参考書の選び方

公開日 2020/06/17

参考書の種類って膨大ですよね。
書店に行けば一区画全部数学の参考書なんてザラです。
私のように参考書漁りが好きでもなければ目が回るでしょう。
選択肢が多すぎる中で、
何を基準に選ぶと良いかを書きます。

①目的を明確にする

参考書が欲しい人というのは、学力を上げたいと考えている人がほとんどでしょう。
ここで、いきなり書店へ行ってはいけません。
まずは、弱点は何なのか、自分がどのような力をつけたいのかを紙に書いてみましょう。
これをおろそかにすると絶望的に成績が上がらないので注意してください。

例えば、英語の文章を読めるようになりたいとします。
読めない原因というのは、いくつもの候補があります。
そもそも語彙力がない。
文法を理解していない、または誤解している。
教養不足。
などなど。
当然なのですが、分からない単語が多すぎるのに文章が読めるわけがありません。この状態で長文問題集をやっても意味がありません。
その長文問題集が悪いのではなく(悪いかもしれませんが)、
道具の使い方が悪いということですね。
ハサミでガラス板を切ろうとしているようなものです。
最初にやるべきことは単語を覚えることですよね。

上の画像は、
選び方をざっくりと描いた図です。
これは簡単に書いていますが、大事なのは、
自分の目的に合う参考書を選ぶことです。

②書店で中身をチェック

いくらYouTubeで東大生が薦めている参考書であろうが、
中身も見ずに買うのはご法度です。
(無限に財力がある方はどうぞ)
私が選ぶときは、開いた時の印象をかなり重視します。
特に、問題や解説のレイアウトと色遣いです。
例えば、特にスマホに比べて、紙の本というのはページを開いたときに多くの情報が見えるのが利点です。
だから紙の本で文字が大きいのは好きではありません。
中学生用の参考書によくあるのは色の使い過ぎですね。
なんとなく楽しい感じがする(?)のかもしれませんが、大事なことが分かりにくいし見にくい。

この辺りは個人差があると思うので、実物を見てみるべきですね。
おそらく色遣いは多くの人にとって重要だと思います。
迷うのであれば、問題集であれば、問題編と比べて解説編が分厚いものを選ぶと良いです。

③完遂すること

選び方ではありませんが、何より重要です。
どんなに素晴らしい先生が書いた参考書でも、使い方が良くなかったり、中途半端だと効果はそれなりです。
持っているだけで満足しないようにしましょう。

テストでは見えない学力差

公開日 2020/06/03

定期テストの点数を上げることと、
学力を上げることは必ずしも一致しません。
これに関して、詳しく書きたいと思います。
関連記事→そんなに点数が大事ですか

2次不等式を例に説明します。

高校1年生の初期に習います。
超簡単に解けます。

テストで点数を得ることに特化するなら、

①因数分解する
②見えている数字の符号を逆にする
③不等号が<の時は、xを数字の内にする。
 不等号が>の時は、xを数字の外にする。

という「手続き」を憶えさえすれば良いです。
この手続きを反復練習すれば、大抵の人は得点できるようになります。
ラクに点数があがる仕組み、ですね。
(実際はその反復練習さえしない人は多いです)

ただ、このような解法を憶えてわかった気になっているだけだと、少し数字をいじっただけの以下のような問題が解けなくなります。

あれ…? 因数分解できない!
先生分かりません!!
ってなります。
こう解きます。

①の問題で使ったような手続きで覚えているようだと、
この問題は「種類の違う問題」として認識し、また新たに解法を覚えようとしてしまうのです。
本当は、これら2つの問題の解法は全く同じであるのに、です。
どちらも、グラフを使って説明できます。
それは一番下に書きます。

この問題を解く考え方を使った問題がいろいろありますから、
手続きしか覚えていないと
それらを1つ1つ「暗記」していくことになります。
だから、その場でテストは解けて点が取れたとしても、
すぐ忘れてしまいます。
これが、点数が取れても学力がついていない典型だと思います。
(実力テストでは点が取れなくなります)

一つ注意すべきことは、
だからと言って手続きを軽んじてはいけない
ということです。
より高度な事象を考えるためには、
初歩的な操作などは機械的にできるようするべきです。
いちいち、7×8 はなぜ56なのか?
などとは考えませんよね。

学力というのは一朝一夕に身に付くものではありません。

2次不等式の解法

x^2-4x-12<0 は、
y=x^2-4x-12 のグラフと
y=0 のグラフ(つまりx軸)を描いたときに、
y=0の方が上になっているxの範囲を答える。

横軸がx軸、縦軸がy軸

グラフの赤い部分がy=0より下にある。
赤い線と黒い線の境目のxの値が-2と6である。
よって答えは、-2<x<6

もっと細かく言うと、
x^2-4x-12<0
この左辺のxに何かしら数字を代入したときに、
計算結果が0より小さくなるようなxの範囲を求める、という問題である。
例えば、xに-3を代入すれば、左辺は9となり、0より大きくなってしまう。xに0を代入すれば、左辺は-12となり、これは0より小さい。
実際、x=0 は答えの範囲内にある。

同様に、
x^2-5x-12<0 も、
y=x^2-5x-12
y=0
の二つのグラフの大小を考える。

方程式にした理由は、
y=x^2-5x-12 と y=0 のグラフの交点を求めたいからである。
あのルートの入った数字は、赤い線と黒い線の境目となるxの値を表す。
①の問題とやっていることは変わらない。

逆転は「幻想」です

公開日 2020/05/06

たまに見ますよね。
E判定から逆転合格! とか
これ、かなり難しいものだと思っておいてください。
いや、実際に存在はします。
3年生の最初の模試はD判定・E判定ばかりだったけれど、センター試験でB判定まで上がって合格した、などという例はあります。
これは偏差値50前後の層では比較的起こりやすいです。
なぜかというと、このあたりは人数が多く、周りより少し成績が良くなると順位が大きく上がりやすいからです。

標準正規分布

上のグラフは、横軸が偏差値(1刻み)、縦軸が全体を10としたときの人数の割合です。
偏差値50ちょうどは、全体の4%程の人数ということです。

ある試験は、100点満点中平均点が50点、標準偏差が10点であったとします。
この場合、偏差値50の人と60の人の点数の差は10点です。
同様に、60の人と70の人の点数差も10点です。

しかし、上のグラフを見れば分かる通り、人数の割合が違います。
ここで、仮に受験生が10万人いたとします。
偏差値50の人が点数を10点上げれば、偏差値は60になり、順位はおよそ50,000位から16,000位まで上がります。34,000人を抜きました。
一方、偏差値60の人が点数を10点上げれば、偏差値は70になり、順位はおよそ16,000位から2,300位まで上がります。13,700人しか抜けません。
このような仕組みになっているので、偏差値50前後では逆転現象が起きやすいと言えます。
上位ほど逆転は難しくなっていくということです。

また、基本的に学校の方針に従って受験対策を進めていくと、皆がほとんど同じことをするので逆転は起こりにくいです。当然ですよね。もちろん程度の話ではあります。
自分がどれだけ学力を上げようとも、他人が同様に上げれば順位は変わりません。
逆転を狙うのならば、それなりの覚悟が要ります。
他人以上に成果を挙げなければなりません。
(比べすぎるのも良くないのですが)

なぜ逆転が話題になるかというと、まれな現象だからです。
ずっとA判定で、無事合格しました!
と言っても、「当然だ」と耳に入らないですよね。

高校数学の航路図

公開日 2020/04/29

こちらは旧課程のものです。
新課程版はこちら

昨年「中学数学の航路図」を書きましたが、高校バージョンを忘れていました。
数学の全体像を掴むために利用してください。

まず、科目ごとに単元を書きます。
文系選択者は数学Ⅰ・A・Ⅱ・Bを学習し、理系選択者はそれらに数学Ⅲを追加します。

高校数学単元一覧
高校数学単元一覧

下の図はこれらを私の独断によって単元ごとの関係を表したものです。
赤い枠は計算など最も初歩的な内容を学習する単元です。
青い線は関係の深い単元同士をつないでいます。
緑の枠は比較的独立した単元です。
厳密に分けたものではありませんので、例えば「図形の性質」と「微分法」が全く関係ないということはないのでご理解ください。

高校数学階層図
高校数学階層図

本当は全ての単元を青い線でつなぎたいくらいですが、この図ではわかりやすいものだけをつなげています。
あとで習う単元の理解度が低い時は、前に習った青い線でつながれた単元の理解度が低いことによる可能性が高いです。
あるいは、成績下位者に多いのは、例えば「数と式」(1年生の一番初めに学習する単元)で出てくる因数分解などの計算ができない、または遅いことです。

次の式を因数分解せよ。

このような計算が高速でできるように訓練する必要があります。
分数の計算が苦手な人も多いですね。
なぜ計算練習をするかというと、そこで頭を使ってはいけないからです。

数学Ⅲは、ⅠAⅡBすべての科目を集約してさらに深掘りしていく、と考えておいた方が良いと思います。
不必要な単元は一つとしてありません。
あらゆる単元を習得していくと、一つの問題を様々な角度から見ることができるようになります。

科学的にみる

公開日 2020/04/08

緊急事態こそ、状況を客観的にとらえ、適切な判断をする必要があります。
日々学習することはこのような時にも役立ちます。

都道府県別新型コロナウイルス感染者数マップ
https://gis.jag-japan.com/covid19jp/ より

グラフは日本国内の累計感染者数(PCR検査陽性者数)を表しています。(青い棒グラフ)
横軸は日付、縦軸は累計数です。
感染者数が指数関数的に増加しています。
ここで、「指数関数的」とは何かを説明します。

指数関数とは

最初に一次関数です。中学生が学習します。
y=ax+b
と表されるのが一次関数です。例えば、
y=2x+3
という関数があったとして、xに代入して返ってくるyの値は下の表のようになります。

一次関数は、xの増加量に対するyの増加量は一定です。

次に、指数関数とは一般に
y=a^x
と表されるものです。
(「a^x」は、aをx回かけるということ)
例えば、y=2^x という指数関数は、xに3を代入すると、
y=2^3=2×2×2=8 となります。

指数関数は、xの増加量に対するyの増加量がどんどん増えていきます。
例えば、1個の細胞がx回分裂するとy個になりますね。
グラフにすると下図のようになります。(横軸がx軸、縦軸がy軸)

y=2^x

最初に出したグラフにそっくりですよね。

なぜこのような「指数関数的」増加の仕方をするかというと、
1人から多人数へ感染するからです。
例えば、1人の感染者が3人へうつしていけば、

このようになります。
前に出した、y=2^x よりも増加幅が大きいですね。
放っておくと膨大な数になってしまいます。
だから、早い段階で感染を防ぐ必要があります。

ちなみに、このグラフの左の方、1月あたりが見にくくなってしまっていますよね。目盛りの幅が小さくなっているからです。
これを解消して見やすくしたのが、対数目盛のグラフです。

都道府県別新型コロナウイルス感染者数マップ
https://gis.jag-japan.com/covid19jp/ より

縦軸が10,100,1000となっています。
これで大まかな比較がしやすくなります。
また、曲線が直線になったので、将来の予想も読み取りやすくなりますね。
仮に今のままのペースで増加すれば、4/20頃に10,000人を突破します。

なぜみなし得点を使うのか

公開日 2020/04/01

英検の受験機会が増えるようです。→こちら
何回も受けられるわけではありません。
ざっとサイトを読みましたが、毎週受けられる、という点が引っかかりました。
その頻度で試験をするのなら、毎回違う問題を用意できるのか、と思いませんか。文法や語彙問題ならまだしも、文章読解問題は用意できるのでしょうか。仮にできないのなら使いまわしになりますが、それで試験を行って良いのか。(大丈夫なんでしょうけど。)

その英検ですが、大学入試で利用することをすでに表明している大学があります。一つ例を紹介します。
広島大学です。
令和3(2021)年度大学入試における広島大学の 英語民間試験の活用について
一般選抜(旧称:一般入試)でも英語民間試験の結果が利用できます。(今年の入試でも利用できました。)
工学部の後期日程を例に出します。

赤字にしているセンター試験の外国語(英語)の得点ですが、英検の一級または準一級を取得していると、満点とみなされます。
合計700点中の200点です。前期・後期や学部学科によっても違いますが、これは取っておいた方が良いですね。有利になります…
と言いたいところですが、私はそうではないと考えます。
むしろ、その資格を取っておかないとまずいでしょう。

この大学を目指す人なら、英検準一級を取っておこうと皆が考えます。センター試験(共通テスト)は全て正解しないと満点にはなりませんが、英検は満点の必要はなく、受験機会も多いから当然です。
そして、無事取得できたらこの大学に出願します。
したがって、枠を争う受験生はほぼ全員英語が満点でしょう。
つまり、実質英語以外の科目での勝負になる、ということです。

これが大学側の狙いです。
必然的にある程度の英語力がある学生を集められますね。

新1年生へ

公開日 2020/03/18

公立高校の発表でしたが、
無事2名、諫早高校に合格しました。
大丈夫だとは思っていましたが、結果を聞いたら安心しましたね。
おめでとうございます。
4月から高校生になる生徒へ、アドバイスを書いていきます。

①高校の学習内容は、中学の延長線上にある

完全に新しい単元というのはありません。
小学校・中学校で学習してきたことを、さらに詳しく学習していきます。したがって、中学までの復習をしっかりしておくことを薦めます。100%である必要はありません。あとになって理解できることもあります。
高校の授業はこれまで身につけてきたことと関連していることを確かめながら受けてください。中学までではできなかったことができるようになる楽しさもあります。

②文系理系は気にしない

以前も書きましたが、人を文系と理系に分けることなんてどうでもいいです。
自分が文系だと思い込むと数学の勉強量が少なくなりますよ。
理系だと思い込むと国語の勉強量が少なくなりますよ。
ずーっとこのような文化があるのでいつの間にかそうなってしまいます。環境は人を作りますから。
今年の九州大学の入試に下の問題がありました。

簡単に日本語訳すると、
「ほとんどの日本の高校生は教育課程の中間で文理選択をする必要がある。その理由は、生徒の大学入試への準備や科目の負担を減らすことである。それと同時に、文理選択は、あまりに早い段階で生徒の将来の選択を狭くしてしまう。これに関して意見を書きなさい。」
というものです。
おそらく、これを作成した大学教授の方々も現行制度への批判や学生に対する危機感があるのでしょう。
若いうちは、できるだけ多くの様々な経験をしていってほしいと思います。

③広い視野を持つ

②で書いたことと関連します。
高校ではこれまでと違い、忙しくなるかもしれません。
余裕がなくなって、目の前のことでいっぱいになってしまうかもしれません。
そういうときでも、自分を離れたところから見る俯瞰的な、広い視野を持ってください。また、学校の勉強だけでなく、身の周りや世界で起こっていることに目を向けてみてください。物事を様々な角度から見ることができるようになれば、景色が変わります。

これは書いておきたい、という3つでした。
新しいことは何でも楽しみですね。

来年度の大学入試について

公開日 2020/02/26

国公立大学個別試験前期の一日目が終わりました。
この記事を書いているのは二日目の試験が行われている頃です。
これはすなわち、現在の高校2年生は受験まで一年を切っているということです。

一年間は52週間あります。
仮に7科目、すべて均等に時間を割り振って勉強するとすれば、一科目に費やせる時間は7週間です。意外と時間は少ないことが分かると思います。

さて、来年から始まる大学入学共通テストですが、
大きく変わる点が一つあります。
それは、英語のリスニングの配点です。
従来のセンター試験では、文法・読解問題がある「筆記」が200点、聞き取りの「リスニング」が50点と、4:1の配点比でした。
新しい共通テストでは、これが「筆記」100点、「リスニング」100点の1:1に変更されます。
リスニングの割合がかなり大きくなるんですね。

これでリスニングの対策めっちゃしないといけない!って騒がれるわけなんですが、そこでふと思い出しました。国立大学の行動傾向を。
それで調べてみたんですが、ありました。↓

2021 年度(令和 3 年度)東京大学入学者選抜(一般入試) に関する予告について
このpdfの抜粋↓

2021 年度(令和 3 年度)の大学入学共通テストでは,英語は「リ ーディング」100 点と「リスニング」100 点,計 200 点満点を次のと おり換算して利用します。 《 「リーディング」140 点満点 「リスニング」60点満点

この他、ざっと調べた結果、現時点では大阪大・東北大・名古屋大が150:50の配点にすると発表しています。

そもそも、大学は研究機関であるので論文を読み書きできるようになる人を欲しています。学術論文はほぼすべて英語で書かれるものなので、英語が読めない人は研究が進みません。ということは、聞く力を問うよりも、読む力を問いたいと考えるのは当然です。だからリスニング重視の配点にしたくないのだろうと考えます。

まだ発表していない大学が多いですが、おそらく国公立大学の特に入学難度が高い大学ほどこういう傾向になると予想しています。
一方で私立大学はいわゆる4技能すべてを重視する傾向にあるでしょう。

志望校の方針を調べ、早めに対策していきましょう。

知彼知己、百戰不殆。

国公立大個別入試まで2週間、
公立高校入試まで4週間となりました。
受験生は残された時間で何をすべきか、焦らず、優先順位を考えて勉強しましょう。

タイトルですが、
見たことあるでしょうか。
中国の兵法書「孫子」の一節です。

知彼知己、百戰不殆。
不知彼而知己、一勝一負。
不知彼不知己、毎戰必殆。

彼を知り己を知れば、百戰殆(あや)ふからず。
彼を知らずして己を知れば、一勝一負(いっしょういっぷ)す。
彼を知らず己を知らざれば、戰ふ毎に必ず殆ふし。

と読みます。
一解釈としては、
「敵を知り、味方の戦力などを把握していれば、百回戦ってもほとんど負ける心配がない。味方のことを知っているが敵のことを知らなければ、勝つか負けるかわからない。敵のことも味方のことも知らなければ、戦いの度に負ける心配がある。(ほぼ負ける)」

これを受験に当てはめて考えてみましょう。

ほとんどの人は敵を知らない

敵を知る、とはどういうことか。
それは、行きたい学校があったとして、

●どのようにすれば入学できるのか?
●試験科目、その配点・難易度は?
●どのレベルの生徒が受験するのか?

これらを知っておくのは当たり前だと思う方もいらっしゃるでしょう。
しかし実際のところ、例えば高校3年生の1月、つまりセンター試験の直前であっても、自分が受験する予定のある大学入試の配点を知らないなんてことは
ザラにあります。(本人はいい加減にやろうとしているわけでもなく)
これでは半分ギャンブルをしに行っているようなものですよね。

己を知る、とはどういうことか。

●自分の得意または不得意な科目・単元は何か?
●自分の性格特性は?
●自分にとって最適な生活リズムは?

など、たくさんあるでしょう。もちろんこれらを知るだけではいけませんよね。
そこから学習計画を練ったり、学習がしやすくなる工夫をしていきます。
しかし、その前に大事なことが一つあります。

自分を受け入れる、ということです。
一番難しいと思います。
良いと思うところ、悪いと思うところ、いろいろあるでしょう。
その両方を受け入れないと先には進めません。
「ここは点が取れるはずだった。」
ではありません。
「点が取れなかった。」
です。
「他の人より出来た」ところはあなたの強みです。
さらに伸ばしてください。

残り時間をどう使うか

公開日 2020/01/22

センター試験、私立高校入試お疲れさまでした。
伸びた人も思うようにいかなかった人も、きちんと結果を受け入れましょう。
そして、次に何をするべきなのか考えてください。
わからないことは聞きに来てください。

国公立大学の個別試験まで、34日です。
5週間です。
短い期間ですが、この使い方次第で明暗を分けると言っても過ぎないでしょう。
ほんの少しの差が命取りです。
まずは下の合否人数の分布を見てください。
2019年の九州大・経済学部を例にします。

2019九州大合否分布
2019データネット  https://dn-sundai.benesse.ne.jp/dn/dn2019/doukou/nankan/index.html

合格可能性
A…80%以上
B…60%以上
C…40%以上
D…20%以上

表の見方は、例えば2018年は
センター試験で380~384点取った人が17人(B判定をもらっている)、個別試験を受け11人が合格・6人が不合格だった、という具合です。

一般的にはB判定を取ればまあ安心といった見方をされますが、そんなことはありません。実際この表でB判定をもらったのは52人いますが、そのうち15人は不合格となっています。
B判定からC判定の辺りはどちらに転んでもおかしくない、かなり実力の拮抗している層です。

ではどのように行動すべきかというと、
当たり前ですが、ライバルより多く、できる限り時間を投入すること、戦略を練ること。
これしかありません。
1問2問、部分点の差で勝負は決まります。
気を緩めたら負けます。
普段は学校という狭い箱の中で生活しているので気づきにくいかもしれませんが、自分たちと同じような高校生がたくさんいることを忘れないようにしましょう。