動画との付き合い方

公開日 2020/07/22

YouTube、Netflix、AmazonPrimeなど、ここ数年で動画配信サイトが活気づいており、何かしらに会員登録している方が多いのではないでしょうか。
私はたまにYouTubeを視聴しています。水泳の動画など。
あとまれに観たい映画があるのでAmazonでみてますね。

わざわざTSUT〇YAに借りに行かなくても映画やドラマが見れるようになり、本当に便利になったと思います。(そういえば、今の高校生がCDから音楽を取り込む方法を知らなかったのは驚きでした。ほぼダウンロードやストリーミングですもんね)
ただ、このような動画サイト、使い方を誤れば受験生の敵となります。

あなたへのおすすめ

賢いコンピューターが、あなたの閲覧履歴から好みを探り、いかがでしょうかと営業してきます。
誰しもあるのではないでしょうか。
ついつい、ぽちっと再生してしまったこと。

世界のグーグルが育てたコンピュータと、優れた動画編集者が作ったサムネイルにつられるのは無理もありません。
しかし、やめるべきです。

目的を持たずに参考書を読むのと同様、
おすすめをぽちぽちすることは、
ほとんど時間の浪費になってしまいます。

なんとなーくアプリを開いて目に入った動画を観るなんてもってのほか。
何を見るのか、予め決めておきましょう。

倍速で再生

もしかして再生速度変えてないってことありませんよね。
やってない方は今すぐ1.25倍からはじめましょう。
ちょっと聞き取りにくいかも、くらいのスピードで聴いていれば鍛えられます。
YouTubeなら画面右下から変更できます。
2倍で見れるようになれば、今までの半分の時間で終わります。

もちろん、全ての動画でやるべきとは言いません。
ASMR動画なんかを、
例えばサクサクッっていう咀嚼音を2倍速で聴いても誰も得しないでしょうからね。(でも、もしかしたら新たな発見があるかもしれませんね)

・目的を明確にして視聴する
・みるなら、再生速度を上げる
この2点に注意してもらいたいと思います。

Nothing is more precious than time.

先生批判は、無駄です

公開日 2020/07/08

以前私が別の塾に勤めていた時の話です。
生徒とその保護者との面談をしていました。
学習の相談などを受けるのですが、
ある諫早市内の高校の当時3年生が複数、同じことを言うんですね。

「学校の数学の先生がわかりにくい」と。

保護者の方もそう訴えてくるわけです。
だからどうにかしてほしいと。

授業中もその先生の愚痴をよく聞きました。
何度も何度も言ってくるんで、
そのたびにこう言ってました。
「そんなこと主張しても何も変わらないよ」と。
(実際は長崎弁です)

相互作用

まるでその学年全体が伝染病に患っているかのようでした。
本当にその学年の数学の成績が低かったんです。
学年一つ下なのかっていうくらい。

私はこう分析しました。
・実際にその先生の説明がわかりにくい可能性は高い。
・だから成績が低い原因の一つではある。
・しかし、最も大きな原因は、
  分かりにくいというイメージが先行していること

実際に、教わる先生によって全体の成績が左右される、ということはあります。
ただ、例の学年の場合は少々事情が異なります。
それは、子どもも大人も皆が口をそろえているところ。
子から親へ、親から子へ、はたまた家族から家族へ。
上がるものも上がらないな、と思っていました。
皆で、「分かりにくい先生」像を作り上げているのです。

それで何が起こるかというと、
先入観があるせいで子どもが話を聞かなくなるんですね。
耳を塞いでいるのと同様、
受け入れる気が全くないので、余計に授業が分からなくなります。
だから、いつまでたっても学力が上がりません。

全く、あなたにメリットがない

確かに何言ってるか分からない先生というのは存在します。
私が高校生の時もそうでした。
しかし、
分からないと主張し続け、何かが好転するでしょうか。

もちろん、生徒や保護者にその権利はあると思いますが、
現実問題、例えば担当の先生が変わる可能性ってあるでしょうか。(特に公立学校)
新しい人を入れて、その先生を解雇、みたいなことは容易くできるものではありませんね。仮に変えることができるとしても、時間と手間がかかると思います。
自分が通っている間は、事実上不可能、ということです。

あまり言いたくはありませんが、運が悪かった、ということです。

また、他の人の立場で考えてみると良いです。
もしかしたら、その先生のことが気に入っている人がいるかもしれません。
その人の前で、先生の悪口を言ったとしたら、
気分悪いですよね。

自分にとっても、周りの人にとっても、
メリットはありません。

では、どうするか?

まずは、なぜその授業が分からないのか考えるべきです。
単なる勉強不足の可能性があるからです。
人によって物の見方は違いますから、
問題解決の別の糸口が見つかるかもしれません。
その謙虚さが大事です。

そうではない場合、
自分の責任で、自分で勉強してください。
そういう時に、私のようなのを頼ってくれれば良いんですね。
解決策は、実にシンプルです。
その時に、私に愚痴らないでくださいね。
同僚の上司の愚痴を聞く気分になるので。

自分をプログラムする

公開日 2020/06/24

「やる気が出ない」は言い訳です、という話を以前書きました
では具体的にどうするか、という話です。
一つの結論は、
続けたいことをルーティーン化することです。
今高3生に口を酸っぱくして言っています。

皆さん毎日欠かさずやっていることがあると思います。
例えば、朝起きたら顔を洗ったり、
夜寝る前に歯を磨いたり。
変に聞こえるかもしれませんが、ご飯も毎日食べていると思います。
こういうのを、
「今日はやる気出ない~」
とか言ってやらないことがあるでしょうか、
いや、ありません。
特に意識せずに、体が半ば勝手に動いてるでしょう。

これです。
この状態を目指します。
やる気とかモチベーションとかいう言葉に操られないようになります。

大事なのは、迷わないこと

最初から、勉強なんてやらないでいいと考えている人はほとんどいません。
やらないといけないことは分かっているけど…「やる気が出ない」という人がほとんどです。
やる気という得体のしれない者に支配されないようにするためには、
その土俵に立たないことです。
すなわち、
最初から何をするかを具体的に決めておくことです。
特に、「Aをすれば必ずBする」と決めることです。
Aは条件、Bは続けたいことです。

例1 A:朝起きて顔を洗ったら、
   B:○○参考書の英文を1つ暗唱する
例2 A:晩御飯を食べたら、
   B:前日学校でやって解けなかった問題をもう一度解いてみる

必ずAとBを1セットで決めましょう。
ポイントは、
・続けたいことの前にすること(A)は毎日していることにする
・Bは、その時になって選ぶ余地のないようにする
・はじめは、簡単に達成できることにする

何も計画せずに取り組もうとするより、
はるかに続けやすいと思います。
ある程度続いたら、数を増やしたり内容を濃くしたりすると良いです。
ちなみに休みは無しです。要りません。
休むという選択肢を作ってはいけません。
やったりやらなかったする人に、圧倒的な差をつけましょう。

参考書の選び方

公開日 2020/06/17

参考書の種類って膨大ですよね。
書店に行けば一区画全部数学の参考書なんてザラです。
私のように参考書漁りが好きでもなければ目が回るでしょう。
選択肢が多すぎる中で、
何を基準に選ぶと良いかを書きます。

①目的を明確にする

参考書が欲しい人というのは、学力を上げたいと考えている人がほとんどでしょう。
ここで、いきなり書店へ行ってはいけません。
まずは、弱点は何なのか、自分がどのような力をつけたいのかを紙に書いてみましょう。
これをおろそかにすると絶望的に成績が上がらないので注意してください。

例えば、英語の文章を読めるようになりたいとします。
読めない原因というのは、いくつもの候補があります。
そもそも語彙力がない。
文法を理解していない、または誤解している。
教養不足。
などなど。
当然なのですが、分からない単語が多すぎるのに文章が読めるわけがありません。この状態で長文問題集をやっても意味がありません。
その長文問題集が悪いのではなく(悪いかもしれませんが)、
道具の使い方が悪いということですね。
ハサミでガラス板を切ろうとしているようなものです。
最初にやるべきことは単語を覚えることですよね。

上の画像は、
選び方をざっくりと描いた図です。
これは簡単に書いていますが、大事なのは、
自分の目的に合う参考書を選ぶことです。

②書店で中身をチェック

いくらYouTubeで東大生が薦めている参考書であろうが、
中身も見ずに買うのはご法度です。
(無限に財力がある方はどうぞ)
私が選ぶときは、開いた時の印象をかなり重視します。
特に、問題や解説のレイアウトと色遣いです。
例えば、特にスマホに比べて、紙の本というのはページを開いたときに多くの情報が見えるのが利点です。
だから紙の本で文字が大きいのは好きではありません。
中学生用の参考書によくあるのは色の使い過ぎですね。
なんとなく楽しい感じがする(?)のかもしれませんが、大事なことが分かりにくいし見にくい。

この辺りは個人差があると思うので、実物を見てみるべきですね。
おそらく色遣いは多くの人にとって重要だと思います。
迷うのであれば、問題集であれば、問題編と比べて解説編が分厚いものを選ぶと良いです。

③完遂すること

選び方ではありませんが、何より重要です。
どんなに素晴らしい先生が書いた参考書でも、使い方が良くなかったり、中途半端だと効果はそれなりです。
持っているだけで満足しないようにしましょう。

テストでは見えない学力差

公開日 2020/06/03

定期テストの点数を上げることと、
学力を上げることは必ずしも一致しません。
これに関して、詳しく書きたいと思います。
関連記事→そんなに点数が大事ですか

2次不等式を例に説明します。

高校1年生の初期に習います。
超簡単に解けます。

テストで点数を得ることに特化するなら、

①因数分解する
②見えている数字の符号を逆にする
③不等号が<の時は、xを数字の内にする。
 不等号が>の時は、xを数字の外にする。

という「手続き」を憶えさえすれば良いです。
この手続きを反復練習すれば、大抵の人は得点できるようになります。
ラクに点数があがる仕組み、ですね。
(実際はその反復練習さえしない人は多いです)

ただ、このような解法を憶えてわかった気になっているだけだと、少し数字をいじっただけの以下のような問題が解けなくなります。

あれ…? 因数分解できない!
先生分かりません!!
ってなります。
こう解きます。

①の問題で使ったような手続きで覚えているようだと、
この問題は「種類の違う問題」として認識し、また新たに解法を覚えようとしてしまうのです。
本当は、これら2つの問題の解法は全く同じであるのに、です。
どちらも、グラフを使って説明できます。
それは一番下に書きます。

この問題を解く考え方を使った問題がいろいろありますから、
手続きしか覚えていないと
それらを1つ1つ「暗記」していくことになります。
だから、その場でテストは解けて点が取れたとしても、
すぐ忘れてしまいます。
これが、点数が取れても学力がついていない典型だと思います。
(実力テストでは点が取れなくなります)

一つ注意すべきことは、
だからと言って手続きを軽んじてはいけない
ということです。
より高度な事象を考えるためには、
初歩的な操作などは機械的にできるようするべきです。
いちいち、7×8 はなぜ56なのか?
などとは考えませんよね。

学力というのは一朝一夕に身に付くものではありません。

2次不等式の解法

x^2-4x-12<0 は、
y=x^2-4x-12 のグラフと
y=0 のグラフ(つまりx軸)を描いたときに、
y=0の方が上になっているxの範囲を答える。

横軸がx軸、縦軸がy軸

グラフの赤い部分がy=0より下にある。
赤い線と黒い線の境目のxの値が-2と6である。
よって答えは、-2<x<6

もっと細かく言うと、
x^2-4x-12<0
この左辺のxに何かしら数字を代入したときに、
計算結果が0より小さくなるようなxの範囲を求める、という問題である。
例えば、xに-3を代入すれば、左辺は9となり、0より大きくなってしまう。xに0を代入すれば、左辺は-12となり、これは0より小さい。
実際、x=0 は答えの範囲内にある。

同様に、
x^2-5x-12<0 も、
y=x^2-5x-12
y=0
の二つのグラフの大小を考える。

方程式にした理由は、
y=x^2-5x-12 と y=0 のグラフの交点を求めたいからである。
あのルートの入った数字は、赤い線と黒い線の境目となるxの値を表す。
①の問題とやっていることは変わらない。

逆転は「幻想」です

公開日 2020/05/06

たまに見ますよね。
E判定から逆転合格! とか
これ、かなり難しいものだと思っておいてください。
いや、実際に存在はします。
3年生の最初の模試はD判定・E判定ばかりだったけれど、センター試験でB判定まで上がって合格した、などという例はあります。
これは偏差値50前後の層では比較的起こりやすいです。
なぜかというと、このあたりは人数が多く、周りより少し成績が良くなると順位が大きく上がりやすいからです。

標準正規分布

上のグラフは、横軸が偏差値(1刻み)、縦軸が全体を10としたときの人数の割合です。
偏差値50ちょうどは、全体の4%程の人数ということです。

ある試験は、100点満点中平均点が50点、標準偏差が10点であったとします。
この場合、偏差値50の人と60の人の点数の差は10点です。
同様に、60の人と70の人の点数差も10点です。

しかし、上のグラフを見れば分かる通り、人数の割合が違います。
ここで、仮に受験生が10万人いたとします。
偏差値50の人が点数を10点上げれば、偏差値は60になり、順位はおよそ50,000位から16,000位まで上がります。34,000人を抜きました。
一方、偏差値60の人が点数を10点上げれば、偏差値は70になり、順位はおよそ16,000位から2,300位まで上がります。13,700人しか抜けません。
このような仕組みになっているので、偏差値50前後では逆転現象が起きやすいと言えます。
上位ほど逆転は難しくなっていくということです。

また、基本的に学校の方針に従って受験対策を進めていくと、皆がほとんど同じことをするので逆転は起こりにくいです。当然ですよね。もちろん程度の話ではあります。
自分がどれだけ学力を上げようとも、他人が同様に上げれば順位は変わりません。
逆転を狙うのならば、それなりの覚悟が要ります。
他人以上に成果を挙げなければなりません。
(比べすぎるのも良くないのですが)

なぜ逆転が話題になるかというと、まれな現象だからです。
ずっとA判定で、無事合格しました!
と言っても、「当然だ」と耳に入らないですよね。

高校数学の航路図

公開日 2020/04/29

こちらは旧課程のものです。
新課程版はこちら

昨年「中学数学の航路図」を書きましたが、高校バージョンを忘れていました。
数学の全体像を掴むために利用してください。

まず、科目ごとに単元を書きます。
文系選択者は数学Ⅰ・A・Ⅱ・Bを学習し、理系選択者はそれらに数学Ⅲを追加します。

高校数学単元一覧
高校数学単元一覧

下の図はこれらを私の独断によって単元ごとの関係を表したものです。
赤い枠は計算など最も初歩的な内容を学習する単元です。
青い線は関係の深い単元同士をつないでいます。
緑の枠は比較的独立した単元です。
厳密に分けたものではありませんので、例えば「図形の性質」と「微分法」が全く関係ないということはないのでご理解ください。

高校数学階層図
高校数学階層図

本当は全ての単元を青い線でつなぎたいくらいですが、この図ではわかりやすいものだけをつなげています。
あとで習う単元の理解度が低い時は、前に習った青い線でつながれた単元の理解度が低いことによる可能性が高いです。
あるいは、成績下位者に多いのは、例えば「数と式」(1年生の一番初めに学習する単元)で出てくる因数分解などの計算ができない、または遅いことです。

次の式を因数分解せよ。

このような計算が高速でできるように訓練する必要があります。
分数の計算が苦手な人も多いですね。
なぜ計算練習をするかというと、そこで頭を使ってはいけないからです。

数学Ⅲは、ⅠAⅡBすべての科目を集約してさらに深掘りしていく、と考えておいた方が良いと思います。
不必要な単元は一つとしてありません。
あらゆる単元を習得していくと、一つの問題を様々な角度から見ることができるようになります。

科学的にみる

公開日 2020/04/08

緊急事態こそ、状況を客観的にとらえ、適切な判断をする必要があります。
日々学習することはこのような時にも役立ちます。

都道府県別新型コロナウイルス感染者数マップ
https://gis.jag-japan.com/covid19jp/ より

グラフは日本国内の累計感染者数(PCR検査陽性者数)を表しています。(青い棒グラフ)
横軸は日付、縦軸は累計数です。
感染者数が指数関数的に増加しています。
ここで、「指数関数的」とは何かを説明します。

指数関数とは

最初に一次関数です。中学生が学習します。
y=ax+b
と表されるのが一次関数です。例えば、
y=2x+3
という関数があったとして、xに代入して返ってくるyの値は下の表のようになります。

一次関数は、xの増加量に対するyの増加量は一定です。

次に、指数関数とは一般に
y=a^x
と表されるものです。
(「a^x」は、aをx回かけるということ)
例えば、y=2^x という指数関数は、xに3を代入すると、
y=2^3=2×2×2=8 となります。

指数関数は、xの増加量に対するyの増加量がどんどん増えていきます。
例えば、1個の細胞がx回分裂するとy個になりますね。
グラフにすると下図のようになります。(横軸がx軸、縦軸がy軸)

y=2^x

最初に出したグラフにそっくりですよね。

なぜこのような「指数関数的」増加の仕方をするかというと、
1人から多人数へ感染するからです。
例えば、1人の感染者が3人へうつしていけば、

このようになります。
前に出した、y=2^x よりも増加幅が大きいですね。
放っておくと膨大な数になってしまいます。
だから、早い段階で感染を防ぐ必要があります。

ちなみに、このグラフの左の方、1月あたりが見にくくなってしまっていますよね。目盛りの幅が小さくなっているからです。
これを解消して見やすくしたのが、対数目盛のグラフです。

都道府県別新型コロナウイルス感染者数マップ
https://gis.jag-japan.com/covid19jp/ より

縦軸が10,100,1000となっています。
これで大まかな比較がしやすくなります。
また、曲線が直線になったので、将来の予想も読み取りやすくなりますね。
仮に今のままのペースで増加すれば、4/20頃に10,000人を突破します。

なぜみなし得点を使うのか

公開日 2020/04/01

英検の受験機会が増えるようです。→こちら
何回も受けられるわけではありません。
ざっとサイトを読みましたが、毎週受けられる、という点が引っかかりました。
その頻度で試験をするのなら、毎回違う問題を用意できるのか、と思いませんか。文法や語彙問題ならまだしも、文章読解問題は用意できるのでしょうか。仮にできないのなら使いまわしになりますが、それで試験を行って良いのか。(大丈夫なんでしょうけど。)

その英検ですが、大学入試で利用することをすでに表明している大学があります。一つ例を紹介します。
広島大学です。
令和3(2021)年度大学入試における広島大学の 英語民間試験の活用について
一般選抜(旧称:一般入試)でも英語民間試験の結果が利用できます。(今年の入試でも利用できました。)
工学部の後期日程を例に出します。

赤字にしているセンター試験の外国語(英語)の得点ですが、英検の一級または準一級を取得していると、満点とみなされます。
合計700点中の200点です。前期・後期や学部学科によっても違いますが、これは取っておいた方が良いですね。有利になります…
と言いたいところですが、私はそうではないと考えます。
むしろ、その資格を取っておかないとまずいでしょう。

この大学を目指す人なら、英検準一級を取っておこうと皆が考えます。センター試験(共通テスト)は全て正解しないと満点にはなりませんが、英検は満点の必要はなく、受験機会も多いから当然です。
そして、無事取得できたらこの大学に出願します。
したがって、枠を争う受験生はほぼ全員英語が満点でしょう。
つまり、実質英語以外の科目での勝負になる、ということです。

これが大学側の狙いです。
必然的にある程度の英語力がある学生を集められますね。

新1年生へ

公開日 2020/03/18

公立高校の発表でしたが、
無事2名、諫早高校に合格しました。
大丈夫だとは思っていましたが、結果を聞いたら安心しましたね。
おめでとうございます。
4月から高校生になる生徒へ、アドバイスを書いていきます。

①高校の学習内容は、中学の延長線上にある

完全に新しい単元というのはありません。
小学校・中学校で学習してきたことを、さらに詳しく学習していきます。したがって、中学までの復習をしっかりしておくことを薦めます。100%である必要はありません。あとになって理解できることもあります。
高校の授業はこれまで身につけてきたことと関連していることを確かめながら受けてください。中学までではできなかったことができるようになる楽しさもあります。

②文系理系は気にしない

以前も書きましたが、人を文系と理系に分けることなんてどうでもいいです。
自分が文系だと思い込むと数学の勉強量が少なくなりますよ。
理系だと思い込むと国語の勉強量が少なくなりますよ。
ずーっとこのような文化があるのでいつの間にかそうなってしまいます。環境は人を作りますから。
今年の九州大学の入試に下の問題がありました。

簡単に日本語訳すると、
「ほとんどの日本の高校生は教育課程の中間で文理選択をする必要がある。その理由は、生徒の大学入試への準備や科目の負担を減らすことである。それと同時に、文理選択は、あまりに早い段階で生徒の将来の選択を狭くしてしまう。これに関して意見を書きなさい。」
というものです。
おそらく、これを作成した大学教授の方々も現行制度への批判や学生に対する危機感があるのでしょう。
若いうちは、できるだけ多くの様々な経験をしていってほしいと思います。

③広い視野を持つ

②で書いたことと関連します。
高校ではこれまでと違い、忙しくなるかもしれません。
余裕がなくなって、目の前のことでいっぱいになってしまうかもしれません。
そういうときでも、自分を離れたところから見る俯瞰的な、広い視野を持ってください。また、学校の勉強だけでなく、身の周りや世界で起こっていることに目を向けてみてください。物事を様々な角度から見ることができるようになれば、景色が変わります。

これは書いておきたい、という3つでした。
新しいことは何でも楽しみですね。