合格に変える10点

公開日 2023/01/11

いよいよ今週末から入試の本格シーズンに入ります。
まずは共通テストですね。
高3生、あと10点上げましょう。

あと10点をもぎとる

この10点というのは、900点満点の10点です。
全体の約1%。
具体的には、あと3問、解ける問題を増やすということです。

残り数日で、何か新しいことをやって劇的に成績上昇することはありません。
(あるとしてもそれは元々の積み重ねによるものです。)
が、
10点なら容易に上げられます。
ではこの3問は一体何かというと、
知識があいまいで、正答できるかどうかの瀬戸際の問題
です。
それを獲りに行くんです。

みなさん必ずと言って良いほど経験があると思います。
「選択肢二つまで絞れたけれど、間違いの方を選んでしまった!」

いつもの私ならば、惜しくもなんともねえとぶった斬るものですが、
この直前期はそれらを獲れるように立ち回るのが点数を上げる最善の方法と言ってよいでしょう。
要は、
うろ覚えをなんとかしましょう
ということです。
覚えていない、という状態ではありませんから、ちょっとの復習ですぐに結果に結びつけやすいからです。
特に、50〜70点くらいの人にはより効果があります。
あと少しで正解できる人が多い層だからです。

復習, 復習, and 復習

これまでの勉強で集めてきた、弱点ノートや訂正ノート、まとめノートなどを使いましょう。
英語、国語の文章を読む以外は、新しいことはしない方が良いです。
解いてきた問題のもったいないミスなどを見直しましょう。
あいまいになりがちな知識をもう一度確認しましょう。
それであと10点を獲りにいきましょう。
合否分かれますよ。

あけましておめでとうございます

公開日 2023/01/04

あけましておめでとうございます。
本年もタナカ塾をよろしくお願いいたします。

1月1日から高3生の冬期講習を行いました。
正月から皆よく頑張りました。
その成果はきっと10日後の共通テストの結果に表れます。
仮にそうでなくとも、目標へ向けてひたむきに取り組んだ経験は「あの時は正月でさえ勉強した」という自信になりますし、後の人生に大いに良い影響を及ぼします。
自分の中の基準が上がることでもありますからね。

新年は、新しいことに挑戦するのにも適しています。
何かやってみたいが、まだ手をつけていないことがあると思います。
そういうものを始める良いきっかけです。
正月になった途端、資格取得のCMなんかが急増しますね。
始める人が多いからです。
是非、
「目標を公言」してから始めましょう。

ひそかに目標を持つよりも、
公然とバラしてしまったほうが達成率は上がります。
目標を他人に伝えたら、
・自分の発言と辻褄を合わせるために行動するようになる
・他人に伝えることにより、すべき行動がより明確になる
からです。


ここで私の今年の目標を発表しておきます。
一、塾のシステムの改革
現在は週1、または週2で生徒への個別指導を行っておりますが、その成果が見えにくいのが課題です。成果を視覚化し、生徒がそれによって自らの課題を見出せる、また保護者様が状況を把握できるようなシステム作りを行います。

二、競泳大会への参加
以前の記事で少し書いた通り、マスターズの大会へ出る予定です。すでに選手登録はしました。
当面の目標は、
・50m自由形35秒(30秒台前半にしたい)
・体重+2kg、体脂肪率13%
です。


生徒の皆さんも、今年の目標を教えてくださいね。
良い1年になりますように。

断捨離

公開日 2022/12/28

今年最後の記事です。
12月はあっという間に過ぎてしまいました。

一説によると、人生の体感時間の半分は19歳だそうです。
つまり、0歳から19歳までに感じる時間の長さと、19歳から80歳までに感じる時間の長さが等しい、ということです。
幼いうちは身に起こること全てが新しい経験ですから、密度の濃い時間を過ごしますが、
段々と経験が貯まるうちに新しい経験は減り、体感時間は短くなります。

ということは、
時間があっという間に過ぎてしまう、というのは新しいことをしていない
とも言い換えられます。
または、心が動くような体験が少なかったとも言えるでしょうか。
これは私にとって非常に反省すべき点です。

ものを教えるという立場である以上、
常に(自分にとって、または自分以外の人間にとって)新しいことにはアンテナを張り、情報を取り入れる、あるいは自ら体験しに行く必要があると考えています。
己の経験無くして語ることはできないからです。
伝聞、つまりは他者から、インターネットなどから情報を仕入れて話すだけなら誰にでもできます。そういうものの価値はおそらく薄いです。
それらの情報に全く価値がない、というわけではありません。
ただ、現実味に欠けるのです。
現実味のない話を聞いても、そこには熱もありませんし、したがって面白味がないのです。

歳を取ったら新しい経験が少なくなる、というのは言い訳です。
私はこの世のことの、10のマイナス9乗も知らないと自負(?)しております。
いくら経験を積んだからって、仮に不死を手に入れたとしても、この世の100%を知ることなんて不可能でしょう。勉強すべきことは山積みなわけです。
これを改めて自分の胸に刻み込んで新しい年を迎えようと思います。

新しいことをすると書きましたが、
新しいことをするのにも準備が要ります。
いらないものを捨てることです。

先日ある生徒と話していて、
机が散らかっているとのことでした。
高校生あるあるですが、使わなくなったプリント類が大量にあります。
そんなふうになっている人は、
「全部」捨ててしまいましょう。

大抵は、
「今後使う機会があるかもしれないからとっておこう」
「捨ててしまったら、使える時に捨てたことを後悔するからやめておこう」
と考えて本棚や押し入れなどにどんどん溜まっていきます。
使う機会、ありません。
捨てて困ること、ありません。
今すぐ捨てましょう。

一度出した学校課題のプリント、返ってきて復習したことありますか?
ほとんどの人は「No」です。
一度も見ていないと思います。
捨てて困るものは残っていないでしょう。
どこかに代わりのものはありますし、そもそもそんなことはまず起こりません。
クリアファイルがパンッパンになって見苦しい人、
年末は整理する良い機会ですよ。


「捨てる」
というのは大事なことです。
なぜなら、捨てないと新しいものは入ってこないからです。
中学生高校生にはまだ分かりにくいかもしれませんが、
生きていると色んなものが溜まっていきます。
モノだけではありません。
知識や考え方、人間関係もそうです。
溜まること自体は良いのですが、
自分にとってあまり重要でないものも溜まっていきます。
プリントと一緒です。
溜まっていくのを放置していると、どんどん身動きが取りにくくなっていきます。
それを「執着」といいます。
そして、その執着ががちがちに固まっていくことを私は老化と呼びます。
だから、ときどき捨てる必要があります。
自分にとって大切なものを見極める、という意味でもあるということです。

空間に強くなりたいなら外で遊べ

公開日 2022/12/21

ものすごく寒くなりましたね。
12月に平地で雪が積もるのって長崎ではめずらしい気がします。
もう少し降ってくれれば雪合戦できるんですけどね。

雪遊びでも学べることはたくさんあります。
雪の冷たさを肌で感じます。
「0°Cで水は凍ります。」とテキストで学習するのとは違います。
靴下、靴を履いていても、地面から熱を奪われ足が霜焼けになります。
「熱は高い方から低い方へ移る。」と習うのとは違います。
机上では学べないことで溢れています。

大学生の時幾何学の授業を受けており、その時の教授がおっしゃったのですが、
「最近の学生は空間を見る力がない」
その当時(11年前です)の私は、「よくある『最近の若者は〜』の類だな」とか思ってたのですが、少しずつその言葉の意味が分かってきました。
11年前ー2011年ーといえば、東日本大震災の年です。
スマホが普及し始めた時期です。
イノベーター理論で言えば、インターネット利用者がレイトマジョリティーに入ったあたり?でしょうか。
つまり多くの人が手軽にインターネットを利用し始めた時期です。



私の世代が少年だったころから、子どもの遊び方は急速に変化していきました。
ほとんどが外で遊んでいたのが、室内遊びへと変わっていきました。
神社で遊んだり、山の中を駆け回ったり、道路でボール遊びしたり。
そこから少人数で部屋の中でゲームやネットで遊ぶようになりました。
子どもの変化ではなく、環境の変化です。
どこも人の手が加わっていき、伸び伸びと遊べる場が減りました。
公園で遊んでいるとうるさいと苦情がきますし(公園が狭いからですね)、ちょっと冒険しようとしたら不審者がいるから行くなと決めつけられます。道路で遊んだら危ないと叱られます。
道草食う暇もなく、学校は車で送り迎えです。
外で遊ばなくなって当然です。

空間認識力、という観点で見れば、
現代人のそれは低下傾向であると考えるのが自然です。
3次元空間よりも2次元平面を見ています。
子どもは家でしか遊べません。
外で人を観察すると、老若男女スマホとにらめっこです。
Googleマップやカーナビが目的地へ導いてくれます。
教授の言ったことが、徐々に分かってきますよね。


こういうことを考えていると、
世の中が便利になっていく分、ヒトの生物としての能力はだんだんと弱くなるのではないかと思います。地球上の他の生物と比べて、極めて異質な存在になるのかもしれません。
それって一体どうなんでしょう、という問いかけです。

お前らが休んでいる時、俺は練習している

公開日 2022/12/14

お前らが寝ている時、俺は練習している。
お前らが練習している時は、当然俺も練習している。

プロ通算50戦50勝という偉業を成したアメリカの元プロボクサー、フロイド・メイウェザー・ジュニアの言葉です。
今年の9月に日本で試合が行われたので記憶に新しい方もいらっしゃると思います。
メイウェザーの人柄などはさておき、
知っている人もそうでない人も、この言葉から学べることがあると思います。


成績が上がらないと嘆くならば、
一度自分を振り返ってみましょう。

成績というのは2種類あり、
過去の自分と比べた学力と、他人と比べた学力があります。
過去の自分を上回れるほどの勉強をしているでしょうか。
他人よりも勉強をしているでしょうか。
いずれにしても、このシンプルな質問にYesと答えられるでしょうか。

勝ちたい相手よりも多く練習する。
この簡単な論理に「気づかないふり」をしていては永遠に勝つことはありませんね。
どうしても、このシンプルな論理にいろいろ付け加えて複雑にしてしまうものですが。
まるでこの国の〇〇家のようです。)
自分と正直に向き合うことが大切だということです。

何かの記事で読んだのですが、
現代は「時間を無駄にしたくない人」が多いそうです。
本当にそうなのかは知りませんが、
自分の時間を無駄にしたくないから、なんでも効率や費用対効果を追求する(コスパという言葉を見ることは多いですね。)、他の人の反応を見てから意思決定する、というような行動が多いといいます。
また別の本からですが、若い世代は「相手の機嫌を伺うのが非常に上手い」らしいです。

「とりあえずやってみる」精神が少ないと言い換えられるでしょうか。
もし、「学校や職場に通ってはいるが、帰ってスマホをいじっていたら1日が終わってしまい、何か新しいことをしてみたいが、かと言って何をすれば良いか分からない。」
というような状態になっているならば、
とりあえず外に出ることを勧めます。
人はスマホではありませんので、無駄なことも必要です。


やや話が外れたように見えますが、
とにかく効率なんぞ考えずにまず行動し、人よりも多くの時間をかければ、良い成果というのは得られます。効率は後から上げるものです。
さらに他人と競争して勝ちたいのであれば、
メイウェザーの言うように、人が休んでいる時も起きている時も練習すれば良いのです。

一流の成果を出している人の練習を見たことがあるでしょうか。
インターネット上の情報だけを見ていませんか。
それなりの成果を出している人は、見栄えの良いことは公表しますが、泥臭い部分を見せることはあまりない、ということを知っておいてください。

ということで、
タナカ塾は正月も開けます。
来る来ないは自由です。
ただ私は、他の人・組織が休んでいる間も鍛錬したい人のために場を提供したいだけです。

思考力は責任から生まれる

公開日 2022/12/07

学習指導要領が改定され、
「思考力・判断力・表現力」が重視されるようになりました。
これらが今まで必要なかったかというとそうではないと思いますが、なぜこのような改革が行われたのでしょうか。

理由の一つは、
ものすごく変化の激しい時代になったからです。
変化の要因はインターネットです。
人と人との通信手段は、手紙→電話→メール→チャットと変化し、人同士のコミュニケーション速度、知恵の集まる速度が大幅に増大しました。
またコンピュータの開発で人が一生かけても到底できないような計算を瞬時に行うこともできるようになりました。
このような背景から、次々に新しい製品やサービスが登場し、既存のものはすぐに「型落ち」になります。流行り物はすぐに下火になります。〇〇の刃も今ほとんど耳にしません。
これは昭和・平成では考えられなかったことです。
(中高生のみなさんはわからないかもしれません。)

変化が激しいと、これまでのような軍隊組織は通用しなくなります。
軍隊組織というのは、階級が下のものが上のものの命令によって動いていく組織です。
上の方から下の方まで命令が伝わるのには時間がかかります。下の方から動くために上の承認をもらうにも時間がかかります。
これでは命令が伝わる間に変化が起き、伝わる前に新たな命令を下す必要が出てきます。組織は機能しなくなります。
つまり、常に上の命令を待っていては何もできなくなってしまいます。
(とは言ってもピラミッド組織が全くの悪であるとは思いません)

だから、自分で「思考」し、「判断」する必要があるわけです。

ただ軍隊組織の中で育つとその感覚がなかなかわかりません。
仕方のないことです。
親、学校、私のようなものを含め上の世代の人間は気をつけなければなりません。
どのように接すれば下の世代の思考力が育つのか?という問題についてです。

責任を持たせる

ということが必要不可欠ではないでしょうか。
軍隊組織では責任はすべて上の者にあります。
学校では先生、会社では上司、家では親です。
責任のある者は、必死に「自分で」考えます。
責任があれば、考える「必要性」が出てきます。
逆に責任がなければ考えなくて良いので考えません。
考えるというのはエネルギーのいる作業なので、必要性がなければしないのです。
楽な方を選ぶというのが極々自然な発想です。

自分で考え判断できるようにさせるためには、
その人を支配してはなりません。
経験が豊富だと、つい自分の物差しで判断してしまいます。
自分はこうだった、自分の頃はこうだった、だからこうすべきだ、と。
今日の物差しは、明日には目盛りが合わなくなっています。
責任を持たせずに、
「将来のことを考えろ」
「自分のために勉強しろ」
と言ったところで、その人は動きません。
自分のしたことの責任は上の人が取ってくれるからです。


あと何をやるか

公開日 2022/11/30

共通テストまであと7週間を切りました。
私立高校の入試までは約8週間です。
受験生は残り少ない時間をどう使うか、計画できているでしょうか。
中学生、高校生で考えるべきことは違うので、それぞれ分けて書きます。個々人について考えると微妙にちがうことはありますが、原則としての考え方です。

中3がやるべきこと

まだまだこれからです。
基本的に、すべての教科を勉強しましょう。
一つの教科に偏りすぎないように。
ただ、私立高校専願や公立高校前期で決めに行くつもりならば、国英数の3教科を重点的に勉強します。
12月中に基本的な問題集を一通り終え、冬休みには私立高校の過去問を解きましょう。
諫早高レベルならば、私立高校の問題を7、8割解けてほしいと思います。

また、注意すべきことがあります。
入試が来年なのでまだ少し先のこと、という感覚があるかもしれませんが、年が明けるとあっという間に私立入試だと考えていてほしいと思います。

高3がやるべきこと

中学のころの高校入試とは全く違うのでその頃のことは忘れてください。
なんだかんだ、うまくいくってことはないです。
大学入試に比べれば、高校入試は「ものすごく」やさしいです。

基本的な方針は、これまでの復習です。

また、中学生とは違い、残り時間で何をするかを明確に絞って決めましょう。
あれもこれもする、という時間はありませんので、焦ってしまうと思います。
心の乱れは戦いではすなわち負けを意味するので、そのようにならないためにも何を勉強するかを絞ってほしいのです。
決めておけば、迷いはなくなり、集中力が生まれ、結果としてあれこれ手をつけるよりも成果が出ます。

12月は、ほとんどの生徒は共通テスト対策に全ての時間を割いて良いです。
個別試験対策を並行させるのは難関大受験者のみです。

あなたの勉強は評価ができるか?

公開日 2022/11/23

中学生は期末テストが終わりました。
お疲れ様でした。
高校1、2年生はこれからテストですね。
準備は進んでいるでしょうか?
計画を立てているでしょうか?
いつまでに何が終わる?
この質問に明確に答えられるようにしましょう。

「準備」をすれば物事はスムーズに動きます。
中学生高校生のみなさんの準備はテスト勉強です。
テスト勉強ならみなさんしていると答えると思います。

しかし私が今書いている「準備」のテスト勉強とは違うと思います。
みなさんのほとんどがやっているのは、
「とりあえず教科書の問題と授業プリントをやる」
「学校のワーク類をやる」
のようなものです。

これは「準備」とは言えません。
厳しく言うと、ですが。

「準備」というのは、

評価のできるもの

でなくてはなりません。
どういうことか。
評価ができるというのは、その勉強をした結果どのような効果があったか測定ができ、それを基に検証、そして次回への改善策が考えられるということです。

とりあえずやった勉強は効果測定ができません。
なぜなら、
何を、いつ、どこで、どのようにやったか、が雑然としているからです。

たとえば数学の勉強で、
とりあえず場当たり的に問題を解いていったとして、
あとはその結果(点数)だけを見ても得られるものはほとんどありません。
点が良かったとしても、勉強の中でなにが良かったかがわかりません。

一方、
少しでも勉強スケジュールを考え、
何をいつまでにするかを決めた上で勉強に取り掛かり、
その結果を得たならば、
何が原因として良い結果だったか、あるいは悪い結果だったかがわかりやすくなります。
前回と比べて単純に解く問題量を増やしたら順位が上がったのであれば、その点に効果があることがわかりますし、問題数を絞った結果芳しくなかったのなら演習不足という結論を出すことができるかもしれません。
因果関係までは行かずとも、相関性は把握できるかもしれません。

一言では、
経験を糧にできるかできないかの差
ということです。

基準を設ける

きちんと評価のできる準備をするには
数字を使うのが最も良いでしょう。
使う問題集を決め、
・1日あたりに取り組む問題数と時間
・復習の頻度
などを予め決めてから取り組むなど。
それをテスト後に評価し、次のテストでも同じような指標を使って改良していくのです。
たとえば、前回との違いを復習の頻度だけにすると、その変化が与える影響を測定しやすくなります。
(もちろん、問題が違うテスト間で比べるのはやや難しくもありますが)

地味な勉強が勝つ

公開日 2022/11/16

私は週3回泳ぎに通っているのですが、
そのプールの常連のおじちゃんおばちゃんたちに、来年の大会に出ないかと誘われました。
そもそもの目的は体力の維持向上でしたが、良い目標になるので参加することに決めました。
(大会とは言っても登録選手が出るようなものではないですが)
最近はクロールと背泳ぎの練習を中心にしています。
そのプールでは私が練習している時間は私より年配の方たちが9割5分なのですが、それはそれは元気な方達です。中には70歳で勢いよくバタフライを泳いでいる方もおり、あるいは私と同年代よりも体力があるんじゃないかというほどです。そのような先輩方に続きたいと思います。

大学受験生はいよいよ共通テストまで2ヶ月です。
模試の判定が返ってきたりして、焦る生徒が出始める時期です。
心理的に不安定になると起こりがちなのが、いろいろな情報に惑わされることです。
コロナが流行り始めた頃にもありましたよね。
特に塾生には、今まで勉強してきたことを継続してほしいと思います。

あまい誘惑

単語帳を1週間で覚える方法!
1ヶ月で逆転合格!
などなど、裏技的な動画を探して見たりしていないでしょうか。
見ていたら黄色信号です。

そのような情報が間違っているとは言いません。
「少数の」成功体験はあるでしょう。
「実行できれば」うまくいくこともあるかもしれません。

ただ、知っておかねばならないことは、
自分で考えない人ほどそういうあまい誘惑に引っかかる、ということです。
そして、引っかかるとほぼ100%失敗します。

このような誘惑は世の中に腐るほどあります。
冒頭で水泳の話をしましたが、
「これをするだけで○倍速く泳げるようになる!」
みたいな動画や記事がありますが、見てみると正しいが大したことは言っていないし、そもそもそんないきなり速く泳げるようになることなんてありません。
定番となりましたが、
「このサプリを飲むだけで1週間で3kg痩せる!」
という宣伝もそうですし、
ネット記事の煽り文句も同じです。
いくらでも出てきます。

なぜこのような文句が多いかというと、それに引っかかる人が多いからです。
しかしそれらが完全に悪いというわけではありませんし、何か法に触れるというものでもありません。

地道な積み重ね

勉強にしろ何にしろ、
結局これしかないのです。
数学が得意になるためには計算練習が必要ですし、英語が得意になるためには単語をたくさん覚えることです。
シュートが得意になりたいなら何本もシュート練習が必要ですし、サーブが得意になりたいなら誰よりもサーブを打つ練習をすれば良いのです。
このような一見地味な練習が、あとからどんどん効いてきます。
その効果はなかなか衰えません。
その一方で、一発逆転的なのは効果は一瞬。
その人の実力にはなりません。

発想の転換

公開日 2022/11/09

高3の自習時間を記録していますが、
6月末から11月初めまでの記録を集計しました。

累計時間の1位は、615時間。
週平均時間の1位は、33時間でした。
日曜日の学習時間は含めていないので、実際はもっと多いと思います。
ちなみに週平均時間の最下位は、23時間です。

話は変わりまして、
今日のお題は発想の転換です。
数学の問題の解き方とかそういうものではなく、もっと大きな話です。
生きていく上で大事な考え方だと思っていますので紹介します。

短所を克服する?

特に、自分の短所への向き合い方です。
短所というと、やや悪いイメージがあるかもしれません。
だから短所は治そうという発想にしばしばなりますが、
最も重要なのは、自分の長所であれ短所であれ、
それを受け入れることではないでしょうか。

塾に来てくれている生徒で、
忘れ物がなおらない生徒がいます。
Aさんとしましょう。
Aさんはよく忘れ物をしてしまいます。
あるときはノートを忘れ、
あるときはテキストを忘れ、
あるときは筆箱を忘れます。
持っていくものをノートに書いていてもノートを見ることを忘れます。
チェックリストを渡しても、それも忘れます。

もちろん長所もあります。
忘れたら正直に話してくれますし、
他の生徒とはちがって必ず立ち止まって挨拶をしてくれます。

忘れ物がないようにする努力は必要だと思いますが、
Aさんの性質を考えるとなかなか治りそうもありません。
忘れ物に限らず、
このようなことに頭を抱えていらっしゃる保護者の方々、また生徒も少なくないと思います。

考え方を変える

ではAさんはどうすれば忘れ物がなくなるのか?
私は考えた結果ある提案をしました。
それは、
忘れ物が発生しない環境を整える
ということです。

どういうことか説明します。
簡単です。
そもそも、なぜ忘れるのかというと
物を持って移動するからです。
筆箱を学校のカバンに入れたり、教室で出したり、宿題のため家で使ったり、塾へいくとき別のカバンに入れたり。
あちこち移動させるから、どこかで忘れるのです。
だったら、移動させなければ良いのです。
つまり、筆箱を複数持っておけば良いということです。
少なくとも学校用と塾用の二つでもあれば、筆箱を忘れるということはまずなくなるでしょう。
なんなら塾に置いておけば良いです。
(今の所ロッカーは高校生のみに貸しています。)

忘れる、というのは将来大人になって働き始めてからも問題になります。
もう一度書きますが、忘れ物をなくす努力は必要です。
しかし、どうしても忘れてしまうという人が存在することも事実です。
ではそのような人はどうすべきかというと、
たとえば、

・周囲の人たちに、自分はどうしても忘れ物をしてしまう人間であるということを予め伝えておく。
・前述のように、そもそも忘れ物が発生し得ない状況を作る。
といった対策を打つことでしょう。

誰でも短所はあるものなので、それを周りの人間がサポートするという環境とそのような空気が重要です。
人の短所を責め続けたところで、
何の価値も生まれませんからね。

ちなみに

こういう話をすると、努力しないことの理由にする人がいますが、
逃げるための免罪符にはなりませんので釘を刺しておきます。