勉強しても学力が上がらない?

まず勘違いしないでいただきたいのが、勉強しても「成績」が上がらないことはあります。この成績とは、例えば順位だったり偏差値だったり、要するに相対的評価です。自分の学力が上がっても、他人の学力がそれ以上に上がれば成績は下がります。

学力が上がらないのは、勉強していないからです。

言葉の意味というのは使う人によって異なりますよね。常識とか価値観と呼ばれるものです。
学校で出された課題をひたすらこなすだけで勉強していると主張する人がいます。もらったプリントをノートに切り貼りしている時間を勉強時間として数える人がいます。もしかしたら、勉強机に向かって座っているだけで勉強している、と主張する人もいるかもしれません。
これらは全て、本当に勉強しているとは言えません。後ろ二つは、そんなことしないよと考える人が多いと思いますが、一つ目は、やってしまっている人の方が多いはずです。また、これが怖いところで、当の本人たちはもちろん悪気はなく真面目に勉強していると思い込んでいます。このような記事を読んだとしても気づかないと思います。

合う教材を使っているか

どんなに多くの問題を解こうが、何時間も机に向かっていようが、効果的な勉強でなければ意味がありません。わかりやすくすると、高校1年生が一桁同士の足し算ばかりやっていたり、専門用語満載の論文を英語の教材に使っていたらどうでしょう、明らかに効果がありませんよね。程度は違えどそれと似たようなことです。つまりは適切なレベルの教材で勉強すべきだということです。

頭にぶち込み、かつそれを引き出せるか

プリントで授業する学校の先生が多いようです。そのプリントを切り貼りする時間は勉強時間ではありません。(厳密にはこの作業は無駄ではないと思います。ただ学力を上げることに関してはほぼほぼ無意味です。細かい作業をする能力云々…という話はきりがないのでしません。それだけこの世の事象は複雑だということで。)
勉強をするということは、新しい知識を取り入れることに加え、それを定着させることです。この定着させるというところが肝です。学習状況をヒアリングしていると、先生の言っていることは理解できているつもりだけどテストで点が取れない、という声がかなり多いと感じます。定着していないからですね。知識を取り入れたら、それを使えるかどうかを試すのが重要です。それが演習の目的です。演習を重ねることで定着していきます。1回やれば良いわけではありませんよ。

自分に適切な教材を使うことと、定着させることの2点を書きましたが、これらを実行するだけで誰でも学力は上がります。
ここまできちんとできたとしても前述のとおり成績が上がるとは限りませんが、99.9%の人は勉強する能力の差がほとんどないので、どこで差をつけるかというと時間です。別の記事でも書いていますが質の方ばかり求めて量をこなさずに嘆いている人がまあまあいます。最初から効率よくなんてできません。たくさんやっていく中で少しづつ洗練されていきます。
適切な教材で、知識を頭にぶち込み定着させていく時間をある程度確保できれば、案外偏差値は上がるものです。

ところで、いつも思うんですが勉強っていう言葉があまり好きではありません。濁音からはじまってなんかよく分からないですけどいやじゃないですか?何か響きの良い言葉に替えたいです。

公開日 2019/11/1