隔年現象

公開日 2024/12/19

私立大学、高校の出願が始まりました。
余裕を持って手続きを行いましょう。
今はほとんどwebでできて便利ですね。
共通テストは学校が取りまとめて郵送での出願ですが、令和8年の試験(今の高2)から個々でインターネットでの出願ができるようになる予定です。

日大高はどうなる

今年1月の入試で不合格者が続出した長崎日大高校の特別入試ですが、今年はどうなるのでしょうか?
受験業界では常識ですが、隔年現象というものがあります。
次の画像は、福岡大学、一般選抜の出願倍率です。
上から令和4年、5年、6年です。

工学部、建築学科に注目します。
何も書いてない列の左が倍率ですが、1番の上の令和4年から順に、
5.8→3.1→3.8
と推移しています。
令和4年から5年の落差が大きいですね。
合格者が増加している影響もありますが5.8という数字は他と比べてインパクトが大きく、また人の選択は感情が先行しますので、翌年は志願者が減ることが多いです。
逆に倍率が落ちた次の年は、増加傾向にあります。
これが隔年現象と言われるものです。

そして、同じような現象が起こるとすれば、
来年の日大高は志願者が減少します。
その分鎮西に流れる気がしますね。
学校が統計を公表していないので検証ができませんが。

ちなみに近場の大学だと、
今年の長崎県立大経営学部は、一般選抜の前期日程の倍率が経営学部で1.5倍、国際経営学部で1.2倍でしたので、来年は上がることが予想されます。
もちろん確証は持てません。

焦りは全てを台無しにする

公開日 2024/11/28

来年の共通テストまであと50日ほどとなりました。
模試の回数も増えていますが、受験生の皆さんは自分のやるべきことが明確になっているでしょうか。
模試の度に、焦っていませんか?

How to Solve Big Problem

高3の塾生は、英語で扱ったこのタイトルを覚えていますか?
アポロ13号の話でした。
事故に遭い、地球への帰還が危機的な状況でしたが、宇宙管制センターのリーダーは乗組員全員を無事に帰還させるという最大の目的を見失わなずに成功させた話です。
・落ち着いて対処する
・情報、状況を共有する
・優先順位をつける
これらが大切だとありました。
受験勉強をしている生徒たちもここから学べることがあるという話をしましたね。

あなた方の現在の最大のミッションは、志望校合格です。
模試を受ける度に一喜一憂していませんか。
もう一度考えてください。
模試で0点だろうが、100点だろうが、
入試には全く関係がありません

入試本番で、志願者を高得点順に並べて上から定員までで合格者が決まる。
それだけでしかありません。
だからやるべきことは、その合格者の中に入るための勉強です。
模試は、その当時の自分の力を客観的に知るためのひとつの手段に過ぎません。
模試の結果を素直に受け止め、残りの時間の使い方を決めること
これが最も重要。
もう少し取れたはずなのに。
取れてません。自分を慰めるよりも、どうすれば目標点に近づくか。
その一点に集中した方が将来の結果が良くなることは言うまでもありません。
入試当日に合格点を取る。
そのことを常に念頭におきましょう。

出願予定は立てましたか

もう一つ、生徒にも保護者の方にも決めていただきたいことがあります。
出願大学の候補をいくつか挙げておくことです。
国公立大を受験する生徒は、毎年、
共通テスト後に1、2週間悩み続けます。
この悩む時間がすごくもったいない。勝負を左右します。
共通テスト前、最後追い上げて一番実力の上がりやすい時期に、
志望校合格のための勉強ではない別のことに力を奪われるのは、大きな損失です。
大きな大きな損失です。

共通テストがどのような結果だったら、どこの大学へ出願する。
というプランを、3パターンほど用意しましょう。
特に、判定が微妙なラインになったときにどう行動するかを決めましょう。
「悩む」というのは、
情報不足・調査不足であることが多いです。
今のうちに調べておきましょう。

受験生よ、焦るな

公開日 2024/09/18

大学受験生は共通テスト模試がありましたね。
夏の成果が出た人も出なかった人も、しっかり模試を分析して本番までの計画を見直しましょう。
受けた後が一番大事。

本当に進歩していないの?

このブログを読んでいる生徒は、そろそろ点数だけ見て自己評価することをやめたでしょうか。
夏休み毎日10時間勉強してたのに、すぐに成果が出なかったと判断していませんか。

成果は、
自分がしてきたことを発揮できたか?
を軸に判断しましょう。

例えば夏の間は基礎基本を徹底することを目標として勉強していたら、
入試レベルのやや難しい問題への対応力は不十分です。
そのような問題が解けないのは当たり前のことですね。
それよりも自分がやってきた、公式を正しく使えるとか、英単語をちゃんと覚えているか、などを確認することが大切です。
もし、やったはずなのにできなかったことがあれば、
それは黄色信号です。
早急に対策しないと不合格一直線。

踏み締める

この時期になると、毎年急に焦り出す受験生が増えます。
これは仕方のないことです。
勉強すればするほど、自分の無知が分かってくる。
勉強すればするほど、やるべきことが膨大であることに気づいてくる。
つまり、それは進歩です。
心配無用。
逆に焦りが少しもない人は、
想像力不足、勉強不足であったり、自分にとって易しい目標しかない、ということです。

焦りは進歩ですが、気をつけるべきこともあります。
何か新しいことを始めようとしていませんか?
不安になり、
・勉強法の動画を見始める。
・計画にない新しい参考書を買う。
・クラスメイトが使っている教材が気になる。

この辺りは特に注意です。
不合格への第一歩。

ある1冊の問題集を完璧にできている人は、受験生の1割もいません。
ほとんどはやり残していることがあります。
何かしら忘れています。
特に数学なんかは、問題の解説を自分でできない段階で次々に別の問題集に取り組んでも、上がり幅はたかが知れています。
もちろん、完璧主義になるのは失敗の可能性を上げますが、
要するに着実に解ける問題を増やそうということです。
入試の鉄則は、
「みんなが解ける問題を落とさないこと」
ですからね。

なんか成績の上がっている友人なんかを見ると、
その人が使っている参考書に手を出したくなってしまうんですよね。
新しい問題集を見たら、そんなことはないのに成績が上がるような気がしてきてしまうんですよね。
こういうのは危険なサインです。
一度冷静になりましょう。


共通テストの時間割が発表されました

公開日 2024/06/19

来年の共通テストについて、追加情報が掲載されたので共有します。

時間割

大学入試センターウェブサイトより

注目の変更点は二日目です。
情報が追加されたことにより、理系の理科2科目が午前中に移動しました。
前回までは理系の二日目は11時ごろから試験開始で朝の弱い人にはありがたかったのですが、文系と同じになりました。
土日など何もない日は、この時間割通りに勉強してみてはいかがでしょうか。

問題冊子

社会の問題冊子です。
これは前回までと同じですが、2冊がビニール袋に封じられたものが配られます。
当塾生はおそらく全員①の冊子を使います。

続いて数学。
よくあった、「数学Ⅰ解いちゃった」事故を防ぐためか、
「数学Ⅰ、数学A」「数学Ⅱ、数学B、数学C」の方が前のページに移りましたね。
旧課程問題が同じ冊子にあるので注意しましょう。

理科です。
基礎科目と専門科目が同じ時間帯に行われるので、1冊の冊子に全ての科目が集められました。
理系は基礎科目を解いてしまわないよう注意です。(特に物理)

他にもマークシートに関する注意点なども更新されていました。
リンクを貼っておきます。
令和7年度大学入学者選抜に係る大学入学共通テストにおける 解答用紙について

模試を受検するときは、これらを思い出して本番を想定しましょう。

なぜ日大高は難しかった?

公開日 2024/03/06

今日と明日は県立高校後期入試です。
志願者数については、諫早市内の高校は諫早と西陵以外は定員割れでした。
やや意外な結果となっているのは長崎工業で、全学科の倍率は昨年の1.2倍から1.0倍と下がりました。
最近のことではありませんが、入試はふるいにかける機能を失っていますね。
全員が教育を受けられるというのは良いことなのかもしれませんが。

今回の高校入試では日大が衝撃的でした。
昨年までは合格するような生徒が落ちました。
これについて私の考えを書きます。
入試のデータなどはなく、一つの推測に過ぎません。

専願が多かった

という説が上がっています。
併願よりも専願の方が合格しやすく、公立高校を第一志望にしている併願の生徒が多数不合格となったという説です。
これに関して考えてみると、
上述したように近年は多くの高校が倍率1.0を切っています。
もはや「定員割れ」レベルではないところも多数です。
そのような中、令和2年から「高等学校等就学支援金」制度が改制され、私立高校へ通うことによる負担がさらに軽減されました。
それならば、生徒数の少ない公立高校よりも、設備が充実しており活気のある私立高校に通わせたいと考える親御さんが増えていると言われても納得できます。
日大は校舎も新しいですしね。

推薦合格が多かった?

これについては謎な部分が多く信憑生が低いですが、
大学の例をあてはめるならばあながち間違っているとも言い切れません。
大学の方も、少子化の波に飲まれ学生集めに苦労している様子です。
近年は私立大学の推薦入試枠が全体的に増加傾向です。
言い換えると、一般入試で入学する学生の割合が減ってきています。
(「一般」ではなくなってきている)
推薦は12月までには決まってしまい、早く決めてしまいたい(受験から解放されたい)高校生側との需要とマッチしています。
とにかく学生を確保したい大学が手を打っているわけです。

一昔前は日東駒専(※日本大・東洋大・駒澤大・専修大のこと)と言えば、難関とは言わずともしっかり勉強しておかないと入ることはできない大学でした。
しかし現在は学科によっては倍率1倍台が少なくありません。
定員縮小はそう遠くないでしょう。
これが高校にも当てはまると思えば妥当な考えといえます。

国立大入試問題

公開日 2024/02/28

2/25,26は国公立大学の前期試験が行われました。
入試問題が公開され始めたので様子を見ていきましょう。

九州大

まず英語ですが、全体としては分量、難易度主に例年並みでした。
問題形式もいつも通りです。
共通テストのリーディング難化と比べると、英文のレベルはもちろんこちらの方が高いですが、量を考えると共通テストより解きやすいと感じる受験生もいるのではないでしょうか。
(それだけ共通テストのリーディングは時間が足りません)

自由英作文は、九大が受験生に求めることがよくわかるので面白いです。
テーマは、「人口減少によるポジティブな影響」と「大学卒業後、大企業とスタートアップのどちらで働くか」です。
人口減少といえば一般的にはネガティブな現象として議論されますね。
ものごとを多面的に見る力があるかどうかを試されます。

数学の方は
全体としては昨年よりやや易化でしょうか。
ここ数年は理系は難しい問題が多かったですが、今年は方針がすぐに立つ問題もあります。
長文の問題もありませんでした。
複素数平面、空間ベクトル、積分が頻出なので志望する生徒は優先して対策をしていきましょう。

広島大

目を引いたのが数学の文理共通問題です。
データの分析から出題されました。

過去問にはなかったもので、戸惑った受験生は多いのではないでしょうか。
ただ問題は易しいものですので、共通テスト対策として相関係数をしっかり勉強していた受験生ならば満点が可能な問題です。
現在の情報では、来年度(令和7年度)からの入試、つまり新課程を履修した生徒の入試に関して、数学Bの「統計的な推測」は出題範囲に入っていませんが、今後数学Ⅰ「データの分析」は十分用意して受験に臨みましょう。

ちなみに、「統計的な推測」については九大は個別試験の出題範囲にはしておらず、長大は選択問題として用意される予定です。

入試問題は各予備校や大学のウェブサイトで順次公開されます。
特に高2生はすぐに志望校の過去問を解き、目指すべきレベルを確認してください。

中学生でも解ける(?)共通テスト

公開日 2024/01/17

共通テストお疲れ様でした。
1/16時点の各予備校の予想平均点は、全体としては昨年よりやや上昇しています。
主な要因として、国語が昨年比+10〜+12となる見込みです。
点数は上昇していますが、近年推薦入試が増えていること、下位層の受験者数が減っていることもあり、試験が易化したとは言い切れません。
特に国公立大志望の生徒は、共通テストが対策の時間がかかる試験だということを認識し、早めに手を打ちましょう。

早く対策しないと

どうなるか。
今回の数学ⅠAの問題の一部を解説します。
解答の仕方は画像にすべて書いています。

手順としては、
①開始時刻からの経過時間をtとおく。
②OP、PA、OQなどの長さをtで表し、△PBQの面積をtの関数と見る。
③グラフを描き、最大値と最小値、および面積が10以下となるtを算出する。
となります。

こう書くと簡単そうに見えるかもしれませんが、
この問題を解き切らなかった、または多くの時間を使ってしまった受験生は多いようです。
高校受験をした生徒は覚えているかもしれません。
この問題、非常によくある動点の問題で、ほんの少し高校生で習うことが入っているだけです。
上位の中学生なら完答が可能。

ではなぜ解けないか?
カンタンです。

図やグラフを書かないからです。

書かないことはないけれど、書くのが遅かったり情報量が少ない生徒も同様です。
上の解答では3つのグラフを書いていますが、三角形の図を計算を除いてそれぞれ10秒以内で書けますか?
そもそもすぐに書かない人が多いはず。
最も差がつくのはここです。
放物線のグラフも丁寧に描かない人が多いです。
ちょろっと曲線と軸を書いて終わり、みたいなのはダメ。

普段の勉強から、図やグラフを面倒くさがらずに書く練習を積み重ねているかどうかが勝負を分けます。
図やグラフを省略して描けるのは、そもそも丁寧なグラフも難なく描ける実力のある人です。
図やグラフを使うのは数学だけではありません。
広い意味で言えば、図やグラフというのは表現力の一部です。

早く対策しよう、というのは、
普段から練習を積み重ねておかないと、太刀打ちできない問題が多いですよ、ということです。
私が口を酸っぱくする理由を少しでも理解していただけると幸いです。

↓これはダウンロードできるようにしています。生徒は自由に使ってください。

はじめての大勝負

公開日 2024/01/10

今週末はいよいよ共通テストです。
受験生は最後の調整ですね。
スポーツの世界では大事な試合に自分の調子を合わせることをピーキングと言います。
例えばその試合の1週間前からハードな練習をせずに、当日に最高のパフォーマンスができるよう疲労を回復させたりします。
入試に関しても同じことが言えるのではないでしょうか。

すなわち、これから共通テストまでの数日間は、自分を追い込むような勉強をしない、ということです。
追い込む勉強とは、睡眠時間を削って勉強したり、過去問や予想問題などを1日で1年分全教科解くなどを指します。

ピーキング

全く何もしないというのはよろしくありません。
ジョギング、ウォーキング程度に勉強をしておくのが良いでしょう。
いくつか例を紹介します。

✅1日1個長文を読む
読む力、読むスピードはすぐに落ちてしまうものです。
私のような活字中毒の人以外は、意識しないと文章を読むことが極端に減ります。
1日1つで良いので、現代文や英文を読みましょう。
だらだら読んでしまう人は問題も解きましょう。

✅計算練習
展開、因数分解、方程式など単純計算問題。
これは特に試験前日、休み時間におすすめです。
公式集は直前に見てもほとんど意味はありません。

✅今しか必要のない古文や化学の知識
私立大学の入試や国公立大個別試験には必要のない科目の暗記ものを詰め込んでおきます。
(これは苦肉の策なので高2以下は真似をしないように)

絶対にこれをやれ、というものではありませんが、
何をするか迷った生徒はやってみましょう。

また試験は体力勝負でもあります。
これまで頑張ってきた生徒は目に見えない疲れが溜まっているので、睡眠時間は優先確保しましょう。
食事も重要です。脂っこいものなど消化に悪いものは控えめにし、毎日同じ時間に食べましょう。

過去に書いた記事も参考にしてください↓
休み時間をどう過ごす?
入試前日、当日に気をつけること

試験中に焦ってしまった時は、今まで習ってきた先生や私の言葉を思い出してください。
机の上でミニ先生が見守っていますよ。

長崎大学の入試難易度は?

公開日 2023/10/18

高3は9月の模試結果が返ってきましたね。
成績上がるだろうなと思える行動をしている生徒はやっぱり上がっています。
・勉強時間が他の生徒より長い
・復習をしている
塾では同じ問題で復習していますが、上がる生徒は2回目しっかり得点します。
これだけでだいたいの合否は見えてきますね。

長大入試(数学編)

今日は長大入試の問題についてです。
入試問題を具体的に見て、どの程度できるようになると合格点が取れるのかを解説します。
志望校を目指す中で、一つの目安にしてください。

2022年 教育(理系)、薬学、歯学、工学部の数学

2022年はこの4問でした。解答時間は120分です。
これらが解けるようになるにはどのレベルに到達すれば良いのか。
参考書「NEW ACTION LEGEND 数学」シリーズ(東京書籍)に掲載の例題から探してみます。
(旧課程版から探しています。新課程版だとベクトルは数学Cに入っています。)

まず2番の問題から。
空間ベクトルです。おそらく次のような問題を解ける力があれば全問解答可能です。

次に3番。
小問集合です。(4)だけ数Ⅲ、残りはⅡBです。

次に4番。
数列・積分の問題です。似たような問題を見つけきれませんでしたが、計算力があれば完答できます。
おそらく4問中最も正答率が低いです。

最後に5番。
微分積分の問題です。
この辺りができれば特に難しい要素はありません。

このように、ほとんどはLEGENDだけでカバーできます!

下はこの入試のデータです。

難しいとされる薬学部でも合格者の多くの得点率は65~75%です。
工学部ならば中央値は50~55%です。
他の科目にもよりますが、おおよそこれくらいの得点率を目指せば良いと考えると、
LEGENDの例題を解けるように勉強しておくだけでも到達する可能性大です。
同レベル帯では、数研出版の通称青チャートでも同じことが言えます。

多くの生徒が到達しない

こう書くと、「あれ、長大って結構簡単に入れるんじゃない?」
と思ってしまう愚か者がいると思いますので釘を刺します。
例えば諫早高校だと、毎年学年順位が全体の半分程度(260人中の100番台)の生徒が合格します。
つまり半分は合格できるレベルに達していない、ということです。
他の学校の生徒も同様に考えてください。
LEGENDや青チャートの例題をすべて解けるようになった生徒は実際ほとんどいません。
(全部でなくとも合格点は取れますが)
この客観的事実は知っておいてください。
また、「〇〇さえやれば合格する」は基本うそです。
合格者はそのような考え方で勉強しません。

これで少し難易度感が掴めたと思います。
時間があれば他の科目や別の大学のも書きたいと思います。

2025年県立高校入試

公開日 2023/08/23

ブログをアップするのを忘れていました。

生徒が話していたので記事を書きます。
また入試制度が変わります。
長崎県立高校の入試が2025年度入試、つまり2023年8月時点の中学2年生から変わります。

どう変わるかはこちら→令和7年度長崎県公立高等学校入学者選抜制度の改善方針

変化を一言で表せば、

「学力重視になった」

現在の制度では、この資料→学校・学科・コース別募集定員、実施内容等一覧
を見ていただければ分かるとおり、前期選抜、いわゆる推薦入試で入学する生徒が多いです。
諫早高校ならば募集160人に対して40人(25%)、諫早商業商業科だとの募集160人に対して96人(60%)が前期選抜定員です。
2025年からは、推薦入試(特別選抜という名前になります)の定員割合が15%以下になります。
それに対して一般選抜は85%。
一般選抜の方は5教科の試験が課されます。


ここからは私の感想と妄想の世界です。
もうひしひしと伝わってきますよ。
推薦に期待せずに5教科全部勉強してね!!
っていう教育委員会からのメッセージが。

リンク先の改善方針には、
変化の激しい社会で活躍できる人材の育成が重要と書いてありますが、
それは表向きの表現であり、
本当のところは、
ちょっと高校生学力低すぎだから中学生のうちからちゃんと勉強してね。
ということではないでしょうか。
高校の先生たちが嘆いてるんだと思います。

そもそも、
変化の激しい社会に最も対応できていないのが学校制度であり公機関なんですけどね。
(教育委員会が悪いと言っているわけではありません。構造上変化が苦手なのが当然だからです。)
説得力はありません。
変化の激しさに適応するには、芯を持つことが重要ではないでしょうか。

それはともかく、
中学生の皆さんにしっかり5教科の勉強を頑張らせたいということです。
学力の2極化を嫌うのでしょうか。
ならば公立の中高一貫をなくせば良いと思うのですが。
勉強が得意な子どもを一か所に集めてしまうと、その他の中学のレベルは当たり前ですが下がります。
いや、想像以上に下がります。
出来の良い子がいてクラスを引っ張るとか、おれもあいつみたいになりてぇ!とかいう憧れなど、そういうものがなくなるからです。
逆にメリットとして、成長の早い子らは自分と同じ、もしくはレベルの高い仲間に囲まれて刺激を受けながら育ちます。優秀な子がさらに優秀になります。

これはつまり、格差を理解する必要があります。
優秀な子をさらに優秀にするブーストをかけるならば、格差は広がります。
アメリカみたいになります。
逆に皆同じ条件で教育すると、格差は縮まります。
しかし、飛び抜けた人材は出にくくなります。
どちらを取るべきかは分かりませんね。
良いとこどりのできる仕組みがあれば良いのですが。