目標点を取る人とそうでない人の違い

公開日 2025/01/16

入試シーズンが到来しました。
受験生はこれまでの学習の成果を100%発揮させる準備をしましょう。
具体的には、
復習、体調管理、当日の行動シミュレーションです。
特に大学受験生は、共通テスト前は新しいことをせずにいかに今の実力で点を落とさないかという視点でチェックです。

2年生にとっては、受験1年前となりました。
今回は、2年生・1年生向けの記事です。
勝負事は、経験だけでなく歴史から学ぶ者が勝ちます。
つまりあなた方は先輩たちから良いところ悪いところ両方を学ぶ必要があります。
自分には関係ない、と思った瞬間から負けレースです。

最近生徒を観察していて気づいたことがあります。
気づいたというより、比較的簡単な説明の仕方を思いついたという感じでしょうか。
高得点を取る(または目標点、合格点を取る)生徒と、いつまでも目標に辿り着かない生徒の差です。
結論から述べますと、

高得点者→勉強中に100点を目指す
それ以外→試験中に100点を目指す

勉強中に100点を目指すというのは当たり前のようで実はできていないことが多いものです。
例えば、
・試験範囲を熟知している
・試験までに範囲をすべて習得するための計画を作っている
・覚えたら点が取れるものはすべて覚えようとする
などです。
いかがでしょうか。してない人の方が多いと思います。

試験範囲を確認しながら勉強しているでしょうか。
全体を見て、今自分がどの位置にいるかを常に確かめましょう。
漢字や英単語、満点目指していますか。
100点を取れたかどうかが重要ではなく、勉強中にできるだけ100点に近づけようとしたかどうかというプロセスが重要です。

一方で、
試験中に100点を目指すとはどういうことか。
もちろん試験範囲の狭い小テストや定期テストでは高得点者も100点を狙うわけですが、
入試や高校生の模試では違います。
100点は狙わずに、自分に必要な点数を取りに行きます。
例えば90点取れば十分な場合、100点に固執せずに確実に90点以上を取るつもりでいきます。
無理に100点を取ろうとすると失敗するからです。

実力がないにもかかわらず100点を取ろうとしてしまっていないでしょうか。
特に共通テストの英語や数学は時間の厳しい試験です。
100点を狙っても良いのは、120点以上の力のある人だけです。
100点の実力の人でも100点を狙うのは危険ですね。
70点の実力の人ならば、80点くらいを目指すのは良いですが、100点を目指すと点数が落ちます。
余計なところに力を使うからです。
解けない問題に欲を出して手を出すからです。
志望校合格に必要な力は、100点を取ることではなく、合格点を取ることです。

あけましておめでとうございます

公開日 2025/01/09

今年もよろしくお願いいたします。
このブログは毎週更新を目標に続けていますが、記事の数が300を超えました。
何かを発信するときには世の中の流れとしては、インスタやYouTubeショートなどの方が良い(たくさんの人に見てもらえる)のはわかっているのですが、画像やショート動画は文脈というものがなく、伝えたいことを正確に伝えることがより困難なので文章を選んでいます。
現在の、99%1人でやるスタイルならばこれを続けることになりますが、もし塾の規模を拡大するならばそういう媒体も使うことになるのかなと考えています。
とは言え、今のところショート動画は見る方にとってデメリットの方が圧倒的に大きいと思っているので見ることもなければ投稿することもないですね。

今年の抱負

個人的な目標は筋トレです。
競泳は継続して行っていますが、まだまだパワー不足だと感じるのでジムで全体的な筋力アップを目指します。
まずは3ヶ月通い続けることをマイルストーンにしたいと思います。
塾での目標としては、AIの活用です。
先月から始めたのですが、雑務の効率化や教材の作成など、様々な可能性を感じています。
最終的に指導の質を上げることに貢献するのは間違いないので、活用の仕方を模索する1年にします。

新年は、新たなことに挑戦する絶好の機会ですが、三日坊主に終わってしまうことも多いものです。
中高生も目標を立てはしたが続かないという経験をしたことがあるでしょう。
続かない大きな原因を一つ書きます。

生活の基礎

これが揺らいでいませんか。
どういうことかというと、
例えば、慢性的な病気がありませんか。
病気というほどではなくとも、何か微妙に日常生活がしにくくなるような症状などがありませんか。
繊細な話で書きにくいですが、そういうものは治せる、または症状が軽くなる可能性が少しでもあるのならば、全力を注いだ方が良いです。
すべてがすぐに治せるわけではないので、受け入れて生活するしかないものもあります。
しかし、これは経験上ですが、治せるものであるにも関わらず、放置している方が時々いるんです。
そういう方は、背伸びして目標を立てるよりも前に、体のメンテナンスを優先することを勧めます。
私も1番の資本は自分の体なので、水泳は趣味というよりもほとんど仕事であると捉えています。
20代の頃心臓がややおかしかった時期があったのですが、今は定期的な運動のおかげか健康に過ごせています。

体のことだけではありません。
人間関係などどうでしょうか。
家族と仲は良いでしょうか。
学校では楽しく過ごせているでしょうか。
なんでも相談できる人はいるでしょうか。
困った時に一番頼りになるのは家族です。これは大人でも子どもでも同じです。
帰ってくる家があるから、外でどんな困難に遭っても立ち向かえます。
受験でも、家族仲が良い生徒はうまくいきます。
特別なことは必要ありません。
平穏に日常生活が送れることを感謝し、素直であればそれで良いです。

なぜ?と聞かれた生徒の反応

公開日 2024/12/31

寝るか食うか仕事するかみたいに過ごしていたらブログ更新を忘れていました。
皆さん今年もお疲れ様でした。
振り返ると、国外も国内も、ルールが変化し始めているという印象の1年でした。
アメリカではトランプが大統領に返り咲き、中国は深刻な不景気に見舞われています。
国内ではインフレが始まり、政治の世界も今までの定石が通用しなくなってきています。
世の中の変化の速度は大きくなる一方ですが、変わらないもの、変わるべきでないものも存在します。
変わらないもの、「芯」を持っていれば、一見矛盾しているようですが、変化に柔軟に対応できます。情報の海に放り込まれても、波に飲まれることなく乗りこなすことができます。そもそもその海を渡るべきかどうかも判断できます。「芯」がなければ右往左往。
答えなどありません。しかし考え続けること、行動し続けることで、答えのようなものに限りなく近づいていくことはできます。まるで数学の極限のようです。

授業をしていると、生徒に
「それはなぜ?」「どうしてそう思う?」
というような疑問を投げかけた時に、たまに予想外の回答が返ってくる時があります。
例えば、「なんでこことここの角の大きさは等しいと思ったの?」と訊くと、
「これが二等辺三角形だと勘違いしていた」
というような回答です。

私の質問は、角の大きさが等しいと言える根拠を訊くためのものですが、
生徒の受け取り方は、「角の大きさは等しくないのになんでそんなふうに思ったの?間違ってるよ?」というような責め立てであったようです。
私の声のトーンが良くなかった場合もあるかもしれませんが、
このような生徒の周りでは、「なぜ?」が責める言葉として使われていることが推測できます。

ヒトは本来知的好奇心が旺盛な生物です。
因果関係を突き止めたくなるものです。
「なぜ?」から知的活動が始まります。
「なぜ?」を追求しているだけでどんどん学んでいきます。
そんな言葉が逆に知的好奇心を潰してしまうような使われ方をするのは悲しいことです。

2025年も

「なぜ?」を大事にしていきましょう。
疑問は皆で解決していきましょう。
ただ注意したいのは、「なぜ?」という問いには答えられないこともあります。
答えたとしても、疑問が解決されないこともあります。
論理が通用する範囲が決まっていたり、質問者の知識が不足していることが原因です。
高校生がこれを読んでも、すぐにはわからないかもしれません。
それでも疑問は持ち続けましょう。
考えるというのは耐久力も必要です。
5年後か10年後あたりに理解するかもしれません。
いつになるかは分かりません。
すぐにわかってしまうことほどつまらないことはない。
どうなるか分からないから、未来は楽しみなんです。

隔年現象

公開日 2024/12/19

私立大学、高校の出願が始まりました。
余裕を持って手続きを行いましょう。
今はほとんどwebでできて便利ですね。
共通テストは学校が取りまとめて郵送での出願ですが、令和8年の試験(今の高2)から個々でインターネットでの出願ができるようになる予定です。

日大高はどうなる

今年1月の入試で不合格者が続出した長崎日大高校の特別入試ですが、今年はどうなるのでしょうか?
受験業界では常識ですが、隔年現象というものがあります。
次の画像は、福岡大学、一般選抜の出願倍率です。
上から令和4年、5年、6年です。

工学部、建築学科に注目します。
何も書いてない列の左が倍率ですが、1番の上の令和4年から順に、
5.8→3.1→3.8
と推移しています。
令和4年から5年の落差が大きいですね。
合格者が増加している影響もありますが5.8という数字は他と比べてインパクトが大きく、また人の選択は感情が先行しますので、翌年は志願者が減ることが多いです。
逆に倍率が落ちた次の年は、増加傾向にあります。
これが隔年現象と言われるものです。

そして、同じような現象が起こるとすれば、
来年の日大高は志願者が減少します。
その分鎮西に流れる気がしますね。
学校が統計を公表していないので検証ができませんが。

ちなみに近場の大学だと、
今年の長崎県立大経営学部は、一般選抜の前期日程の倍率が経営学部で1.5倍、国際経営学部で1.2倍でしたので、来年は上がることが予想されます。
もちろん確証は持てません。

身体を調えましょう

公開日 2024/12/12

12月ももう半ばです。
共通テストまで5週間、県立高校一般選抜まで9週間です。
クリスマスムード、お正月ムードが高まってきましたが、受験生は季節を感じつつも慌ただしさや誘惑に飲み込まれないよう、日々を大事に過ごして欲しいと思います。

しっかり休む

休むも勉強。
受験勉強と同じくらい、睡眠などの休息も大切にしましょう。
若いうちは少々徹夜をしてもすぐに体調を崩すことはないかもしれませんが、続いて1週間。
賢い人間になるためには長期的に物事を考えられねばなりません。
休む時は休んで、しかるべきときに力を発揮する準備を進めましょう。
いらいらしている人は、多くはうまく休めていないのです。
周りの人の協力も得ましょう。
また、休んでいるつもりが脳を酷使しているのが、現代人の特徴です。
なんのことかは考えてください。

紙に書き出す

やることが多くて頭の中がごちゃごちゃするこの時期。
悩む=停滞です。
まずは今考えていることを、次々に紙に書いていきましょう。
古典的手法ですが、やはり効果があります。
私は一時期メモや予定などはiPadにとっていましたが、紙の手帳に戻りました。
少し前にスウェーデンでしたか、紙の教科書をすべて廃止して電子書籍にしたら学力が低下したというニュースがありましたね。紙は最強。

運動する

寒い冬は運動不足になりがちです。
運動不足はあらゆる能力を低下させます。
運動部でない生徒へのおすすめは家事です。家事は思っているよりも体力を使います。
特に年末なので、大掃除をしましょう。
ドラム式洗濯乾燥機や掃除ロボットなど家事はどんどん楽になっていってますが、それでも掃除しきれないところはたくさんあります。一気にやらずとも、身の周りを少しずつきれいにしましょう。

先取り勢に勝つ遊び

公開日 2024/12/05

家でゴロゴロしているだけでも大学生にはなれる時代ですが、
難関大(特に東大)は競争が激しくなっています。
競争が激しいというよりは、入試において求められる学力が上がってきている、という方が正しいかもしれません。
その影響か、近年は「先取り」、つまり学校の授業進度よりも早く勉強を進め、受験を有利に進めようとする動きが大きくなってきています。英検を早々に取ってしまう人も増えてきましたね。

今回は、そのような「先取り勢」に勝つというテーマです。

先取りしても、しなくてもよい

もちろん、トップレベルの難関大学へ行きたいならば、もう先取りは必須と言えます。
高1の時点で高3の内容に手をつけている人もいるくらいです。
小学生の頃からかなりの勉強量(一般的な高校生よりも多い)をこなして中学受験をし、最難関の大学へ行くような人はやはり優秀でしょうし、社会への貢献度が高いのは間違いありません。

ですが、
今回書きたいのはそのようになろう、というものではなく、
そうやって学校の勉強をやっている同年代と将来、対等に戦えるにはどうするか?
という視点です。

今何をしている

持っている時間は誰でも同じで、未来がどのようになるかはその時間をどのように配分していったかによると考えます。
例えばある日の1時間で、英語の勉強をしたAさんとランニングしたBさんがいたら、
Aさんは英語が上達するが心肺機能は変わらない。
Bさんは英語力は変わらないが心肺機能が向上する。
ただそれだけのシンプルな話です。
人による特性だの才能だのは議論を始めると複雑になりすぎるので手に負えません。
まずはこの「時間配分」から考えてみてはいかがでしょうか。

つまり、
トップレベルを目指す先取り勢が勉強している間に別のことをしておけば、
将来の総能力はトントンだということです。
だから、
もしも食べるのも寝るのも忘れるくらい熱中できることがあれば、興味もない受験勉強に時間を配分せずに好きなだけやると良いと思います。
そうすれば、その分野に関しては先取り勢の勉強並みにできるということです。

ここで99%の確率で来る質問に答えます。
寝る間も惜しんでゲームをやる人が先取り勢と同等なわけがないのではないか?
一理あります。
特に、スマホでやるソーシャルゲームなどを長時間やったところで身に付く能力は高が知れています。
なぜならば、それは脳をハックするゲームだからです。プレイする人間が気持ちよーくなれるように設計されており、喩えるならば接待を受けているようなものです。
気遣ってもらっている側の能力が伸びるはずがありませんね。
自分でやっているようで、実はやらされているところが怖いところです。

しかし、そのようなゲームをするのではなく、
表に見えない、自分の能力値や武器の攻撃力や会心率、敵の防御力をもとにダメージ計算する数式を知り、最も早く敵を倒せる武器と防具をつくる。クリティカル距離も考慮し、何発の弾でダウンがとれるかを計算して効率よく敵を拘束する、そして仕留める。ときにはチームを作り、役割分担をして鮮やかに討伐。
(書いてあることを理解する必要はありません。)
こんなふうに遊んでいれば、現実でも役にたつ能力が磨かれます。
そのようなゲームのためのシミュレーターソフトを自前で作りネット上に公開してしまうような猛者もいます。
これはもはや完全に仕事として成り立ちますね。

このようなレベルで「遊んで」いれば、学校のテストで高得点を取らなくとも食い扶持に困るような状況にはならないと思います。
めちゃくちゃ勉強している人と同等の能力を手に入れているんですからね。
土俵はいくらでもあるわけです。

焦りは全てを台無しにする

公開日 2024/11/28

来年の共通テストまであと50日ほどとなりました。
模試の回数も増えていますが、受験生の皆さんは自分のやるべきことが明確になっているでしょうか。
模試の度に、焦っていませんか?

How to Solve Big Problem

高3の塾生は、英語で扱ったこのタイトルを覚えていますか?
アポロ13号の話でした。
事故に遭い、地球への帰還が危機的な状況でしたが、宇宙管制センターのリーダーは乗組員全員を無事に帰還させるという最大の目的を見失わなずに成功させた話です。
・落ち着いて対処する
・情報、状況を共有する
・優先順位をつける
これらが大切だとありました。
受験勉強をしている生徒たちもここから学べることがあるという話をしましたね。

あなた方の現在の最大のミッションは、志望校合格です。
模試を受ける度に一喜一憂していませんか。
もう一度考えてください。
模試で0点だろうが、100点だろうが、
入試には全く関係がありません

入試本番で、志願者を高得点順に並べて上から定員までで合格者が決まる。
それだけでしかありません。
だからやるべきことは、その合格者の中に入るための勉強です。
模試は、その当時の自分の力を客観的に知るためのひとつの手段に過ぎません。
模試の結果を素直に受け止め、残りの時間の使い方を決めること
これが最も重要。
もう少し取れたはずなのに。
取れてません。自分を慰めるよりも、どうすれば目標点に近づくか。
その一点に集中した方が将来の結果が良くなることは言うまでもありません。
入試当日に合格点を取る。
そのことを常に念頭におきましょう。

出願予定は立てましたか

もう一つ、生徒にも保護者の方にも決めていただきたいことがあります。
出願大学の候補をいくつか挙げておくことです。
国公立大を受験する生徒は、毎年、
共通テスト後に1、2週間悩み続けます。
この悩む時間がすごくもったいない。勝負を左右します。
共通テスト前、最後追い上げて一番実力の上がりやすい時期に、
志望校合格のための勉強ではない別のことに力を奪われるのは、大きな損失です。
大きな大きな損失です。

共通テストがどのような結果だったら、どこの大学へ出願する。
というプランを、3パターンほど用意しましょう。
特に、判定が微妙なラインになったときにどう行動するかを決めましょう。
「悩む」というのは、
情報不足・調査不足であることが多いです。
今のうちに調べておきましょう。

共テ数学9割取る解き方

公開日 2024/11/21

共通テスト数学はまるで数学とは別科目です。
半分は、「情報処理試験」と言っても良いでしょう。数学が比較的得意な人でも、簡単には満点が取れません。いくら勉強してもある点数から中々上がらない人もいます。

今回は、この試験で9割や満点を取る人がどうやって問題を解いているかを解説します。

問題集の解説通りに解くことはない

高得点を取る人は、問題集の解説に書いてあることをやっているとは限りません。
どういうことでしょうか?
具体的な問題を使って説明します。
画像を見てください。

これは実際に解いたときに書いたものです。
標準解答時間は8分と書かれてありますが、あまり急がず注意しながら解いて3分30秒ほどで終わっています。
下の画像は問題集の解説を少し短くして書いたものです。

マーク式ではなく、記述式の解答を作るならばこちらのようなものを書く必要があります。
違いが見つけられるでしょうか?

前者の方が圧倒的に書いている量が少ないですね。
その理由を詳しく見ましょう。

一つ目は、
sinθをs、cosθをcと「勝手に」書いてます。
書きたくないからです。
マーク式の問題は、答えが出せたら問題ない、
言い換えると、説明をする必要がありません。

記述式の問題では答えよりも説明の方が重要ですので、上のようにしたいならば、
「s=sinθ、c=cosθとする」という具合に、問題文に書かれていない情報を使うときは宣言せねばなりません。いきなり書くと、読む人は意味が分かりませんからね。
マーク式ではしなくて良い、むしろやりたい放題ということです。

二つ目は、
tの範囲の出し方です。
ここで詳しくは書きません。記述式では不等式を書いていくものですが、右上に書いた円を使えばその図だけで解決できます。一瞬で終わります。

最後に三つ目、
最大値の出し方です。
t=-1のときか、t=√2のときか調べなければいけませんが、マーク式ならではの技があります。
解答欄の形です。
g(t)へt=√2を代入した場合、値の中に「√」が入ることが明らかです。
だからt=-1の方が正解だと分かってしまいます。
3/4は-1と√2のどっちに近いか?を考えなくて良いということです。

以上のように、
解答時間を短くする方法はたくさんあります。

取扱注意

だからと言って、上記のような解法を身につければ良いと先走るのは危険です。
中途半端に終わります。
こういうのは、同レベルの問題が記述でもしっかり説明できるようになってからやるものです。
特にセンター試験から共通テストに変わって、本質を問う問題が増えました。
理解を深めてから(深めながら)マーク式の練習をしないと得点はいつまでたっても上がりません。
3年生で、マーク式の問題ばかり解いている生徒は要注意です。

勉強ができれば偉いのか

公開日 2024/11/14

学校というのはその性質上、テストの成績が良い生徒やスポーツで表彰される生徒が「偉く」なりがちです。
今から書くことを、例えば中学生に説いたとしても、あまり理解は得られないかもしれません。それは仕方のないことですが、ぜひ心に留めておいて大人になってから思い出して欲しいと思います。

滑稽だ

成績が良ければ他人から賞賛されるので、「自分は偉い」と勘違いするのも無理はないかもしれません。
成績が良いことは、確かに素晴らしいことではあります。間違いありません。
が、よく考えてください。

例えば、
英単語が10問出題される小テストで満点を取った人がいて、
おれは満点だーって威張っていたらどうですか?
たったそれだけで、って思いませんか。
小テストでなくとも同じです。
たかが入試で(あえて「たかが」と書いています。)、そのとき一回だけ合格点を取れたからって偉いですか?
地球上で知り得るものごとの中からほんの、ほんの少しだけ取り出した試験で高得点を取ることが、そんなに偉いですか?宇宙から見たら素粒子レベルにも満たないのに?
たったそれだけで。

立場は平等でない

勘違いしてはいけないことを書きます。
今書いている「偉い」というのは、人としての話です。
AさんとBさんが人を殺した時に、Aさんは罪を償い、Bさんは罪を問われない、ということがあってはならないですね。そういう意味で人は平等であるべきです。(それが地球でのコンセンサスです)
だから学校の勉強ができるだけで人の扱いのレベルが変わってはいけない。同様に、天狗になってはいけない。

しかし、一方で「偉さ」は存在します。
それは立場です。
学校ならば、生徒より先生の方が立場は偉いです。
立場の偉い人、言い換えると責任のある人が存在しなければ、学校という組織は続けられません。
何か問題が起きた時に収拾がつかなくなってしまいます。
組織運営をスムーズに行うために偉い人が存在します。
だから学校にいたら、先生の言うことを聞く必要があります。
これを理解せず、平等を誤解した結果がモンペということですね。

監視する

「立場の偉い」人も誤解します。
立場が偉いのを人として、生物として偉いと、ときに錯覚するのです。
どこにでもいます。
学校にも職場にも国の機関であろうと。組織には付き物です。
だから、立場の偉い人(権力者とも言います)を、偉くない人が監視しなければなりません。
勘違いして暴走しないように。
偉い人自身だけの問題ではないということです。
猛威を振るう前に、そうでない人が抑制しないといけない。
そうなる前までは、偉くない人にも責任があります。
そうなってしまったら最後。
その組織が崩壊するまで暴走が収まることはないでしょう。


学力も格差、大学も格差

公開日 2024/11/07

今年度から東洋大学で「学校推薦入試 基礎学力型」が始まったことは受験業界では有名です。
簡単に説明すると、推薦状がもらえたら2科目の試験を受けるだけでよく、志望理由書などの書類不要、面接もなし、12月に合否が分かる入試です。さらに併願可能。
もはや、推薦入試とは?というものですが、今後主に私立大学においてはこの動きは加速するでしょう。

現在国内には約800の大学があります。
その内私立大学、私立専門職大学は600ほどですが、その半分以上は入学者が定員割れとなっています。
学生集めに苦しんでいる大学は、様々な手を打ってきます。必然です。
この入試のように、早期に入学(候補)者を確保する施策が増えていくことはほとんど明らかです。

皆さんがおそらく考えることは、受験生の学力低下です。
易きに流れるのが人間ですから、このような制度に飛びつくのは想像に難くありません。
さすがに大学側もある程度の対策は打つはずで、合格・入学手続き後に宿題が課されることなどあるのだと思います。(調べてはいません)
しかし、2月の一般選抜まで戦ってきた受験生に及ぶことはないでしょう。(傾向です)
データによると、国公立大学は入学者のうちの一般選抜組は80%弱、上位国立大では90%超になります。
受験生本人の気持ちの話ではなく、12月で受験終了する場合と3月に終了する場合とでは、追い込み方が違いますから差が広がるのは当然のことです。
誤解されないように書いておくと、これは個人の話ではなく日本全体としてそのように向かっている、という話です。

受験生の学力差は広がっていきますが、同時に大学の方も格差が広がります。
ストレートに書いてしまいますが、お金さえ払えば入学できる学校はいくらでもあります。
そのような学校へ通う学生は何をやっているのか。少し考えたら分かります。
(学生の批判ではありません)
学生に迎合するような学校の存在意義とは?
淘汰されていくと思います。

とにかく勉強する

学生たちには勉強を頑張って欲しいと思います。
変に賢ぶって、悟ったフリをして、無気力になっていませんか。
もちろん社会のせいもありますが、そんなことを考えていても仕方がない。
まずはがむしゃらにやってみてはどうか。

無けなしの命がひとつ だうせなら使ひ果たさうぜ
獣ゆく細道 椎名林檎と宮本浩次