身につけようとするときに、
その道の先を行く人の助言があるにもかかわらず、それを受け入れないまま続けてしまう人です。
これは、ある特定の人がそうなるのではなく、誰にでもなる可能性はあるものです。
(「性格」というのは個々人に固有に存在するのではなく、ある場面で顕在化されるものをいいます。)

こういう状態だと伸びない理由は、
ほとんどが効率の悪いやり方だからです。
何を先に勉強するべきか、何を目安とすれば良いのか、
いつまでにやるべきなのか。
例えばこういう視点がなかったり、ズレていたりするのでなかなか成果が出ないのです。

マネをするのが1番

学校の勉強であろうが、スポーツだろうが、ゲームだろうが、料理だろうが、
早く上手になるコツは、
上手な人のマネをしてみることです。
勉強であれば、文章の覚え方であったり、復習の頻度であったり、なんでも良いです。
英単語を覚えるのが早い人の真似をしてみる。
計算が速くて正確な人の計算過程を真似てみる。
打率が高い人のバットの振り方を真似てみる。
ゲームが得意な人のコントローラーの使い方を真似てみる。
すべて自分のやり方でやるよりも何倍も早く上手になります。
ちっぽけなプライドは捨てましょう。

我流は後から生まれてくる

その道のプロと呼ばれる人たちは、
皆それぞれ自分のやり方を確立しています。
唯一無二のものです。
しかしそれらは、最初から存在したものではありません。
自分より上手な人の真似をして成長するうちに、自分にとっての最適解を少しずつ見出していき、やがて自分だけの形を作っていったものです。
誰一人として、他人の真似をしなかった者はいないでしょう。

当たり前レベルの差

公開日 2021/10/06

「昨日は12時間勉強しました。」

こう言われたら、皆さんどう思われるでしょうか。
「そんなに勉強したんだ、すごいなあ」
「できるわけがない」
「もう少し頑張ったら自分もやれそう」
「多分ウソだろう」
「普通だなあ」

色々な反応があると思います。
同じことを聞いているのに
なぜ人によって捉え方が違うのか?

これは、
「当たり前レベル」の差によるものです。

当たり前レベルとは

言葉の通り、どの程度を普通と見なすか
というものです。
(私が勝手に自分の中で作って解釈している言葉です。)
当たり前レベルは個人や集団によって変わります。
5時間の勉強を短いと思う人もいれば、
2時間でも長いと思う人もいます。
諫高附属中ではテスト勉強をすることは当然ですが、
ほとんど勉強しない生徒がいる中学校もあります。

そして、
どの程度を当たり前かと考えるかで、
その後の成果は大きく変わります。

当たり前レベルを上げていく

今の自分よりも高いところを目指すのであれば、
当たり前レベルを上げていけば良いです。
当たり前レベルを上げるのは、緩やかにすると比較的楽になります。
例えば、宿題が毎日漢字1ページの小学生に、突然毎日10ページを当たり前にしなさいと言っても、(時間的に可能であっても)やる子はほとんどいないでしょう。
緩やかに上げるならば当然時間はかかりますが、成功率は高いと思います。
もちろん、今まで毎日1時間だった勉強時間を5時間に上げる、というようなショック療法的なこともなしではありませんが、継続できる確率は下がります。
また、それが他人からの指示(自分の意志ではない)の場合、続くことはないでしょう。

だから、少しずつ上げていくことを薦めます。
小テストで70点取るのが当たり前。
75点取るのが当たり前。
80点取るのが当たり前。
90点取るのが当たり前。
というふうに、自分の中の当たり前レベルを上げましょう。
そうやって、自分を追い詰めていきます。
すると自分に求めるものが大きくなっていき、行動レベルが上がり、成果となります。

高校生は、数学で指数関数や数列を習うと思います。
当たり前レベルを、1週間で1.05倍、つまり5%だけ上げるとしましょう。
これを1年間続けるとどうなるか?
計算してみてください。
1年は52週間なので、
1.05の52乗です。
これは、約12.6となります。
1週間に5%成長すれば、1年後には12.6倍になります。
「1日1時間勉強すればまあまあ。」
  ↓
「1日12時間勉強?普通ですね。」


余談ですが、iphoneの使い方で意外と知られていないものがあったので紹介します。
最初からインストールされている電卓アプリがありますよね。

これを起動して画面を横にするとこうなります↓

指数や三角関数まで計算できます。
試してみてください。

思いつく人1000人、始める人100人

公開日 2021/09/29

思いつく人1000人、始める人100人、
続ける人10人、成功する人1人。

聞いたことはあるでしょうか。
ある起業アイディアを思いつく人が1000人いたら、
そのうち100人が実際に行動を始めます。
そのうち継続していける人が10人で、
成功を収める人が1人。

統計としてこのような数字があるというわけではなく、難しさのたとえです。
学業についても同じようなことが言えると思います。
勉強をやってみようと思い立つ人1000人、
参考書を買ったり机に向かってみる人100人、
それを1週間、1ヶ月と継続する人10人、
試験に合格したり実務に活かせる人1人。

前述の通り、数字はたとえです。
成功というのも、何を以て成功というかは人それぞれでしょう。
この言葉から学べることは、
行動し、それを継続することがいかに難しいか
ということです。
大学受験の難しさもここにあります。

はじめの一歩

もし新しい何かに挑戦したい時に、最も大事なことです。
挑戦と言うと何か大きなことのように聞こえるかもしれませんが、大きさは関係ありません。
自分で書店に足を運んでテキストを買ってみる(またはネットでポチる)とか、学習サービスに登録してみるとか。
塾に入ることもそうですね。
とにかく自分から行動する。
他人に言われるがままでなく。
その一歩は、非常に価値のあるものです。

継続=習慣にすること

ここが人類にとって最難関です。
続けられない自分が悪いと思わないでほしいです。
「人類にとって」最難関だからです。
知っておくべきなのが、
ヒト(Homo sapiens sapiens)は変化に弱い、ということです。
変化というのは非常にエネルギーを使います。
生物の目的は生存であり、生存するためには無駄なエネルギーを使うべきでありません。だから現状維持、つまりは楽をしようとするのが当然です。だから難しいのです。

どうやったら継続できるようになるかは、
過去の記事で書いているのでお読みください。
習慣化する方法
継続するのにもコツがあります。

生徒が続けられる環境を用意することが、
私の塾講師としての課題でもあります。


現状維持は悪か?

そうであるとは思いません。
ヒトの性ですし、現代社会で生きていくこともできます。
変化するかどうかは自由に選択できます。
ただ、これを読んでくださっているあなたが少しでも変わりたいと思うのであれば、最初に書いた言葉をよく理解しておく必要があります。

志望校がない人は合格しない

公開日 2021/09/22

今回は受験生を脅しに来ました。
合格までの道のりが遠い人ほど読んでほしいと思います。

D判定とかE判定の人

志望校下げようかな、とか考えていませんか?
志望校って言葉の意味分かっていますか。

【志望】
[名](スル)自分はこうなりたい、こうしたいと望むこと。また、その内容。
goo辞書より

その下げた先は志望校ではありません。
本当にそこでいいんですか。
頭が悪いから?それを良くするのが勉強でしょう。
別にそこでもやりたいことはできる?1番ではないですよね。
言い訳なんていくらでも思いつきますよね。
でも自分を騙していたら、いつか後悔する時が来ます。

志望校がない人

まだ決めていないんですか。
今何を目指して勉強しているんですか。
受験は制限時間の決められたゲームです。
敵を倒すために効果的な武器を集め、技術を身につけねばなりません。
戦略・戦術もなしに戦いに向かうつもりですか。

決められないのは、
行きたい学校がないからですか。
それは調査不足です。
学校調べにほとんど時間をかけていませんよね。
少しでも面白そうだと思うことから調べ始めましょう。
本当の面白さというのは、やってみて初めてわかることです。

決められないのは、
今の学力で目指すのが恥ずかしいからですか。
そんなに他人は関心がありません。
全く気にする必要はありません。
他人の挑戦を笑うような人とは、関わらなければ良いのです。

勉強時間が足りていないと思う人

言語道断。
特に大学受験生は、高校受験の感覚でやっていませんか。
勉強量は高校受験の10倍以上だと思ってください。
高校入試はほとんどの人が合格しますが、
国公立大学入試は半分以上「不合格」ですからね。
参考:2021年度国公立大学出願状況ー河合塾

起きている間はほぼ勉強。
家でやれないなら他の場所でやる。
友人と自習の約束をする。
日課を決める。
そうやって自分に学習環境を用意しましょう。
「やる気」を気にしている暇はなし。

エスカレーターでは立ち止まろう

公開日 2021/09/15

駅にこんなものが掲示されていました。

なぜ立ち止まるべきなのか?
接触転倒事故を避けるためですが、
今回は学校で習ったことを使って数字で考えてみましょう。

仮定

駅の1階から3階まで昇ることを想定する。
1階床面から3階床面までの高さを10mとする。
(諫早駅のホームから改札階がこのくらい)
エスカレーターは、三菱電機ビルテクノサービスを参考にし、秒速50cm、傾斜30度とする。
このとき、エスカレーターの右側一列を空けて乗る(歩いて昇る)ことにメリットがあるか考えます。

考察

30度60度の直角三角形の辺の比、1:2を使うとエスカレーター部分の長さは上図の通り20mになります。
普通に立ち止まって昇る場合、
秒速0.5mで進むので40秒かかります。
一方でエスカレーターを歩いた場合、
やや速めに1秒に2ステップ踏むとすると、
1ステップ20cmの高さがありますから1秒にプラス40cm、0.4m進むことになります。
これは高さなので、斜め方向は0.8mですね。
つまり、0.5+0.8=1.3、秒速1.3mで進みますから20÷1.3≒15秒かかることになります。
立ち止まるより25秒早いです。

この25秒をどう見るかは人それぞれだと思いますが、私は25秒のために事故のリスクを負うのはバカバカしいと思いますね。

1列で使用した場合と2列で使用した場合を比べてみましょう。
立ち止まって乗る人だけがいると考えると、2列使用すれば時間当たりの輸送量は単純に2倍になります。
では、立ち止まって1列、歩く人1列の場合どうなるか。
都会の駅ほど歩いている人が多いですが、仮に歩く人が3人に1人いたとします。
(歩く人同士の間隔は広いため)
立ち止まっている列の時間当たり輸送人数を1とすると、歩く列のそれは1×1.3/0.5×1/3≒0.87です。
立ち止まる列と合わせて1.87ですね。
2列とも立ち止まると輸送人数は2なので、これより少ないということです。
歩く人の間隔を狭くして2人に1人としても、輸送人数は2.3にしかなりません。

以上から、エスカレーターを1列空けて乗ることのメリットはあまりないということがわかりますね。
特にショッピングモールなどのエスカレーターで右の列を空けて乗っている光景は世界の七不思議の一つです。

こういうのをもう少し難しくすると共通テストの数学の問題になります。

偏差値の見方

公開日 2021/09/08

聞いたことはある、見たことはあるけどよく意味がわかっていない言葉ランキング4位の「偏差値」。
みなさんご存知でしょうか。
なんとなーく知っている、とりあえず50だったら平均、っていうくらいの認識の方が多いと思います。
今回は、その偏差値の読み方を説明します。

どのように計算されるのか

\displaystyle  T= \frac{x-\mu}{\sigma} \times 10+50

T:偏差値
x:自分の得点
μ:平均点
σ:標準偏差

x-μは偏差と言います。
単純な自身の平均との差です。
標準偏差とは、偏差の2乗の平均である分散の正の平方根です。

ややこしいですが、要するに
平均とどれくらい離れているかを表す数値です。
大雑把にいうと、
平均点が偏差値50
平均点より標準偏差分高ければ60
そこからさらに標準偏差分高ければ70
となります。
逆になると40、30ですね。標準偏差がわかる模試もあるので高校生は結果表を読んで確認してみてください。

どのように使うのか

私の感想ですが、誤った使い方をしている人の方が多いです。例えば、
「あの高校の偏差値は70」
「偏差値60あれば、〇〇大学に入れる」
などです。

偏差値は、前述の通り平均点を用いて算出する指標です。つまり自分の点数だけでなく、他人の点数に大きく左右されます。
絶対評価ではなく相対評価です。
100点満点で90点を取っても、
平均点が90点なら偏差値は50です。
しかし平均点が30点台なら80を超えたりします。
素点は絶対評価、偏差値は相対評価の点数ということですね。

このことから偏差値をどう読むべきかがわかります。
①母集団の把握
②受験の目安
③異なる科目間での比較

①母集団の把握
そのテストを受けたのがどのような学力層の人なのかを知ることが重要です。
それにより平均点が変わるからです。
例えば、大学受験を意識していない、あまり勉強をしていない高校生も多く受ける高1の進研模試の偏差値は高めに出やすいです。
逆に駿台模試など上位校が多く受ける模試では低い値が出ます。
異なる模試での比較はしにくいということです。

②受験の目安
ある特定の模試を受ける生徒の成績が年によって大きく変わることはないので、過去の結果から予想する模試の判定はおおよそ信頼できます。

③異なる科目間での比較
科目によって平均点は異なりますが、偏差値はそれを50に揃えるようなものなので、どの科目が他人より得意でどの科目ができていないのかが一目瞭然です。

↓特に高校生は読んでください

ちなみに、計算式では
偏差を標準偏差で割り、10をかけて50足してますが、後半の10と50には特に意味がありません。
前半の操作を「標準化」と言います。
標準化は平均点を0点、標準偏差を1にする操作で、共通テストにも出題される可能性があるので勉強しておく必要があります。
後半の操作はおそらく多くの人が理解しやすいような数字にするためや、負の数を極力使わないようにするためのものでしょう。

小テストでさえも頑張れないのに

公開日 2021/09/01

定期テスト、ましては入学試験などを頑張れるだろうか、
いや頑張れるわけがない。

当然ですよね。
規模によりますが、小テストは30分も勉強すれば十分満点が狙えます。
そんな小テストのために、30分も頑張れないのに、
1、2週間の勉強を要する定期テストで上手くいくでしょうか。
数ヶ月、数年かかる受験勉強が上手くいくでしょうか。

小テストで満点を取る人は、定期テストで90点を取ります。
小テストで80点を取る人は、定期テストで70点を取ります。
小テストで50点を取る人は、定期テストで30点になります。

小テスト対策が、勉強の基礎を作る

小テストに真剣に取り組むことで、勉強の仕方がわかってきます。
小テストというのは、基本的にほとんど暗記物ですよね。
漢字とか計算とか、地名とか物質名とか。
暗記って軽く言いますけど、勉強する上で最も重要なものですよね。
如何に上手に暗記するか。
如何に早く暗記するか。
小テストはこの練習にもってこいなわけです。
定期テストは1年間に5回ほどしかありませんが、
小テストは週に1回、年に30回、それ以上することもあります。
練習して反省して、っていう過程を何回も経験できるのです。
年間で7倍の練習をした人に勝てると思いますか。

答案用紙を見れば、伸びるかわかる

例えば国語だったら、
必ず漢字の書き取りと読みの問題があります。
定期テストならば教科書や問題集で範囲が指定されていますから、そんなに量は多くないですし勉強はしやすいです。
ここできちんと書けている生徒は、将来の学力が伸びやすいです。
逆にどう見ても練習してないな、という答案の生徒はいつまで経っても伸びません。
私は中学生時代、5教科で国語が最も苦手でしたが、他で取れない分漢字は必ず満点を取ろうとテスト前は必死でした。実際ほぼ満点取ってました。

数学だったら、数学用語の問題などですね。
その他の教科も、テスト前になったら先生が「ここテストに出します」って言ってくれるところがありますよね。
そういうところをきっちり取るかどうかが大事です。
何百人何千人と生徒の答案を見て来た先生たちは、その生徒がテスト勉強にしっかりと取り組んだどうかがすぐにわかると思います。

小テストは満点を目指しましょう

すぐに取れなくてもいいです。目指して頑張ることに意味があります。
1円を笑う者は1円に泣きますが、
小テストを笑う者は入試に泣きます。

答えのないものを考えろ

公開日 2021/08/25

8月が終わります。
生徒と「日が沈むのが早くなったね」と話をしました。
セミの抜け殻よりも死骸を見ることの方が増えてきました。
秋が近づいていますね。

今年の夏期講習では、特に時間を意識してもらいました。
問題を解く際は必ずストップウォッチを使い、45分ごとの小休憩とメリハリをつけました。
そこで気づいたことの一つが、
考えても仕方のないものに時間を使っていることです。

例えば計算問題。
一つの連立方程式を解くのに5分も考えている生徒がいました。
改善すべき点ですね。
どうやって解くべきか考えるのは悪くないのですが、それでもせいぜい1分。
1分考えてもわからないのなら、飛ばして他のをやるか、すぐに答え(計算過程)を見てしまってもよいでしょう。
なぜなら、計算の仕方が決まっているからです。
ルールが決まっており、それを逸脱せずに計算し答えを出すだけです。
計算ができない原因は、ルールを覚えて身に付けていないからです。
考えてやるものではありませんね。
いつもかけ算九九を例に出すのですが、
「6×8」を「6+6+・・・+6=48だ!」
って考える人はいませんよね。
方程式も同様で、それは手段に過ぎません。
損益分岐点や最大生産量などを算出できるようになるための方法です。
(数学オタクは別として)

計算問題だけではありません。
学校で習うことの多くは、答えが決まっているもの、答えが与えられているものです。
そういうものに時間を使う必要はありません。
粛々とルールをおぼえる、言葉をおぼえる、で良いです。

頭を使うべきなのは、
答えの存在しないもの、答えの与えられていないもの
ではないでしょうか。

計算問題だったとしても、レベルが上がると答えに辿り着くまでの過程が一つでないものがあります。
解き方はどれでも良いですが、どれが良いか決めるのは自分です。
どの方法が自分にとって最もわかりやすく間違えにくいか考えることが大事です。

年齢が上がるごとに、答えの用意されてない問いは増えていきます。
その問いに答えを出すのは自分自身です。
いつまでたっても答えが見つからない問いもあります。
学生のうちは、自分に問いを与え、答えを模索していくための準備期間だと捉えてもよいかもしれません。

その準備を怠るとどうなるか。
「用意された」答えを求めることしかできず、他人の人生を生きることになるでしょう。